現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

時雨れに晩秋の気配と菊谷匡祐『開高健のいる風景』


2日(水)
朝の散歩の時の画像はスマホというかiPhoneで撮っているのだが、朝の気温が下がってきたので、スマホを手に持って歩いていると、すぐに電源が落ちてしまうことになってしまっている。電池の問題だと思われます。またしばらくポケットに入れて手で握ったりこすったりしているとまた電源が入ることもあるのだが、すぐにまたダメになってしまったり。だんだん気温が上がってくると1日くらいは電源も持つのだが。
で、奥さんのパナソニックのデジカメを貸してもらおうかと思ったのだが、これが充電ができていないのだが、これまたどこにいってしまったのか、充電するコードが見つからない。
充電池が進歩して携帯はもちろんデジカメもすごく便利になったのだが、この電池の寿命や寒冷条件での電圧の低下、充電のコードの紛失問題などなど課題は多いぜ。


午前中はトラクタにシーダーを取り付けて掃除など。午後はトラクタから液の除草剤を散布する管が折れ曲がってしまっていたのを新しいのに交換したり、シーダーの肥料や種を落とすゴムを交換したり。試運転をしてみたが、液剤散布のポンプが動かない。あちこち触ってみたが、どうもポンプのヒューズがダメになっているような気がする。というのは腐食してきていてよく見えないのだ。ま、明日交換してみます。



3日(木) 文化の日
朝、散歩のときに大きくきれいな虹が架かる。今日は一日気温が低く風も冷たいし、ときどき時雨れるし、典型的な湖北地方の晩秋の気配の一日。時雨がおさまって晴れてきたので、外に出るとまたたちまち時雨れてくる。時雨れ雲が一日次々と通り過ぎていったのでした。


午前中はトラクタにつけたシーダー様子を確認。それから液剤の除草剤を撒くポンプのヒューズを買う。ついでにヤッケも。
ヒューズを交換したら、たちどころにポンプは動くようになりました。いやはや。
午後は次男の携帯電話をiPhone7に機種変更。ま電池の寿命もあるようで仕方がない。
その後、シーダーの調整。



菊谷匡祐『開高健のいる風景』(集英社)って、読んでいなかったことに気がつく。いや、読んだような気もするのだが(笑)。
最初から読みはじめたら、ぐいぐいと引き込まれて最後まで一気に読む。あれやこれやはだいたいすでに知っていることだったが、おもしろく楽しく読めました。で、開高健の作品はほとんど読んでいるつもりになっていたが、『日本三文オペラ』は未読だったとさっそくアマゾンで注文。
開高健の作品で一番最初に読んだのは何だったか、さっきから思い出そうとしているのだが、思い出せない。最初は文庫だったはずなんだが・・・。とにかく1980年以降から読みはじめたんだと思うので、大半のエッセイも小説もすでに書かれていたので、あとから手当たり次第に読むということになったのです。ま、あの頃、開高健は『オーパ!』が当たって大人気作家でしたからね。文庫も次々でてましたし、いろんな単行本もたくさん出てました。サントリーのCMはもちろん、幻の大魚を探しに行ったり、チンギスハーンの墓を探そうとしたり・・・、いささかトンチンカンなこともありましたけど。
そうそう、この本で開高が茅ヶ崎に仕事場をつくって独居生活をはじめたときに、パイオニアのシステムコンポをいれて最初に鳴らしたレコードがモーツァルトのピアノ協奏曲第九番だったらしいことを知る。レコードは菊谷匡祐さんのを持ち込んで鳴らしたそうです。
”神童だったモーツァルトが大人になっても才子にもただの人にもならず、いよいよ天才であることを如実に示してしているこの曲を聴きながら、開高さんは感に堪えたように言った。
「ええなぁ、モーツァルト。天才の中の天才や。敵わんわ・・・」”
ええ、さっきからずーっとモーツァルトのピアノ協奏曲第九番をYouTubeで鳴らしています。僕はモーツァルトはどうも美しすぎて聴く気になれず、バッハの方がはるかに好きなのですが、開高健が聴いてこんなことを言ったのなら聴いてみたくなります。もちろんその時のピアノのクララ・ハスキルで。
いくつか開高健の文章も引用されているのだが、いつ読んでも、どこを読んでも、開高の修辞は絢爛ですな。豪華です。精緻です。恐れ入ります。誰だって真似したくなりますが、真似できません{笑)。誰だって「かなわんわ」と言いたくなります。


佐々木千世『ようこそ!ヤポンカ』婦人画報社 (1962)が読みたいのだけれど、なかなか見つかりませんな。


文化の日である。いつものコンビニでビールと一緒に黒猫のワインを1本買った。顔見知りのレジの店長さんが「なんでも飲まぁあるんですね。」とおっしゃる。先日、ジンビームのペットボトルポケット瓶を買ったのを憶えてもらっていたんだろう。「うん、そうなん、なんでも。楽しみは・・・。」「ビールは私も『一番搾り』が好きですよ。」「うん、ありがと。」
風呂上がりの「一番搾り」のあと黒猫ワインを飲んでいたら、長女も「ちょっともらいます。」と飲んで「うまい!」とおっしゃっるのでありました。飲み過ぎに注意だぜ、セニョリータ。