現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

桜が満開。菜の花も咲き出しました。

菜の花


桜が一気に満開です。
菜の花も咲き始めました。

午前中はそうでもなかったのだが、お昼前から風が強くなる。

午前中に種籾の温湯消毒の第3弾をして、そのまま浸種。午後は苗代のトンネルの中の温度が上がってきたので、端をめくりあげる。

先日の日本農業新聞に載っていた森永卓郎氏のインタビュー記事。以下その要約。

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環太平洋連携協定(TPP)の本質は、金を持つものが世界の支配するという弱肉強食の新自由主義の思想を、とことん突き進めることに他ならない。一言で言うと1%の超大金持ちと99%の貧乏人という米国型の社会に改造するということだ。
これは、米国の大企業や日本の官僚・財界・大手マスメディアなど一部の権力者にとっては大きなメリットになる。しかし、ほとんどの国民にとっては生活の全てが崩壊するデメリットでしかない。
米国が素晴らしい国だったらまだいいかもしれない。しかし現実は全然そうでは無い。例えば、医療の自由化で米国は、公的健康保険に現在入れるのは高齢者と低所得者だけだ。一般のサラリーマン層は民間の生命保険会社が運営する健康保険に加入することになる。しかし保険料が非常に高く、全米で約5000万人が健康保険に入ることができていない。
農業分野でも、遺伝子組み換え作物やポストハーベスト(収穫後)農薬といった日本人の感覚では到底考えられないことを米国は平気でやる。私には、そんな世界がまともだとは到底思えない。 TPPはそうした米国のシステムを、日本に無理やり押し付けることになる。
米国は日本に対し、戦後から一貫して米国のルールを押し付けようとしてきた。
今回のTPPも構図は同じだ。米国企業の気に入らないものが、投資家・国家訴訟(ISD)条項による非公開の裁定で国内法を変えざるをえない状況に追い込む。米国のルールにないものが全て「非関税障壁」として排除する。TPPに参加するということは、日本が主権を失うということに他ならないのだ。
ナオミ・クラインは著書『ショックドクトリン』の中で、「大きなショックを与えられたときに、そのどさくさに紛れて一気に改革を進めるというのが新自由主義のやり方だ」と述べている。東日本大震災という未曽有の大災害で国民全体の大きな衝撃を受けている日本は、今まさにショックドクトリン的なやり方で新自由主義の波に飲み込まれそうになっている。政府は復興増税を国民に課して、消費増税も求める。その裏では法人税率を引き下げる。大企業などお金があるところにどんどんお金が入るようになり、金持ちだけが大きな幸せを得られるようにする。そんな世の中が果たして幸せだろうか。
答えは、米韓自由貿易協定(FTA)を締結した韓国にあると思う。韓国の街中を走る車はヒュンダイとそのグループ会社だけ、電機メーカーはサムスンとLGばかりだ。街を歩いていると、目抜き通り人は摩天楼がそびえ立つが、一歩奥に入るとぼろぼろの家が立ち並ぶ。大企業に入社できれば30代で年収3億円も夢ではない一方で、大企業に入れないと年収100万円もいかないという厳しい格差が存在する。天国と地獄だ。
大手マスメディアは、環太平洋連携協定(TPP)が1%の勝ち組の為にあることも堂々と言ってしまうと国民も怒るので、言おうとしない。米国・政府・財界・マスコミの中でTPPを実現するための暗黙の共謀が成立している。
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農業問題だけでなくて、いろいろありそうですね。今でも充分ひろがっていると思うのに、これ以上格差が広がる社会は、なにかと嫌な世の中になる気がします。