現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

田植えと新茶と筍と


6日(月) 振替休日
終日、「秋の詩」の田植え。
午前中は風もあまりなく晴れて、絶好の田植え日和と思っていたが、午後から晴れてはいるのだが、いきなりの強風に。いやはや、強風です。
ま、でも、なんとか田植えをする。帽子が風で飛んでしまいそうになるので、かぶっていられない。田んぼの水面に波が立ちます。


2日が夏も近づく八十八夜で、5日のこどもの日が立夏。で、予約しておいた八十八夜摘みの新茶が届いたということなので、さっそくお茶屋さんに買いにいく。
新茶って、やっぱりこの香りだなぁ。華やかさがあるなぁ(笑)。予約しておいただけのことはありました。


7日(火)
今日は田植え第一弾の最終日で完全無農薬有機栽培米「秋の詩」の田植えであります。無農薬の「秋の詩」は例年もう半月ほど後ろで植えているのですが、今年はちょっと思うところあって、早めに植えてみることにします。
それにしても。
朝、田回りにいったら、田んぼに水がたっぷり。昨日の夕暮れに尻水戸を下げたのだが、下げ方が足りなかったようだ。おまけに朝から風が吹いて、田の面が波立って濁っている。もうこうなると田植え機のマーカーが全然見えないので、なかなかまっすぐに植えられなくなる。百姓になった頃、なかなか田植え機の操作に慣れなくて、まっすぐに植えられなかったのだが、「ま、曲がってしまっても、米が曲がってしまうわけではないから。」と農協の農機の人に言ってもらったことを思い出す。


奥さんが、実家から筍を貰ってきた。毎年いただいているのだが、僕は筍が大好きなのです。義父さんが朝掘ってきてくださったのを、その日のうちに皮をむいて、天麩羅にしてもらったり、煮物にしてもらったり、竹の子ご飯にしてもらったり。
今回はすでに義母さんが竹の子ご飯にしてくださったのも、一緒にいただいたので、美味しくいただく。


8日(水)
今日も朝はなんだか風が冷たい。こんな天気が続くと田植えしたばかりの苗の様子が気になるところだが、どうしようもないので、ま、苗に頑張ってもらうしかない。


播種第三弾のプール苗代の苗箱から芽が出てきていたので、苗代のオレンジ有孔ポリを外し、不織布の黒シートを外し、水を入れた。
無加温の露地プール苗代とはいえ、こうしてちゃんと芽が出てくる様子を観ていると本当に命の不思議さを感じます。


午後は畦畔の草刈り。
夜は寄り合い。




先日のほぼ(日)にこんな文章が載っていた。


・いましか食べられないものだとか、
 採れたてしかおいしくないものだとかは、
 「高級食材」ということになります。
 「商品」として売れるようにするには、
 とても「めんどくさい」からです。
 誰よりもまじめに「めんどくさい」ことをやると、
 そこに価値が含まれて、高く売れます。
 でも、買う人が、そのめんどくささを知ってくれないと、
 くたびれ儲けになってしまいます。
 でも、食べものの世界では、こういうことが
 だんだんできてきているような気もします。
 「めんどくさい」が、報われるといいんですけどねー。


はい。その通りだと思います。
さて。ちょっと珍しいというか嬉しい注文がきたのでご報告。って別に報告することでもないのだが。以下、いささか宣伝モードになっているかも。
辻井農園ではお米をネット販売しています。ゴールデンウィークの間に新潟県のとある山荘からお米の注文をいただきました。お米はコシヒカリです。新潟県といえば日本一のコシヒカリの産地ということになっています。いえ、どこが日本一なのかはわかりませんが、新潟、富山、石川、福井、そして滋賀。このあたりではみんなコシヒカリという品種を大事にして栽培しています。
もちろん辻井農園もコシヒカリを大事に栽培しているのですが、新潟県からのご注文は初めてだし、電話注文だったので、ちょっとどきまぎしてしまいました。山荘のご注文なので、量もちょっと多くありがたかったのです。すぐに発送いたしました。
すると連休明けにまた山荘から電話が・・・。「大変おいしいお米でした。お客様にもたいへん喜んでいただいたのですが、食べていただいたお客様から、大変美味しいので、このお米が欲しいと言われているのですが、まだ在庫ありますか?」うーむ。ありますぜぇ。このお客様も新潟の方。さっそく発送いたしました。
ええ、ただそれだけのことなんですが、なんだか嬉しかったのでした。いや、今回がどうというより、いつもご注文いただいているお客様、みなさんに言えることなんですけれど、無農薬の有機栽培という、いささか「めんどくさい」ことをやっていることを、ちゃんと買う人が、そのめんどくささを知ってはいないまでも感じてくださっている、ということなんでしょう。
ありがたいことであります。


「秋の詩」の田植えのインターバル撮影の動画。途中でカメラの電池が切れる。どうも電池がだんだんへたってきているようだ。やれやれ。約三反(30a)の大きな田んぼ。正面の山は小谷山です。