現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

走り穂と石川で研修と穂肥まき


28日(木)
午前中は大豆のシーダーなどをトラクタからはずして掃除など。
午後は穂肥をミネラル肥料をまく。



29日(金)
湛水直播の機械利用組合の研修会で石川県の農業試験場で「水稲の高密度播種・短期育苗による少苗箱移植栽培技術の開発」についてと「不耕起V溝直播栽培」についての話を聞く。石川県の農業試験場(農試)は「農林総合研究センター」という名前になっているのですね。なるほど。なんで石川県で研修するか、とお思いでしょうが、滋賀県の湖北地方は日本海性気候で北陸の気候に近いので、福井や石川の農業を勉強することがけっこうありますし、参考にされることがあります。その流れですね。
バスが少しはやく着いたので、「ちょっと担当が、まだ田んぼにおりまして・・・」と事務の方から説明を受けたのですが、10分後、先生がちょっとバタバタと入ってこれられて、すみません、とおっしゃっいましたが、早く着いたのは我々の方なので謝ってもらう必要はまったくないのですし、作業ズボンに田んぼの泥がついていて、あ、今まで本当に田んぼにおられたことがよくわかりました。他県のものにもかかわらず、質問にもフランクに答えていただいて秘密にすることもなく熱心に話してくださったので、ありがたかったです。よい研修になりました。
しかし、なんですな、やはり最新の農業技術は除草剤等の薬関係の技術の上で成り立っているということも痛感しました。製薬会社が儲かる仕組みになっていますな。滋賀県は琵琶湖を抱えていますし、環境こだわり農産物を推進していますから、農薬関係をできるだけ使わないようにしよう、という方針なんですが、無農薬栽培や有機栽培について滋賀の農業試験場はどれくらい研究しておられるのでしょう。品種改良にまさる農業技術革新はない、というのが一般的な考え方でしょうから、新品種開発が研究の目玉なんでしょうか。


研修が終れば、そのまま昼食を食べて帰ればいいようなものですが、石川県まで来ればお土産も買わねばならないと思う人もいるでしょうし、金沢の近江町市場に寄る。えー、自慢ではないですが、近江町市場は初めてです。「初めてなんです」とバスの中で話したら、「あーた、迷いますよ。」と言われましたが、うーむ、迷いませんでした(笑)。名前の通り滋賀県出身の人が開いた市場だそうです。ぐるぐる一通り歩いて、長い行列ができているのはウナギ屋さんでした。蒲焼きを焼いておられました。30m以上の行列だったと思います。僕は昼食にビールが出なかったので、飲みたくなり市場の中の回転寿司にはいって、と言ってもほとんど何も回っていなくて、注文してから握ってもらって、回さずに皿が手渡しされました。ぜんぜん回転寿司じゃない。生ビールと白えびとうにとのどぐろを注文する。むふふふ。どれも回転寿司とは思えない値段でしたが、生ビールが、キューッと灰色の脳細胞を刺激して、たちまちいい気分になって、バスの中で熟睡して帰ってきました。


帰ってきてから、田んぼに出て、穂肥とミネラル肥料をまく。夕風がきもちいい。


30日(土)
午前中は穂肥とミネラル肥料をまく。午後は畦畔の草刈り。今日は終日、風がなく、とても暑く感じる。汗が何度も目に入り目が充血。いやはや。


とはいえ、稲はどんどん生長してきていて、五月の連休に田植えした稲はもう走り穂が出てきている。出穂と宣言してもいいくらいだ。穂肥はもう少し前にまいておかないといけないのだが、大豆の播種が遅れたので、こんなことになってしまっている。でも五月中旬に田植えしたのには、ちょっと遅れているが、葉色なんかを観ていると、まあまあいい頃合いではないかと思う。