現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

時雨模様の寒い一日と事務仕事とビビの一カ月と『ブロークバック・マウンテン』

 気温が上がらずいささか寒い。終日、雨が降ったり止んだり。
 午前中は精米と事務仕事。
 午後も事務仕事と農協へ書類提出。


 それはそうと、昨日『カラスの教科書』を読んだからか、どういうわけか『野生のエルザ』という映画を思い出している。いや、うちにやってきた子犬のビビがここにきて一回りどころか二回りぐらい大きくなてきて、玄関のあちこちをかじり、やんちゃもひどくなってきたが、ちょっと実際に尻尾を振ることができるようになってきて、カワイイので、その影響もあるかもしれない。
 『野生のエルザ』は1966年に公開された映画で、アダムソン夫妻が赤ちゃんライオンを育てて野生に返すというノンフィクションの映画。子どもの頃にテレビで放送されて、僕は好きになった映画でした。「♪ Born free」からはじまる曲もすばらしかったなぁ。いや、確かに生命はBorn freeなんだよなぁ。
 と、書いたけれど、実際に映画をテレビで観たのは一度だけだし、50年ほど前のこと。(今、調べたら、初放送は1972年なので48年前ということになりますな。)なのに、とても印象に残っているんだから名画中の名画のはずなんだけど・・・。しかしもうぜんぜんテレビでは放映されていませんね、なにか理由があるのかな?


 十数年前、初めて生後三カ月ほどのレノン号を飼いはじめたら、お隣が、「いいねぇ、子どもの情操教育にもいいらしいよ。」とおっしゃって、情操教育という言葉の意味を初めて実感した気がしました。ウィキによると「感情や情緒を育み、創造的で、個性的な心の働きを豊かにするためとされる教育、および道徳的な意識や価値観を養うことを目的とした教育の総称。(ヘルバルト学派が用い始めた語)」とありますね。「ヘルバルト学派」が意味不明ですけど(笑)。ペットを飼うこともふくめて確かに他の生き物を育てるということは情操教育にはいいことでしょう。でもそうなると百姓は日々本格的に情操を育んでいることになってしまいますね。


 というわけで愛犬ビビ号がわが家にやってきてもうすぐ一カ月。体重は2kg増えたそうですが、ぱっと見た感じ、一ヶ月前の写真と比べるとサイズ的には二回り、1.5倍になった感じです。譲渡会でもらってきた犬なので、いろいろと決まりがあって、まだリードをつけて地面の上を歩かせて散歩に出てはいけないんです。先日ワクチンを接種したんですが、その抗体がしっかりできるまではダメなんだそうで、わたしは「ほんなもん関係あるかいな。もともと野犬のビビやのに、抗体ができるまでなんて、ちゃんちゃらおかしいわ。」と言うのですが、世話係第一主任の長女の許可が出ません。私はそのうち朝の散歩係を拝命することになるそうです(笑)。


 夕方、アン・リー監督『ブロークバック・マウンテン』(2005)を観る。うーむ。いろいろ賞をとった映画だが、僕にはあまり響かなかった。映画の中の風景はすばらしく美しかったが。LGBTの問題ってやっぱりむずかしいというか、まあ頭ではわかる気がするのだが、ちょっとストンと胸に落ちないところも残ってしまうんだなぁ。うーむ。人それぞれというところはわかるのだが。

精米とオータムコンサート


 文化の日。晴れの特異日
 昨日の雨が上がって、朝は晴れていたけれど、午後はだんだん曇ってくる。日が暮れてからは雨。


 今日はありがたいことに次々とお米の注文が入ってありがたい。昨日ご注文をいただいていた分の精米をして、長浜の本局から発送。今日いただいた分については、発送準備はすすめましたが、明日、精米して発送いたします。はい。辻井農園では基本、発送する日に精米しています。


