考えてみれば。兵庫は北は日本海、南は瀬戸内海に面していて、日本海側の松葉蟹、瀬戸内の鯛(落語では枝雀さんの「宿屋敵」でも兵庫の三人連れが兵庫のことを自慢しますね。「兵庫には灘ちゅうて日本一の酒どころがあんねんで、おかしな酒もってきやがったら承知せーへんで!」と言い、「それから肴、これも言ぅとくで、明石の浦のいっちゃいけ、年中活きた鯛食ぅてんねんよって、おかしな肴もってきやがったら承知せえへんでぇ!」なんて出てきますが、この「いっちゃいけ」が長年よくわからんとおもっていたのですが、今、よく考えてみたら、たぶん、「一夜漬け」かな?と。でも私のもっている音源では間違いなく枝雀さんは「いっちゃいけ!」と発音されていますけど。)、それから神戸牛、淡路島のたまねぎ、丹波の黒豆、などなど、ブランド化されたものがたくさんありますよね。枝豆は基本、自分の大豆の畑からとってきて食べるのですが、スーパーの冷凍枝豆を買う時は、山形のだだちゃ豆か丹波の黒豆か、どちらかにしています。兵庫の三人連れみたいな元気のいい人がおられたんでしょうなぁ。いや、ええ、辻井農園はインディーズ系(独立系、Independent)ですから、インディですから(笑)。ま、笑ってください。
昔、初めて自分で運転したクルマ、ファミリアXGiで京都から9号線で久美浜まで出て、丹後半島から敦賀を回ってドライブしたことがあったけれど、あの時も丹波篠山市まではいっていないんでしょうな、たぶん。養父とか豊岡は走ったはずなんだけど。11月の連休の時だったので、京都市内も久美浜近くも(城崎温泉の関係かなぁ?)渋滞がひどくて、難儀しました。でも初めてのロングドライブだし、久美浜の砂浜でテントを張って一泊したりして、なかなか一人で楽しんだ覚えがあります。
寒の内でも冷奴という贅沢とインクとペン先を変えたこととノラ・ジョーンズのポッドキャスト
「徂徠豆腐」じゃあるまいし、冬でも冷奴かい!と言われそうだけれど。冬でも暖かい部屋でアイスクリームを食べたり、ビールを飲んだりしますよね。ええ、贅沢なことですが。寒の内でも冷奴という贅沢。質素を極めると贅沢になるし、贅沢を極めると質素になる、ということらしいです(笑)。ええ、知らんけど。
今、女性ボーカルでいい感じなのは、ありきたりで申し訳ない気もするけど、やっぱりノラ・ジョーンズかなぁ。先日、Joan Shellyの「The Spur」というアルバムを教えてもらったら、これがすばらしくて、ジョアン・シェリーの過去のアルバムも二枚聴きましたが、二枚ともすばらしかったです。でも昨年末に出た “Norah Jones is Playing Along” のポッドキャストのシリーズのシングルはどれもスバラシクて、一番よくラジオなんかでも紹介されているのはFriendship (feat. Mavis Staples)みたいですね、ええ、スバラシイです。でもあえてこれを外すとEverybody Say Goodbye を押したいです(笑)。楽しそうだし、なんだっけ、このどんどん音を録音してループしていくマシン。名前が出てこない(笑)。
気に入った方はこちらのMarc Rebilletとの (Podcast Episode 4)全編も。楽しそうですよ、英語がわからないので、なにがおかしいのか、さっぱりわかりませんが(笑)。
内澤旬子『捨てる女』と井上道義とスティービー・ワンダーのuniverse
朝のラジオで指揮者井上道義さんのインタヴューをやっていて、仕事しながら聴いていたのでしたが、途中から引き込まれてしまいました。いや、あんまり井上道義さんの指揮ぶりについては何も知らないのですけれど。うーむ。
スティービー・ワンダーの曲を聴いていると、よくuniverseという言葉が出てくる。辞書を引くとだいたい「宇宙」というような意味だと出てきます。初めてこの単語を引いたのは大学生になってからではなかったか。中学生の頃は「宇宙」といえばspaceだと思っていた。ブラッドベリに『スは宇宙(スペース)のス』(原題:S is for SPACE)という文庫本が出ていて、読んだはずだし、おもしろかった印象は残っているけれど、中身についてはまったく覚えていない。ええ、短編集でしたな。そしたら今度はカール・セーガンの『cosmos』がベストセラーになりました。そうかそうかcosmosも「宇宙」なのか。どうなっておるのだ?と思ったのは若い時でした。
今朝、Facebookにスティービー・ワンダーの動画がアップされていて、久し振りにuniverseに出会う。宇宙は私たちを見ている、かなぁ、と思ったのだが、久し振りにコンピュータ内蔵の辞書を引いてみたら三つの単語の使い分けが出ていました。
universe: 地球・太陽・星など, 存在するものすべてをさす.
