17日(日)
晴れる。
報恩講さんの二日目。報恩講さんが終わったあと、お寺さんのご住職が息子さんと交代されるので、その継承の法要があって、その後お昼の食事を用意しておりますので、ということで長浜の街中の宴会場へ。
15時から年番で報恩講さんの後始末。それから御下りのお華足(けそく、こんな字を書くのか!)を配る。
夕方から思いも寄らぬことに雨が降り出す。
18日(月)
夜の間にそこそこの雨。日中は雨が降ったりやんだり。風が強い。でも風は南東の風で気温はあまり低くない。
午前中は精米など。
大豆を一袋30kgをわけてほしい、と注文を聞いていたのだが、どうももう一度選別が必要だと思っていたのだが、大豆の色彩選別機を借りて選別してもっていく。
前回はラジオからの話題で「古典授業不要論」のことを書いたのだが、ラジオの話題続きで今日は「エシカル消費」について。お話をなさっていたのは東京大学の山本良一先生ということでした。エシカルって、しかし聞いたことないなぁ、と思っていたのですが、英語のethicalなんだそうです。「スーパー大辞林」によると、〔本来は,道徳の,倫理的ななどの意〕経済活動の場面で,環境・社会貢献などに配慮する様子。ということなんですが、すでにウィキペディアに「エシカル」の項がありますね。その一番最初に「エシカル消費」があがっています。「エシカル消費(英語: Ethical Consumption)は、その商品を購入することで環境や社会問題の解決に貢献できる商品を購入し、そうでない商品は購入しないという消費活動を指す。」なんて最初に説明がありますな。ラジオでは「エシカルファッション」「エシカルジュエリー」についても説明がありました。要するにフェアトレード商品みたいな不当に低い賃金の労働や児童労働がない製品、商品を購入していこうという運動。
それから当然、エコ商品など地球環境に影響を与えない、というか永続可能なシステムで生産されたものを使おうという運動も含んでいるんですね。
山本良一先生によれば、この一年は大変革の一年なのだ、ということでした。その一番はグレタ・トゥーンベリさんのストライキが、全世界に大きな影響を与えたことをあげておられました。地球環境に起きている事態は切迫していて、パリ協定も間に合わないんではないかと。エマージェンシー(emergency、緊急事態)だしモビライゼーション(mobilization、動員)なんだということでした。要するに緊急事態だし、全員の総力をあげて取り組まなければいけない大きな問題なんです、と。
自分の国のことだけを考えていても仕方がない。海もつながっているし、空気もつながっている、ということです。だから地球の裏側の人のことも考えないといけない。
地球は一つしかありません。便利さのために限りある地球の資源のことを粗略にしているのではないか、作りすぎること、捨てすぎることを考えないと。気候変動もそのようなことから起こっているのではないでしょうか。地球に対して礼節をもって付き合いたいものです。事態は急を要するのです。というお話でした。
前回のラジオの話題の古典とか教育の話は、いささか百姓の身の丈に合わない話でしたが、ま、エシカルについては、百姓にもいろいろ感じるところがありました。1980年代の前半に開高健が「今、世界中で、釣り師がおかしい、おかしい、釣れない、魚がいない、と嘆いている。おそらく釣り師が地球環境の変化に敏感なんじゃないか。」というのを、しょっちゅうあちこちで書いていたのですが、ここ5年、10年ほど百姓仲間でもみんな、おかしい、おかしい、収量がない、土がやせてきている。気候が激しい。安定しない。と会うたびに囁きあっています。ま、百姓が囁いたくらいでは世の中になんの影響もあたえないけど、ま、できるだけ地球環境のことも意識しながら農作業をしていくことにしましょう。うーむ。やっぱり身の丈にあわないこと書いてるかも(笑)。
19日(火)
今日は午後から農業所得者の記帳説明会が市役所である。消費税が10%にあがったけど、米や農産物は軽減税率の適用で8%のままだけど、燃料や資材関係は10%になったし、税金の申告もややこしくなりそうなので参加してくるつもり。どこまで理解できるかはわからないけど(笑)。
夜中の雨は上がっているけど、風は北西の風に変わって、気温も下ってくるらしい。