現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

わらの分解促進とあぜシートを抜くことと『誰が為に鐘は鳴る』


今朝はすごく冷え込んで朝、田んぼに霜が降りていた。それから西の空に有明の月


午前中は農協からテストに使ってみて欲しいと頼まれた稲わらの腐熟促進の有機微生物資材。これをまいて切りわらを田んぼに鋤きこんでおくとわらの分解が進むといもの。本当はコンバインがまき散らしてくれる切りわらは、まだ気温の高いできるだけ早い時期に田んぼに好きこんでやれば、分解が進みやすいことはわかっているのだが、なかなか小麦の準備やら大豆の収穫やらでできないのでありました。とりあえず二反分だけサンプルをもらったので鋤きこんでみました。


朝は冷え込んで寒かったですけれど、昼間はぐんぐんと気温が上がりました。快晴だし、風はないし、気持ちの良い天気。午後は水漏れのした畦畔にいれた波板のあぜシートをはずす作業をしました。といっても今年は二枚の田んぼにいれただけだし、田んぼの土は乾いているので、楽に抜くことができました。
汗をぬぐって畦畔に座って、稲の株が続く田んぼや青い空や伊吹山、金糞山、己高山、小谷山と東から北に続く山並みを眺めているととても気持ちがいいのでした。


サム・ウッド監督『誰が為に鐘は鳴る』を観る。ゲーリー・クーパーと短髪のイングリッド・バーグマン。もう何度も観ているのですが、一番最初に観たのは大学生の時、『誰が為に鐘は鳴る』とアンジェイ・ワイダ地下水道』の二本立てで、リバイバルでかかったのを観たのでした。もちろんワイダの『地下水道』もよかったけど、先輩に僕はどちらかといえば『誰が為に鐘は鳴る』の方が好きだと言ったら「ツジイ君も甘いねぇ」と言われたのをよく憶えている。そりゃ、同じレジスタンスもの(?)とはいえ、サム・ウッドの『誰が為に鐘は鳴る』はハリウッドのラブストーリーですからね。でも好きなものは好きなんだから仕方がない。恋愛初期のドキドキワクワクが短い髪のバーグマンの表情に次々と表れます。
スペイン内乱は、開高健が、間違いなく最高のルポルタージュだと絶賛していたのでジョージ・オーウェルの『カタロニア讃歌』を読んでいました。いや、ものすごくよかったのです。(あ、抜粋の訳のやつもあるので、全訳のやつがいいですよ。)ヘミングウェイもたいてい読んでいるはずなのだが『誰が為に鐘は鳴る』は読んでいない。たぶん映画を先に観てしまったからでしょうか。読まねばなりますまい、というような気持ちになってきました。