現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

中耕除草と草刈りと暑かったことと土壌生物

皆超ようせい著・渡辺弘之監修『落ち葉


午前中は、無農薬の「みどり豊」の圃場で中耕除草。エンジン付き田車で除草に励みました。ニゴロブナのいる田んぼなので賑やかで楽しいです(笑)。ニゴロブナの稚魚は確実に大きくなっており、大きいのは3cmくらいありそうな勢いです。小さいのは2cmくらいかな。卵をもった成魚を放流して、産卵、受精、孵化、という段階を踏んでいるので、孵化のタイミングのズレもあるんでしょうか。餌は藻とか微生物なんでしょうか。でもここ何年も無農薬の田んぼなので、いろいろ細かいのはたくさんいると思うので、餌には苦労していないんじゃないかな。ホウネンエビのシーズンは終わったようで、一匹も確認出来ず。どこかに卵は産んでいるはず。卵でこれから一年ほど休眠するんだと思います。昔、僕が小学生の頃、なんたらシュリンプというものの卵が学研の「学習と科学」の付録についてきて、その乾燥しきった卵を塩水の中に入れると、孵化して泳ぎ出すんです。ホウネンエビもそんな感じなんでしょうか。文一総合出版には、ホウネンエビハンドブックを出してもらいたいな。


知らないうちに昼寝していて、14時から畦畔の草刈りにでる。
気温がぐんぐん上昇しているようで、暑い。とにかく暑かった。2時間ほどして、あまりの暑さに「どういうこと?」と独り言を繰りながら一旦帰宅。ぬるくなったお茶ではなくキーンと冷えたお茶か何かがほしくなったのだ。冷蔵庫で小さなアイスバーを見つけて、立て続けに三本食べる(笑)。あと冷えたお茶も。
歯医者さんを17時に予約してあったのだが、あまりの暑さに、田んぼに戻る気がせず、とりあえず歯医者さんにいく。すぐ診てもらえて、帰ってきたら17時であった。いくぶん気温も下がってきているので、また田んぼに草刈りにでる。19時まで草刈り。夕風が気持ちいいぜ。夏至の二日後ですので、19時でもまだ日没してません。日の入りは19:13で、まだまだ充分に明るいです。
気象庁のデータを観てみたら、今日の長浜は15:13に、今日の最高気温30.5度をマークしている。今年最高らしい。ついに30度越え。七月下旬並らしい。Hotter than Julyで、あーた、まあ、一番暑い季節並ということですな、この梅雨の最中に。北海道や山形ではあまり気温が上がっていないようですし。ちなみに札幌の今日の最高気温は20.9度、山形県小国では26.7度だそうだ。


もちろん、草刈りの帰り道に田んぼを見て回り、沈む太陽を眺めつつ、水位を確認し、コンビニに寄り、缶ビールを購入したことは間違いないです。ええ。


この辻井農園のブログ「現代田んぼ生活」の熱心な読者の方なら、もうお気付きのことだと思うのだが、どうもこのところ「文一総合出版」のハンドブックシリーズにどういうわけかハマってしまっている。今日は皆超ようせい著・渡辺弘之監修『落ち葉の下の小さな生き物ハンドブック』(文一総合出版)を紹介するぜ。カブトムシとか、クワガタとか、カミキリムシとかチョウとかトンボとか、えー、まあ、そういういかにも昆虫らしい昆虫ですな、ま、誰もが知っているし、美しいし、カッコいい虫は、どんな図鑑にもたいてい載っています。載っていないのは、先日も指摘した幼虫とか卵とか、成虫以外の姿もたくさんあるわけで、そういうのを丁寧に説明、解説した図鑑は少ないんです。もっと少ないのが、分類しにくい、昆虫とは言えない、小さな生き物たちですな。うーん、土壌生物というのでしょうか。たとえば足が三対というか6本のハサミムシとかカマドウマとかだと、なんとなく昆虫ですわね。ところが足が4対、8本のクモとかダニ類になると、どう分類していいのか。さらに7対、14本の足をもつダンゴムシとかはどうなるのか。さらに足でいえば、ムカデはもう何本あるかわからないし、ヤスデもいますな。ちなみにムカデは1体節に足は一対ですが、ヤスデは1体節に足は2対あるそうです。
さらに足でいえば、足のないやつがいますね。ミミズとかナメクジとかカタツムリとか、あ、あとヒルとか。
ええ、そういうなんだか分類しにくい小さな生き物のハンドブックです。
小学生の頃は、わりとハサミムシが好きでした。ええ、確かに落ち葉の下とか刈られた草の下とか、そういうところにいましたね。怒るとお尻の大きなハサミを振り上げるのでおもしろかったです。ダンゴムシは幼稚園の頃、なんだかたくさん集めた気がします。お宮さんにたくさんいたし。ムカデのあの毒々しい色には、子どもながらにゾッとしたのを覚えている。
あ、いや、本のタイトルは『落ち葉の下の小さな生き物ハンドブック』ですが、落ち葉というとイメージとしては秋ですが、一年中、落ち葉はありますね。当たり前ですが。秋に落葉して、すぐに分解されてしまうわけでもないですし。百姓をしていると、春から初冬まで草刈りをしていたりするのですが、草刈りをすると、刈った草は落ち葉みたいなものになりますしね。とにかくそういう落ち葉や刈った草の下にたくさんのちょっと奇妙な小さな生き物がいるのは事実ですし、こういう小さな生き物が落ち葉や枯れ草を分解して土にしてくれているわけですね。百姓としては、ちょっとは興味をもたないとバチが当たるでしょう(笑)。
百姓になって、ミミズを見ると、うれしくなるのだが、日本最長のハッタミミズは滋賀県の琵琶湖周辺と北陸にいるらしい。黒褐色のミミズらしいが、見たことがない。琵琶湖周辺ではないからか。うーむ。一度、見てみたいものだが。
確かに足の数を指標に分類してみると、土壌生物は多種多様ですな。地味ですけど。
ホモサピエンスというか、人間は個性があるから、人間が人間を観ると多種多様に見えるし、多種多様に思えるけれども、土壌生物の多種多様にはかないませんな。
とは言いつつも、人間が多種多様に思えるのは、そこに色恋、というか、恋愛というか、生殖というか、種の保存というか、遺伝子を残すというか、遺伝子を残すといっても自分の遺伝子を残すというわがままなものが、あるからでしょうね。
人間は、人間の顔の違いをはっきり意識して、ひとりひとり顔が違うことを人間どうしならわかりますが、例えばニホンザルやスズメの個体の識別はあまりできませんね。まあ、できるのはペットにしている犬や猫ぐらいでしょうか。じゃ、ニホンザルやスズメは、お互い顔や体型の違いをすぐに識別しているんでしょうかね。たぶん、そうなんでしょうね。うーむ。




今日は沖縄の慰霊の日。沖縄戦では20万人超の犠牲者。簡単にはちょっと想像できない数ですね。沖縄はすでに梅雨明け。日本の国にいつまでも戦後が続くように考えて行動していかなくては。