 午後、歩いていける文化ホールで「プレミアム・オータムコンサート in 長浜 大植英次 with Frends」という催しがあったので奥さんと二人で出かけました。コロナ禍で、全席指定で客席は一つ置きにしか座れません。ホールに入るときにはカメラで体温チェックされたりアルコール消毒したり、マスク着用が必須だったりしました。
 もともとは大植英次さんが中高の吹奏楽部を公開指導する催しのようでしたが、今の状況ではそれも難しいので、このような形のコンサートになり、中高の吹奏楽部もいくつか招待されていたようです。プログラムもサキソフォントロンボーン、チューバの協奏曲や「ピーターと狼」に朝日放送の堀江政生アナウンサーのナレーションが入り、管楽器の皆さんは仮装なんかもして、おもしろかったです。演奏者は関西の交響楽団の人があちこちから Frendsが選ばれて30人弱の楽団です。いや、でもスバラシイ演奏でした。マルティーニの「Romance celebre」のアルトサックスのソロ(岩田瑞和子さん)など、不意打ちを食らったような美しい音色で、聴きながら泣けてきた。マスクをして聴いていたので、涙はマスクがみんな吸い込んでくれました(笑)。
 そうそう、だいたい席が最前列だったのです。うちの奥さんが職場の互助会から「まだ切符あるけど、どうよ。」と言われたときには最前列の席しか残っていなかったらしいです。でも最前列ならではの迫力もありました。
 アンコール曲は二曲でしたが、最後はラデツキー行進曲。一瞬、ウィーンフィルニューイヤーコンサートかと思いましたが(笑)、大植英次さんは観客席まで指揮して大いに盛り上げてくださいました。楽しかったです。


 というわけでホールから出てきたら雨が降っていて雨の中肩をすぼめて濡れながら歩いて帰りました。
 ま、まさか濡れて帰らなければならないとは思っていませんでしたが、文化の日だし、いい音楽を聴いたばかりなので、それもいい気分でした(笑)。
 「Romance celebre」は、こんな曲。って、みんな知ってる曲なのかな?こんなの顔の前の2mで吹かれたら泣いてしまいますがな(笑)。


J.P. Martini | Romance Célèbre | Julian van der Linden en Hilde Stolker

終日の雨とあれこれ

 朝から雨。といっても起きたときは降っていなかったが、精米作業をしはじめたら降ってきました。
 というわけで、早朝から精米。昨夜、お風呂上がってから、うちの明日の朝ご飯のお米がない、と急に言われたんだけど、もう少し早く言ってほしい。
 そんなこんなで午前中は精米とお米の発送など。
 午後は松原始『カラスの教科書』(講談社文庫)を読む。SNSでお友達に教えてもらった本ですが、なるほど。おもしろい。しかしなんですな、京都大学の動物行動学の先生の文章は、みなさん文体がお茶目ですな(笑)。たぶんどうもそういう風土の、そういう気風の、研究室なんでしょう。おもしろいです。カラスはとくに身近な存在です。スズメも身近だけれど、近年激減しているそうですし、その激減も実感しています。百姓にとってはあとサギ関係も身近かな。あとヒバリとトンビか。もちろんいろいろ鳥はいますが、カラスほど身近な鳥はいませんね。ま、身近過ぎてカラスにはいろいろ迷惑も被っていますが(笑)。ま、みんな生きるのに一生懸命なわけで、知恵のあるカラスはちょっと有利かな?でも人間とはブツカリますね(笑)。


 終日、雨だったので、仕事もしたけど、ウダウダもしてYouTubeや聞き逃しサービスも聴いたりした。
 坂本龍一の『RADIO SAKAMOTO』を聞き逃したことを知って、ラジコのタイムフリーで聴いてみた。ちょうど哲学者で経済思想家の斎藤幸平氏との対談がおもしろかったです。なるほど、ベストセラーらしいですが、斉藤氏の著書も読んでみたくなりました。後半は教授のプレイリストがなんの説明もなく次々流れてきます。ノイズミュージックかと思うものもありますが、どうもBGMならいいですが、真剣には聴けない感じ(笑)。いや、けっこう真面目に聴いていたのですが。


 NHKの『クローズアップ現代』もYouTubeにアップされていて、「小さな農業 豊な暮らしとは?」という辻井農園の暮らしとドンピシャなタイトルだったり、言葉だったリが並んでいたので、観てしまう。最後の最後のところで、うちの商売の秘密も暴露されているような気がして、ビックリしたけれど、秘密でもなんでもないことがわかって、笑ってしまう。


クローズアップ現代 小さな農業豊かな暮らしとは?



