現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

大豆の播種と法事と三回目の除草機と「お米、頑張ってつくってくださ

アジサイ

27日(土)
朝から一日大豆の播種。去年までのように耕耘機(テーラー)に播種機(シーダー)をつけて耕耘機に付いて歩いて大豆を蒔いていくのとは違って、今回はトラクタに乗ったままだから楽だし、スピードも少し出せる。ありがたいことだ。良いものを貸していただいて大助かりでありました。去年までは時間もかかったので、今日も朝早くから出撃したのでしたが、お昼には予定を播種することができてしまいました。それでまだ少し大豆種が残っているし、もう10アール程、午後に播種する。
それから午後いっぱい播種した圃場に除草剤をやる。大豆は梅雨時に播種して夏の暑いときに大きくなるので、草もものすごく勢いよく生えてきます。それで草対策が肝心。もちろん毎年除草剤をやっているのですが、草の勢いにはかないません。だって、麦を刈ったばかりで起された土は真っ黒のふかふかなんだもん。草だって喜んで生えてきます。除草剤は小さな粒というか粉なので動噴で散布。ふかふかの土の圃場の中を歩くのでいささか疲れます。


夜は子供会のキャンプについての寄り合い。


28日(日)
今日は祖母の法事。奥さんはこの一週間ほど準備やら掃除やらであれやこれや大変だったのですが、僕の方は麦やら大豆やらで家の中のことができていないので、朝からとにかく家の掃除。
で、午後は法事。親戚やらご近所さんに来ていただいてお参りしてもらって、お勤めをして、そのあと粗飯を出し、ビールと燗酒を出す。このあたりでは杯をまわすというか、杯のやりとりが根強く残っているので、真夏のような暑い一日でも燗酒が出て、杯をやりとりするのです。もともとは「お流れ頂戴」ということだったのでしょうけれど、まあ、昨今はお流れを頂戴したくなるような人物もなかなか見つけにくいというか、見当たらない世の中ですから、とりあえずうちの酒も飲んでいただきたい、飲んで機嫌よく酔っていただきたい、親戚づきあい、ご近所づきあい、人づきあいを穏便に仲良くやりましょう、仲間であること、身内であることを確認しあいましょう、ということで、杯を差し出し、たくさん飲んでいただき、また返杯してもらって自分もたくさん飲みます、という風習です。
みなさん扇風機をがんがん回さなければならない暑い午後でしたが、ビールも燗酒も機嫌よく飲んでいただき、僕も機嫌よく酔ったのでした。


夜は地域の寄り合い。


29日(月)
午前中、田回りをして、田んぼの中干しを終えるべく、またミネラル肥料の散布のために尻水戸を止めて歩く。
午後は完全無農薬有機栽培米の田んぼに三回目の除草機をかける。いやー、去年と違って今年はバッチリ除草が効いている。除草剤は少しも使っていないのに、ほとんど草が生えていないのです。素晴らしい!田植え後だいたい10日目ごとに手押しの除草機をかけているからかな。水も濁っているし、深水管理がうまくいっているからかな。なにはともあれ、うれしいことです。薬を使わなくても草が生えてこないようにできているのがうれしい。「名人は草を見ずして草をとる」という感じになってきたかぁ?ちょうどお隣の農家も田回りに来られて、畦で話をしたのですが、深水管理が良かったのではないか、ということになった。でも中干しすると草が生えてくるかも、という結論に。いやはや、というかやれやれというか。その他おいしい米をとるための情報交換をあれこれ。こういうのがタメになります。
その後、除草機を押していたら、激しい雨に。
最初、わずかに波紋が広がるだけだったのが、突然、雨粒が田んぼの水面に落ちて跳ね返り、波紋を広げ、波紋と跳ね返りでチョボチョボという音と遠くのザァーッという音に包まれて、ずぶ濡れになったけど、まあ梅雨時の田んぼ仕事はこんなもの、とどこかで諦めもあり、そのまま除草機を押す。
すると完全無農薬有機栽培米の田んぼは小学校の近くなので子供たちが下校してきた。その下校途中の黄色いカッパを着た子供が3人ですね、ずぶ濡れの僕に向かって頭を下げてですよ、「お米、頑張ってつくってください!」って言ったんです。ほんとですよ、頭を下げたんだから。僕なんかうろたえてしまってか、声が出なくて「うぉー!」って返事してしまったんですから。
「お米、頑張ってつくってください!」って、いったい誰が教えたんだ?もし大人がずぶ濡れの僕にそう言ったのなら、それは皮肉でしょう。間違いなくいささか「てやんでぇ」という気分になるところ。
日本の米作りのこと、日本の農業のこと、毎日食べてるお米のこと、ご飯のおいしさ。ちゃんと何か感じていてくれているのかな。ませた小学生であることは確かなことだけど、毎日、おいしいご飯を食べているのもまちがいないと思ったことでした。


30日(火)
6月も終わるとうことで、地域の広報誌の仕事を午前中する。今月はわけあってカラーで出すことになって、いつものようにegword Universalで編集してカラーのままPDFにして印刷屋さんへ送ったら、このPDFが4色分解できないと言われて困ってしまう。やれやれ。PostScriptで保存して送り直したのだが・・・。その後どうなったのか、連絡がない。いやはや。
天気予報では雨という予報だったのだが、雨はあまり降らず日差しすらあり蒸し暑い。農協へいったりあれこれ用事をして机の周りの整頓もする。