現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

米の出荷と自給率39%

明日、米の検査があるので、農協に出荷。午前中、出荷して、午後は昨日刈った籾の乾燥もあがったので、さっそく籾擦りをして、擦りあがった分をそのまま夕方に出荷。これで乾燥機の中にも籾擦り用のタンクの中にも籾が無くなりました。
この袋は30キログラム。いくつもいくつも持ちあげたり担いだりしたので、疲れました。リフトがあるとずいぶん楽になる事はわかるんですけど、うちの作業所はリフトを使うようになることを考えて造られていないので、天井が低かったりするんです。ま、あれこれ考えどころではあるんですが。
さて、これで稲刈りも半分ほどすんで、いよいよ後半に突入というところ。でもこの週末は祭やら小学校の運動会やら相撲大会もあるし天気ももう一つのようで・・・。


今朝の日本農業新聞に「自給率39% 食料争奪へ加速」という見出しの特集記事が載っていました。自給率低下の理由は農水省によると食生活の変化だそうで自給可能なご飯の消費は減りながら、飼料を輸入に頼っている肉製品、乳製品や原料を輸入に頼っている植物油など油脂類が増えた事。さらに魚や果物、野菜にいたっても加工品の輸入が増えてきている事など。
世界人口は増え続け、世界の穀物在庫量は過去最低で、しかもバイオ燃料に向けて穀物需要は拡大し、地球の温暖化で作柄は安定せず、日本の工業製品を売らなければいけないから市場を開放して、「足りないものは買えばいい」は昔ばなしでだんだん買えなくなる。また市場開放で農産物が自由化されれば平野部が少なく農地が圧倒的に狭い日本は諸外国に価格面で競争できないのは自明だから、農業はつぶれて、自給率はさらに下がっていく。というような要旨でした。
何度も引用されてあちこちで読んだ記憶がありますがアメリカの大統領の「食糧自給できない国を想像できるか、それは国際的圧力と危険にさらされている国だ」という発言。おっしゃる通りで日本はずーっと国際的圧力に(ひょっとすると危険にも)さらされ続けていると思うのですけどね。
養老孟司さんが「何が起ころうとも、自分の食いぶちだけはある」というのが農業をやっている人の最大の強みだ、とどこかで書いていたけど。うーむ。