現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

酔っ払いは「菜種油王に俺はなる!」というのだった


25日(水)
朝、起きてみると湖北の山々も田んぼもほんのり雪化粧。でもその後はよい天気になりました。


午前中は精米をして、それから苗箱の土入れ。


午後は“あいとうエコプラザ菜の花館”で搾油体験をしてくる。
ご存知のようにうちの販売しているお米は、菜の花を緑肥にする無農薬有機栽培のお米です。
最近の菜の花は観賞用のものも多く、2月からもう満開になっているものもあるのですが、うちのは昔から食油用に作っていた自家種です。毎年緑肥にしてすき込んでしまうのとは別に採種用に少し栽培しています。それが少し余ったので、菜種油を搾ってみよう、と思ったのです。農協に搾油機はないのか?近所にないの?と訊ねてみましたが、今ではこのあたりに搾油機はないようです。ネットで調べてみましたら、東近江市の菜の花館にあって搾油体験ができるということでしたので、申し込んでみました。菜の花エコプロジェクトで有名なところですね。
ここには本格的な搾油機もあるようなのですが、きちんと食用油用の品種であるという素性がはっきりしていないと搾油機にかけられないということでしたので、搾油体験用の小さな機械を使わせてもらいました。
最初は「500gで数ミリしか搾油できませんよ」と言われていたのですが、いえいえ、なかなか2時間の連続稼働で2Lの原油(?)が絞れました。昔、父が菜種油用に菜の花を作っていたことがあったようですし、採種したナタネの乾燥や風選による選別がしっかりしていて、とてもきれいなナタネだったのがよかったのかもしれません。もちろん本格的な搾油機だともっと速くしっかり搾油してくれるのだと思いますが、タラタラタラーッと油が流れ出てくるのはなかなか感動的です(笑)。もっとも油を搾ったあとのカス(いわゆる油粕ですが)が出てくるのが、まるでウンチが出てくるようで笑えますが。いえいえ、これはとってもいい肥料になるので、もちろん回収です。



そんなわけで500mlのペットボトルで4本の菜種油の原油がとれましたので、これを精油(?)します。父もナタネを作ってはいましたが、搾油はしたことがない、と言っておりましたので、あれこれ精油の方法を聞いてきました。まずはゆっくり固形物(油粕)を沈殿させて、上澄み油を濾紙か布を使ってろ過する予定です。


日本に出回っている菜種油のうち、国産のナタネを使っての菜種油は0.1%ほどなんだそうです。なんとか1%ぐらいにならないかと思っているのですが・・・、と菜の花館の館長さんはおっしゃってました。でも純国産菜種油の風味とか品質は格別なんだそうで。オリーブオイル並に料理にも使えるのだそうです。うーむ。なるほど。
オリーブオイルといえば、“MOCO'Sキッチン”の速水もこみち君がかっこよくオリーブオイルを使って料理をつくるのが話題になっていましたね。もこみち君が、菜種油をつかって料理をしてくれたら、ずいぶん消費量がかわる気がしますが(笑)。


えーっと今回の僕の搾油体験の最終目標は、タラノメの天ぷらを、この菜種油で揚げることです(笑)。タラの木は、秘密の場所に生えているのを知っているので、あのタラの木から芽が出る頃にはうまく精油できているといいのですが・・・。ま、そんなこんなで、乞うご期待。うひひひひ。


あーた、「うひひひひ」というような、品のない笑い方はいけませんな。笑うんなら「わははは」と笑いなはれ。


こうなってくるとゴマも栽培して、ごま油も搾ってみたくなるぜ(笑)。
「アラブの石油王」という言い回しがあるが、タラタラタラーッと搾油機から油が流れ出てくるところを観ていたら、ひょっとしたら僕は「菜種油王」になるのかもしれん、と、ふと思ったりした(笑)。
もし「菜種油王」になったら、ゴマも栽培します。深夜、斎戒沐浴して、「ひら〜けゴマ!」と静かに低い声でつぶやけば、「ごま油王」にもなれるのではないか、という気にもなってきている。
油関係でいうと、「じゃじゃ馬億万長者」というのもあったな。うーむ。やっぱり油はお金持ちになれるような気にさせられますな(笑)。
それに今思いだしたが、「海賊王に俺はなる!」といった若者もいたな。
「菜種油王に俺はなる!」どうもリズムが悪いな。だいたいリズムの悪い男はダメだな。リズムの悪い男は、だいたいうまくいかないのだ。で、僕はリズムの悪い俳句ばかり詠んでいるからダメなんだ。もっとも僕の俳句がダメなのはリズムのせいばかりじゃないけれど。ま、いいや。


世の中には水も酒もなくてはならないが、油も必要なのだ。


あっ、僕より資金力もあって、頭の回転も速くて、実行力もある人は、これを読んで真似をして、わしも菜種油王をなろうとおもったりしないように(笑)。もっとも資金力もあって、頭の回転も速くて、実行力もある人は、もっと効率良く儲かる仕事を知っているのだろうけど(笑)。


26日(木)
朝は霜が降りて、田んぼや浸種している桶の水が凍るほど冷え込んだが、快晴のよい天気でした。でもわりと風が強くて体感的にはあまり温度が上がったような感じはしませんでしたが。


終日、苗箱の土入れ。土は水よりはるかに重いのだと実感する今日この頃。