 1976年の大瀧詠一NIAGARA TRIANGLE CONCERTの海賊版風の音源が上がっているのを見つける。これも初めて聞いたけれど、おもしろいなぁ。腕利きが集まっているんだけれど、ライブだし、盛んに楽しくアイコンタクトしながら演奏しているような気がする。ええ、楽しそう。どうもやっぱり大瀧さんが好きみたいだなぁ、私は(笑)。

1976 大滝詠一 NIAGARA TRIANGLE CONCERT(最後まで版)



 夜、奥さん、長女、次女という、(うちの女性陣の若手と)回るお寿司屋さんにいく。ええ、長女がフレンドマートで「go to イート」の券を、ダメ元で「ありますか?」と聞いてみたら、「ありますよ。」とすんなり買えたとのことでした。
 回るお寿司屋さんですが、回っているのはポップアップのメニューばかりで、その日のメニューから注文して握ってもらう、という形式になっていました。ま、これもコロナの影響でしょうね。はい。おいしくいただきました。

大麦の播種をし終えることと『ウィークエンドはパリで』


 朝は晴れていたけれど、だんだん曇ってくる。でも今のところ雨はふっていない。


 朝から昨日の続きで大豆の播種。残り四枚だったが、午前中に三枚播種。午後に一枚播種して、今年の大麦の播種も完了!うれしい。でも最後の最後に田んぼの隣のコンクリートの壁にほんの少し液剤散布の管を当ててしまって、管を曲げてしまう。やれやれ。
 その後、シーダーなど、大麦播種の後始末。でも雨が降り出す前に播種し終えることができてうれしい、というかありがたい。


 ロジャー・ミッシェル監督『ウィークエンドはパリで』(2014)を観る。バーミンガムに住む50代後半の熟年夫婦が結婚30年の記念旅行にパリにやってきたという話。うーむ。よくわからない映画だった(笑)。パリの街は美しかったけれど。どうよ。バーミンガムの大学で哲学を教えていたり、高校で生物を教えている二人なのだが、どうも観ていて二人が上品に見えない。あ、いや奥さんの方がとくに。
 ロジャー・ミッシェルと言えば『ノッティングヒルの恋人』なんだけれど、うーむ。どうも50代後半の熟年夫婦というとうちの夫婦そのものなんだが・・・。


 男の場合、お肌のケアというのも難しいというか、男なのにそんなもん必要ないという方もおられるのは承知していますが、農作業をしていると手がカサカサになってしまうときのがあります。とくに土や泥を直接触るような作業の時は指先がカサカサになります。そうなると本のページがめくりにくくなるし、キーボードのタッチもなんだか変な感じだし、カサカサ具合が気になるので、なにか塗りたくなります。最初は二ベアクリームでしたが、最近はメンタームを使っています。昨日今日と大麦の播種作業であまり軍手を使わずに素手での作業が多かったからか、指先がカサカサに。メンタームを塗ってみました。メンタームの効能または効果に「指のカサカサ」というのはないけれど、うーむ。思い出したけど、僕が子どもの頃、母はオロナイン軟膏をときどき使っていたなぁ。


 というわけで11月のスタート。
 

武満 徹:ノヴェンバー・ステップス

終日、大麦の播種と『カサブランカ』と山田久志の解説


30日(金)
 朝からよく晴れる。
 終日、大麦の播種。でも15時半に一段落したので、長浜の御坊さんの近くのお客さんに精米してお米を配達。

 夜、マイケル・カーティス監督『カサブランカ』(1942)を観る。えー、第二次世界大戦終結したのが1945年ですからね。戦争中の映画です。ま、映画も1940年ナチスドイツ軍がパリに進攻してきて、地下組織のリーダー格のラズロ(ポール・ヘンリード)がパリから親ドイツのヴィシー政権下のフランス領モロッコの都市カサブランカに逃れてやってくるわけです。そのラズロと一緒にやってきたのが妻のイルザ(イングリット・バーグマン)です。で、カサブランカで酒場を経営しているのがリック(ハンフリー・ボガード)なんですが、イルザとリックは陥落前のパリで恋仲になったのものの、イルザは理由も告げずにリックの前から去っていたんですな。で、この二人がリックの店で再会するわけです。などと、映画のストーリーを紹介するつもりなどまったくないのです。ま、ロマンチックな映画です。たぶん5、6回は観てると思うのですが、カッコいいです。字幕では「君の瞳に乾杯!」というリックのセリフが何度も出てきます。ま、今どき、こんなセリフを言う男もいないだろうが、ウケねらいにしても、恥ずかしいような、笑ってもらえるのかちょっと判断ができない(笑)。って、あーた、いつか言う気か?誰に言うつもり?と自分でツッコミを入れたくなる。そういう疾風怒涛の時期を過ぎてすでに何十年ですな(笑)。
 ま、ラブロマンスの名作だと思います。でも、何度も観てくるとハンフリー・ボガードの演技はクサ過ぎますね。これ、ラズロ、イルザ、リック、みんな何歳の設定なんだろう。イングリット・バーグマンは美しいし、スバラシイけど、今回はラズロのカッコ良さを感じました。ラズロはちゃんとみんなわかってるんですよね、わかった上で飲み込んで自分の妻とアメリカへ逃げようとしている。

