現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

直播きと田植えとアキニレの新緑


16日(月)
今日は農協の機械を借りて、直播き(湛水直播)をする予定で、朝からバタバタしていたが、なんとも強い南東の風。吹き荒れておりますなぁ。で、夕方から翌朝にかけて激しい雨という予報で、風はともかく、強く激しい雨が直播きしたばかりの種が雨に洗われてしまうのでよくない、ということで直播きは延期することになる。うーむ、なるほど。


で、麦の圃場の畦畔の草刈りに出る。秋からほったらかしにしている畦畔なので、伸び邦題になっているが、草刈り機の刈り刃を新品にして、ギュンギュンと刈る。刈りまくる(笑)。夕方まで刈って、最後は田回り。今年のうちの麦の圃場は概ね三カ所に分れているが、そのうちの一カ所の畦畔の草が刈れた。ま、そういうことだな。少し麦の色が変わってきたが、今年のうちの麦はもう一つだ少し早く播種したのがいけなかったが、ま、いい天気が続いていたので、毎年より一週間から十日ほど早く播種しはじめたのだ。


夕方遅く、お米の配達など。


17日(火)
一日遅れたが、お昼過ぎまで、直播き。えー、直播きというのはですね、うーん、普通、稲は苗代に種を播いたり、もしくは苗箱に種を播いてその苗箱を苗代に並べたりして、苗代をつくるわけです。苗代で苗をつくって、それを本田に移植(田植えです)するわけですね。ま、苗づくりをして移植ですからずいぶんと手間がかかるわけです。もっとも移植ですから、田植えした時点では、代かきした田んぼの雑草はまだほとんど0ですから、苗となって生長している分だけ、雑草との競争では断然有利ですわね。20日から一ヶ月ほどのアドバンテージがあります。
直播きというのは、苗代をつくらず、苗でなくて、田んぼに直接種籾を播く方法です。苗代をつくらないわけですから、圧倒的に手間暇はかかりません。作業効率もいいわけです。しかし芽立ちというのは、天気にも左右されますし、気温や水の加減、なかなか微妙なところがあるので、不安定なんですね。要するにちゃんと芽が出てきて稲になるのか、不安なわけです。
でも規模を拡大していこうとすると、低コスト、省力化の直播きが有利です。うちの場合は規模拡大というよりは、父母の高齢化、って僕の高齢化こそ問題ですが、ま、省力できるところは、少し考えてみようということで、ほんのわずかですが、トライしてみました。三年前に一枚やってみて、うまくいき、二年前に失敗し、去年は失敗に懲りて一年休み、今年はまた再トライという感じです。さて、どうなりますか。


18日(水)
苗代に先日播種した最後の「コシヒカリ」を並べる。
それから田植えに出る。田植え第二弾の開始である。なんだかんだで夕方まで田植え。
日没までの時間が微妙な時刻であったが、今度はトラクタに乗り換えて、日没過ぎまで「尻踏み」。


19日(木) 旧暦では卯月十三日
もう、木曜日か。
朝は田植えする田んぼの水の様子を観にいったり、肥料を運んだり、水を入れたり、バタバタしてから、田植え。四枚植えて今日の分は終了。
田植え機を水洗いしてから、すぐに「尻踏み」に出る。日没まで。すっかり日が長くなっている。日没は18:55らしい。もちろん夏なので日の入り後もしばらくは明るい。そんな黄昏時に帰ってきて、さっそくビール。「誰そ彼」という時刻ですな。十三夜の月も眺められます。


昨日もそうだが、今日もあまり風がなくて田植えにはありがたかった。風があるとなんだか真っ直ぐに植えられないし、風で苗が傷むんです。


今、ふっと部屋の窓を開けたら、いつの間にか風が吹いていて、夜風が部屋の中に。それからカエルの大合唱も聞こえてきた。ビールがうまい。田植え真っ盛り。麗しき季節である。


次女が今日は中間テストで古典があったようだ。昨夜、風呂上がりに次女が「カ行変格活用」とか「サ行変格活用」とか「カ行下一段活用」とか、のつもりなのだろうが、ブツブツとやっていた。でもちょっと間違っているところもあって、少しだけ教えてやったのだ(笑)。今日、夕ご飯の前に、「古典のテスト、どうやった?」と声をかけると、「最悪!」とのことだったが、さもありなん。ま、自分で古文を読んで辞書を引きたくなったら、イヤでも、というか、すぐに覚えられるんだけれど。ただ「な、に、ぬ、ぬる、ぬれ、ね」とか「ら、り、り、る、れ、れ」とかやっていると、つらいわな。「古文は何を習ってるン?」と聞くと「ちご。稚児の話」とのこと。なるほど。


缶ビール二本飲んだら、あかん、睡魔に襲われている。


朝の散歩コースの途中にアキニレの木がある。秋楡です。別名イシゲヤキ。カワラゲヤキとも。普通ニレ科の木は春に花が咲くのが多いのだそうだが、秋に花が咲くのでこう呼ばれるようになったとか。うーむ、どんな花だか、見たことがない(笑)。