現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

稲刈りと焼き鳥とコンバインの修理とコウモリ


31日(水)
晴れる。ちょっと乾燥機の温度を低温にしすぎたのか、なかなか乾燥できずに時間がかかる。その間にあれこれ稲刈りや籾擦りの準備。
10時から籾擦り。むふふふ。なかなかきれいな米粒です。
早めの昼食後お昼から稲刈りに。
で、夕方に籾擦りの続き。



そんなこんなで、ヘロヘロになりながら家に入ったら、いい匂いがする。あがってみたら長女が焼き鳥を焼いていた(笑)。そりゃ、いい匂いがするわ。
「うわ!さっそくアツアツの焼き鳥でビールにするわ。」「本数が少ないで、皆の分を考えて食べてな。」「ほんなら、まずは三本。」というわけで、アツアツの焼き鳥でビール。いいもんですな。
というわけで、八月が終る。


1日(木) 防災の日
今日から九月。晴れる。
今朝は乾燥が早くあがったので、午前中は籾擦り。午後は稲刈り。
稲刈りして、籾をコンバインから排出して軽トラで運んでもらおうとしたのだが、これが、排出してくれないんだな。うーむ。どうも観察してみると排出用の螺旋を動かすベルトにテンションをかけるテンションプーリーが動いていない。うーむ。テンションプーリーがわからなければ、飛ばしてください(笑)。要するにベルトが緩いとスリップして動力は伝わりませんが、そのゆるんだベルトを押したり、引いたりしてベルトにテンションがかかれば動力が伝わって回りますね。そういうスイッチの役割を果たす機構ですな。って単純なことです。
で、コンバインはこのテンションプーリーを動かすのにモーターを使ってワイヤーを引っ張っていたんですね。ところがこのモーターが動いていない。原因は今のところよくわからない。モーターの故障か?、リレーの故障か?はっきりしない。メーカーの専門の修理屋さんがくるのに一時間半かかるという。このよい天気の稲刈り日和に、一時間半も休憩していられないので、テンションプーリーを動かすワイヤーに針金をくくりつけてもらって、僕が手で引っぱり上げてテンションをかけることにする。これがなんともうまくいきました(笑)。指は痛かったですが(笑)。
おかげで稲刈りはどんどん進み。今日の稲刈り予定がちょうど終了したときにメーカーの修理屋さんが登場。僕と同じくらいか少し上のおじさん。とにかく原因を見つけないといけないのだが、まずリレーを確認。リレーは大丈夫みたいだったので、今度はモーターを確認。そのときにモーターが動かすギアにまったく遊びがなく固まっているのを発見。どうもゴミか何かのショックでギアが噛んだのだろう、ということでした。モーターとギアを外してみると、モーターは回ります。ギアも一度ばらして組直してもらうとウソのようにするすると動き出しました。
「最近の機械は、みんなボタンでしょ。コンピュータというか、マイコンというのか、プログラムして機械を制御する設計なんですよ。その方がね、作る方としては楽なんです。これもワイヤーを引くのにモーターで引っ張ってるでしょ。このモーターはクルマのパワーウインドと同じタイプのモーターで、負荷がかかると、止って電気が切れるようになっているんですよ。ですからギアが噛んで動かないものだから、電気がきれてしまったんですね。作る方、設計するほうはすぐコンピュータで制御したがるんですが、現場の私たちにしたら、逆なんですよ。物理的に見える制御の方が、あたり前だけど、直しやすい。これだって、ワイヤーをレバーで人が引っ張るような設計なら、私らが呼ばれるまでもなく、すぐに直りますよ。そのかわりちょっと力は使いますが、ちょっとしたメンテナンスさえしていれば、そうそう痛まないし。」なーんてお話を修理しながらされていました。妙に納得した私。仕事に使う機械は、とにかく故障しないのが一番。機械なので故障は必ずするけれども、すぐに原因がわかり、メンテナンスがしやすいのが一番。しかも安ければ言うことなし。(笑)


台風10号の被害の様子を日本農業新聞で読む。東北、北海道で大きな被害がでているようだ。ああ、自分の田畑が濁流にのまれたら、どんな気持ちだろう。


仕事から帰ってきて、ビールを飲み、夕食に呼ばれたので台所におりていくと、みんな台所で食事中。すると居間になにか飛んでいるものを発見。「あれ?なんか飛んでるぞ?」すると食事中の奥さんが、「蛾?」といい、次女が「え!?」などと言っているが、一瞬だったので、よくわからなかったが黒くてひらひらしているので蝶かと思った。蝶にしては大きいし、夜に飛んでいるのもおかしい。夕食が終って、みんなが居間の方に移動し、僕だけ、漬物と梅干しでお茶をのんでいると、廊下を何か右に飛んで、また左に戻ってきた。次女がそれを目ざとく見つけて「あ、鳥が飛んでる!」と叫ぶ。「ちょっとお父さん、見てきて!」などと奥さんも叫ぶ。奥さんはこういうときには僕を「お父さん!」と呼ぶ。廊下の方を見にいくと、飛んでました。裏口の網戸に捕まったり(笑)。コウモリでした。「おお!コウモリや。見にきてみ!」「いやわ、どんなバイキンがついとるかわからんのに!」などと叫んでいる。そりゃ、バイキンも付いているだろうが、あーた、人間もバイキンだらけでしょうが、と思ったが、それは言わずにおく。コウモリは羽の途中に手というか指というか、そんなのが付いているし、それで網戸に捕まったりするのでちょっとドキドキする。おまけに身体はけっこう毛むくじゃらのような気がした。「外にだして!」などと次女も叫んでいる。そんなこと言うても。網戸を開けにいったら、コウモリは返って家の中に入ってきて、さっきまで僕が食事していた台所の上を飛びはじめた。奥さんも次女も頭を抱えてキャーキャーと叫んでいる。阿鼻叫喚である。コウモリもびっくりして廊下からどこかへ飛んでいったが、外に出たかどうかはわからない。居間や台所を閉め切って、冷房をつけ、玄関や勝手口は開けて、静かに退散ねがうことにしたが・・・。僕は小林朋道先生の「先生!シリーズ」の第一巻『先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!』を読んでいるので、「ま、コウモリが家の中に入ってくることも、たまにあるわな。」といったら「ほんな家、どこにもないわ!」と次女と妻の激しいツッコミが返ってきた(笑)。
あなたの家にはコウモリ、飛んでます?