space :地球の大気圏外の無限の空間としての宇宙で, 厳密には outer space という.
cosmos :「chaos (混沌 | こんとん |)」に対して秩序整然たる体系としての宇宙. 詩的で大げさな語.
なるほど。なんとなくはわかりますが、最後の「詩的で大げさな語」というのがもう一つよくわかりませんが。universeには「森羅万象」という語もあてがわれていました。なるほど。
ちなみにスティービー・ワンダーが何をしゃべっていたのかは、ええ、さっぱり聴き取れませんでした(笑)。
フランスのワイン「フライングソロ」と油揚げと大相撲
例えば。今日の宇良の相撲のスローモーションを観ていると、笑える。手の動き、指の動き。宇良はね、土俵上の様子だけでなくて、勝っても負けても、その所作全般から、賢いのか、アフォなのか、わからないほどの誠実さが醸し出されています。苦労をしてきている人の、でもそれを隠そうとしているというか、表には出さないようにしている人の所作だと、私は思っています。頑張っているお相撲さんはたくさんいるけれど、宇良と同じような所作をしている人はいないです。遠藤は技が切れるんですが、怪我やそれが完治しないので実力が存分には発揮できないでいます。もちろんそんなことは本人は一言も口にしませんが。
大相撲という興行、根強い人気です。辻井農園は興行ではありませんが、かくありたいものです。
霜の朝と式守伊之助と辞書を引いたことと朝の小鳥の声
「さすが伊之助!」NHKのテレビのアナウンサーが叫んでました。なんだかんだと今日はバタバタの一日で、家に帰ってきたら、結び前の前頭三枚目の翠富士(3勝2敗)と関脇の豊昇龍(4勝1敗)の一番。もつれにもつれて長い一番になって、土俵際、豊昇龍の寄りと翠富士の突き落とし。ほとんど同体に見えましたが、じーっと見ていた立行司の式守伊之助、さっと翠富士に軍配をあげました。でもすぐに「物言い」がついて協議。ま、私もアナウンサーも解説者も「物言い」がつくのも当然だと思ったようなのですが、協議のあいだ中、行司の式守伊之助は憮然とした表情なんですね。今、式守伊之助は立行司ですからね、行司のなかでは最高位です。そうそう「差し違え」も許されませんしね。テレビでは何度もスローモーションでいろんな角度から土俵際の動きが流されていましたが、アナウンサーも解説者も判断がつきかねるような感じでした。その間もずっと式守伊之助は憮然とした表情が挟まります。協議ではあまり行司はしゃべってないのかな?協議が終わり、「ただいまの協議について説明いたします。・・・・・・豊昇龍が先に落ちており、行司軍配通り、翠富士の勝ちといたします!」大歓声!で、ここで「さすが伊之助!」とアナウンサーが叫んでました。私も思わず拍手してしまいました。で、伊之助の顔のアップになりましたが憮然とした表情のままでした。もちろん内心はハラハラドキドキのはずですが、あんな顔をずっとしていられるのは、自信もあったのでしょうし、誇りもあったのでしょうし。なにより経験があったのだと思います。行司の定年は65歳だということですから、式守伊之助はたぶん私とそうそう年齢はかわらないのだと思います。アナウンサーによると行司は必ずどちらかに軍配をあげなければいけないそうです。まあ、そうでしょうなぁ。行司さんが土俵の上で立ち往生なんて見たことありません(ところが一度あったそうですけど)。
私は「憮然」とした表情と書いてしまいましたが、国語辞典の『大辞林』を引くと「憮然」には三つ意味があがっていますね。
大辞林
ぶぜん 【憮然】 文形動タリ
① 思いどおりにならなくて不満なさま。「―たる面持ち」
② 落胆するさま。「昨夜幽明の郷に逝けり…―として大息する」〈佳人之奇遇•散士〉
③ 事の意外さに驚くさま。「一たび日本の秋を看るや,忽ちにして―自失すること」〈日本風景論•重昂〉
漢和辞典の『漢辞海』には二つの意味があがっています。
漢辞海
【憮】《形》
①心がむなしいさま。失意のさま。
② 美しい。みめよいさま。