31日(土)
 朝は冷え込みましたが、終日、快晴のスバラシイ秋空。しかも今宵は今月二回目の満月でブルームーンだとか。
 昨日で、下の田んぼの大麦の播種が終わったので、今日から新田地区の作業へ。午前中は溝切りをして、午後は播種作業を二枚。ちょうど段取りの都合で一区切りついたので、16時に作業を終える。

 カープの中継を7回裏から聴く。1対2でカープは負けている。ドラゴンズのホームゲームでCBCの放送なので、解説は山田久志、実況は塩見啓一。久しぶりに山田久志の解説を聞いたが、おもしろいねぇ、ファンになりました。テレビ解説の時は、あまりいいとは思わなかったのだが、ラジオだとのびのび話してますね。塩見さんとの相性がいいのかな。
 山田久志がドラゴンズの大島を褒める褒める(笑)。まあ、大島がいいバッターなのは、僕もよく知っているし、異論はないけど、でも山田久志は選手のことをよく知っているね。聴いていればわかります。解説者だから当然といえば当然だけれど、ちゃんとその選手のいいところを紹介してくれます。ミスした選手や凡打した選手や打たれた投手を責めたり叱ったりする解説者がときどきいますが、なんだか勘違いしているような気がする。ラジオやテレビを観ている人はそのチームのファンなんだから。あんたは何様よ、とファンとしては言いたくなる(笑)。あかんところはあかん、と言ってくれたらいいんだけど、選手は一生懸命なんだから、どういう心理でそういうミスになったのか、そういうところを話してほしいよな。それでこそ解説でしょ。ピッチャーにしろバッターにしろ最高の技術を誇る選手がしのぎをけずるゲームなんだから。まして野球は一球一球間隔があって、心理戦というところもあるんだから。その解説があっていようがあっていまいが、ドラマにしてほしいよね。実際ドラマなんだから。
 8回表、山田久志の解説、いいなぁ、今、「自打球、會澤は強いですよ。向かっていってますね。痛がってますけどね。強いですよ。」さらに内角球を投げられて、「會澤は集中してますよ。逃げないですよ、広島の選手は逃げないんですよね、向かってくるんですよ、デットボールの多い球団ですよね。それが広島の伝統ですからね。」なんてしゃべっているけど、ファンとしては泣けるぜ。ほんと泣けちゃう。と思っていたらその會澤が2ベースヒットで3点を入れて逆転!CBCの放送だけれど、ちゃんとドラゴンズもカープもきちんと解説してくれています。
 とおもっていたら、この8回表は7点を取って、8対2になって、試合を決めましたな。うーむ。(最後は9対3でした)
 山田久志はあちこちのチームの投手コーチをしたり、WBCの投手コーチだったり、ドラゴンズの監督もしたけど、ちょっと確執があったらしいことも知っているのだが、久しぶりに解説を聞いて、穏やかで芯のある話しぶりが印象的でした。どうなんだろう、ドラゴンズファンとしては山田久志をどんな感じで観てるんでしょう。まあ、ドラゴンズで選手を過ごしたことはないので、あまり関心もないのかな。僕の世代だと阪急ブレーブスでサブマリン投法、ミスターアンダースローでしたけどね。しかもまたピッチングフォームが美しいんだ、これが。パ・リーグの阪急の試合なんてほとんど中継されなかったので、(当時はジャイアンツの試合しか中継がなかったのです)、オールスター戦とか日本シリーズではパ・リーグの球団の強いこと、強いこと!山田久志アンダースローなんて、日本シリーズでしか見たことないんですが、これがセ・リーグの打者がぜんぜん打てないんですね。だからすごく印象に残っています。