【憮然】
① 失意でがっかりするさま。〈論・微子〉
② 意外なことにおどろくさま。〈後漢・禰衡伝〉
最初に書いておきますが、意味の項目が、大辞林は三つで、漢辞海は二つだから、大辞林がえらい、というわけではないのです。国語辞典と漢和辞典の違いもあります。『漢辞海』は中国の古典や漢文を読む時に使いやすく頼りになることを目的にして作られた辞書です。出典の作品の時代をみても、もともと二つほどの意味だったのが、日本で「思いどおりにならなくて不満なさま」という意味でも使われだしたのかな?と思われますね。いや、本当のところは辞書づくりの研究者の先生に訊ねなくてはわかりませんが。
大学生の時に私は少しだけ「校勘」とか「校勘学」に触れたことがあります。と書くと私がなんだかすごく優秀で真面目な学生だったように思われてしまうかもしれませんが(笑)。本当にちょっと触れただけで、そういう学問がある、ということを知っただけですけど。
『大辞林』には「数種の異本を対照・比較して,正確な原本の姿を求めようとする学問。考証学の方法の一。中国,清代に盛んになった。」とあります。という説明を読んで「なんのこっちゃ?」と思われる人が多いかもしれませんが。文学という詩や歌や物語をあつかう学問もやっぱり科学的な論考の上にあるものだ、ということを、地味な学問(?)や辞書作りにふれることでしみじみと感じたことでした。
ええ。いや。なんだか今日はふだんは地味な行司の矜恃にふれたような気がしましたので。うーむ。いや私の下手な文章では伝わりにくいでしょうけれど、「さすが伊之助!」とNHKのテレビのアナウンサーが叫んだ時に、感じてしまった何かがあるんですね。それはすぐに影響されて心がうつろうという悪い面かもしれませんが。
↓今朝の散歩で動画撮影。小鳥と小鳥の声が撮れました。いや、技術的にはひどいものなんですが(笑)。
ヒヤシンスの水栽培と久米宏さんとOSのアップデート
12日(木)
午前中は精米など。昼過ぎまで。
iMacの方はmacOS 13.1に、iPhoneの方はiOS 16.2にアップデート。両方ともアップデートしたつもりになっていたんだけど、していなかった模様。うーむ。
午後は事務仕事を少しして、農協へ記帳など。年度末に向けて資料作りなど。
基本のブラウザをSafariからBraveに変えたって以前書いたけど、SafariのブックマークのどれをBraveに移そうか、とあれこれ見ていたら、ブックマークをしていてもずっと見ていないものが多くて、というかそんなのばかりで、自分の指向というか嗜好が変ってきているのだろうか、とも思っていたのですが、「Kume*Net」を見つけて、「あらま!」と思ってしまう。そういえば「Kume*Net」は新しい投稿があるとお知らせがきていたはずなんですが、それがなくなったので、そのまま忘れていたのでした。久し振りに見てみたら、最終回が「ヨットに乗って少し旅に出ます!」でしたね。ま 体調のこともあるんでしょうけれど、ヨットに乗ってどこまでいかれたのでしょう?って、ま、おっちょこちょいな芸風は嫌いではないので、元気な姿を見せていただきたいです。うーむ。
#194 ヨットに乗って少し旅に出ます!(14分ほど)
#62 久米宏 禁酒宣言(6分ほど)
#130 田中眞紀子×久米宏 特別対談〈前編〉(62分ほど)
#131 田中眞紀子×久米宏 特別対談〈後編〉(57分ほど)
「田中眞紀子×久米宏 特別対談」は2020年の10月で、そういえばおもしろそうだなとは思ったもののそのままになっていた模様。読みかけの本があったので、読みながら流そうかと思いましたが、観だしたらおもしろくて最後まで観てしまいました。二時間ほど。やれやれ。二時間も観られないよ、と普通思われるでしょうが、どっちかというと私は〈後編〉の方がおもしろいと思いました。そうか、二人は大学の同級生で同じサークルだったのか。同じサークル、って、けっこうすごいよね。
13日(金)
天気予報では、晴のち雨とのこと。気温は四月並らしいです。