終日、大麦の播種と十三夜の月


 朝からよく晴れる。
 終日、大麦の播種。
 それにしても朝夕は風が冷たくなりましたな。

大麦の播種20201029



 今日は旧暦の長月十三日。後の月、十三夜です。大麦の播種をしたあと、コンビニに行こうとしたら、ちょうど伊吹山の真上に十三夜のちょっといびつな月が上がってきていました。なるほど。

大豆の畝間の草刈りと大麦の播種と『ロープ』と『もう頬づえはつかない』


26日(月)
 朝からよく晴れて気持ちがいい。
 午前中は精米など。
 お昼に農協へ脱芒機を返却する。
 午後は大豆の圃場の畝間の草刈り。


 夜、アルフレッド・ヒッチコック監督『ロープ』(1948)を観る。思ったほどではなかったけれど、楽しめました。もう舞台の劇そのままという映画でしたが、なるほど。全編ワンシーンでつなげて、映画の中の時間の進行と現実の時間進行が同じという撮り方をしているんですね。ま、これじゃ劇を観ているのと同じわけです。ただカメラはあちこち動きますから、観客席から舞台を眺めているわけではなくて、舞台に上がって動き回りながら劇を観るという感じですね。主演はジェームズ・ステュアートになるのかな?男前ですな。ジョン・ドールとファーリー・グレンジャーも頑張っていますが、初めて観る顔でしょうか。ジェームズ・ステュアートはわりとヒッチコックの映画に出ていますからなじみます。


27日(火)
 今日も朝からよい天気。
 終日、大豆の畝間の草刈り。エンジン付きの刈り払い機で刈っていたのだが、途中で調子が悪くなる。やれやれ。どうなるんだ?
 夜は、長浜の県事務所で寄合い。


28日(水)
  朝のうち少し陽射しが出たけれど、その後はずっと曇り空。
 朝のうちは精米など。
 今日から大麦の播種をはじめる。耕耘をして、播種をして除草剤をまくという工程を一度にすますので、なにかと準備がいります。除草剤は水和剤なので、軽トラに500Lのタンクを積んで、水を持っていきます。それから肥料ともちろん大麦の種も。
 そんなこんなで10時過ぎから播種開始。準備や点検や掃除がよかったのか、わりとトラブルなしで播種がすすむ。昼過ぎまでは長男がトラクタを動かし、僕は種や肥料の補充や溝に落ちた土をさらったり補助仕事をしていたが、午後は長男が用事があって抜けたので、僕が一人で播種作業。あれこれ思い出しながら作業をすすめたが、一人だと播種作業がうまくできているのか確認が難しいのが難点ですが、まあ、ぼちぼちとやりました。たぶんうまくいっていると思います。


 夕方、知り合いの若いお母さんが無農薬のお米を買いにきてくださる。ありがたい。


 夜、東陽一監督『もう頬づえはつかない』(1980)を観る。原作は見延典子。僕は1980年というか撮られたのを1979年かもしれませんが、その当時の東京や早稲田や新宿のことは知りませんが、ま、でも、あの時代のムードはなんとなくわかります。「しらけ世代」とか「新人類」とかいう言葉もありましたな。主演は桃井かおり。で若い奥田瑛二森本レオがからんできますし、これまた若い伊丹十三が出てて、まるでエッセイの文章のような、あれこれに講釈解説をするセリフです。映画は時代感覚としてはわかるけど、作品としてはもう一つかも。見延典子の原作は未読。森本レオが演じるルポライターの薄っぺらい感じはよかったけど。最近の、というか熟女(?)になってからの桃井かおりはなにやら迫力が出てきて、それはそれでいいのだけれど、この頃の若い桃井かおりは好きだったなぁ。最初は『太陽に吠えろ』に出たのを観て気になっていたのだが、この頃、レコードを出して歌も歌っているのですが、ライブのレコードを持っています。ライブといっても、ちいさなライブハウスのようなところで、みんなお酒を飲みながらの雰囲気なんですが、これもよくてファンでした。

 さて、明日も大麦の播種をします。ちょっと播種としては時期が遅れ気味ですが、土があまり乾いていないので・・・。