現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

「みどり豊」の種もみを取りに行くことと蕎麦をたぐることと源泉徴収の説明を受けること

久しぶりに蕎麦屋さんに入る。ぬる燗のお銚子をそばがきで飲む、なんてことをやりたいところですが、クルマで来ているので、なんとも。みんなクルマなので、お客さんの回転率がすごくよさそう(笑)。コロナのこともあるのかな。おいしくいただきました。

18日(金)
 終日、雨。
 朝のうち少し事務仕事。
 で、東近江市まで「みどり豊」の種もみを受け取りに行く。今年は少しだけ「みどり豊」の作付け面積を増やしました。どうぞうまく行きますように。
 種もみを受け取ったら11:30。クルマならすぐの「そば処藤村」さんで、手打ち十割そばとそばがきをいただく。うまいわぁ。そばの風味とキュッとしまったのどごし。ここのそばがきは初めてでしたが、おいしい日本酒をキュッと欲しくなりましたが、まあ運転がありますので、どうしようもない。ガマンガマン。
 で、中仙道の宿場町鳥居本まで帰ってきたら、また蕎麦をたぐりたくなり「そば処百百百百」さんで、三種食べ比べの盛りそばをいただく。丸抜きは「福井丸岡在来」と「鳥取在来小そば」、挽きぐるみは「滋賀多賀そば」でした。日によって三種が変わるんでしょうね。どれもとてもおいしかったですが、最初の「福井丸岡在来」の風味が一番印象に残りました。もちろんおいしい日本酒をキュッと欲しくなりましたが、まあ運転がありますので、どうしようもない。ガマンガマン。あと、百百百百さんはいつもBGMにジャズが流れていますが、たまたまでしょうけれど、行った時にはマイルス・デイビスが流れていました。スピーカーはソフトボールくらいの小さな全方向型のが廊下の脇の柱の横に置いてありました。これがけっこうな音量でよく鳴っていて驚く。
 まあ、ガマンはいいけど、食べ過ぎじゃない?グルメにしてグルマン?あーたは開高健か?美食家でも大食漢でもありません。落語の「そば清」のようにはいきません(笑)。

 滋賀の湖北地方から南の方に行く場合、琵琶湖の東側は西側と比べて広いのでルートはいくつかあります。まずは名神高速道路。それから国道8号線。国道307号線。湖岸道路。さらに朝鮮人街道。で県道13号線。近江は東海道も中仙道も北国街道も通っていたりして、京の都に近いので交通の要衝ではありました。今日は県道13号を主に使ったり、旧の中仙道も使ったり、わりと細目の信号の少ない道路を使いました。そうなると村々の中を通るのですが、ちょうど今、近江の国は梅があちこちで満開というか、咲いてました。雨の中の梅も、幹がしっとりと黒々として、白梅が映えますな。美しかったです。

 午後、税務署から呼び出しをいただいて(笑)、説明を聞きに行く。長男へ支払いは専従者控除で申告していたのですが、給料は給料を支払う側が必ずすべからく源泉徴収しなくてはいけないことになっているとのこと。うーむ。知らなかった。いえ、源泉徴収については知っていましたが、源泉徴収しなくても専従者控除で申告しておけば、それを見て、税金の請求というか徴収があるものだと思っていました。実際、長男に税金の請求がきていましたし。そのことを申し上げると、それは地方税(県税や市税)が、専従者控除額を見て、請求があったかもしれませんが、国税源泉徴収してもらうことになっています。とのこと。そうだったのか。そういうことだったのか。必ず源泉徴収しなくてはならなかったのか。知らなかった。そういうことは、どこで習うんだ?人を雇う時には、まあ、どこかで研修があるのかな?でもうちみたいに家族経営の場合は、他人を雇っているわけではないので、迂闊でした。というわけで三年分さかのぼって取りあえず基礎控除だけで計算されるそうです。あと社会保険関係があれば、確定申告をするようになるらしい。5年ほどさかのぼって確定申告はできるみたいです。うーむ。
 私は、普通に給料取りから就農して、家族経営のちいさな農家をやってきて、三年ほど前から長男が手伝ってくれるようになったので、専従者給与を払うようになったのですが、なかなか、世の中の仕組みというか、特にお金、税金関係は知らずにいたことが多いです。だいたい決算書を作る時の複式簿記のやり方から、収支だけでなくて、貸借対照表もあるってこともまったく知らず、専従者って知らなかったし、税金の控除の仕組みとか、あと各種保険関係、それから土地や田んぼの売買や相続のことなど、大事なことなのに、どこでもきちんと習ったことがなく、そのつどバタバタとするばかりだったり、保険屋さんのオススメにしたがったり。今回みたいにいろいろ質問すれば、税務署でも市役所でも保険屋さんでもなんでもきちんと教えてもらえるんでしょうけれど、何を聞いていいかもわからない(笑)、というのが実際のところだなぁ。そういえば初めて確定申告する時に、税務署から紹介されて無料で税理士さんが来てくださって二回だったか、三回だったか説明してもらったり、作った決算書を見てもらったりしたけれど、あれも私の知識量が絶対的に少なかったので質問できることも限られていたような気がするなぁ。まあ、義務教育では教えていないことなんだろうけれど、働いて自分でお金を稼ぐようにならないと、わからないだろうなぁ。たとえ百姓であっても経営者ということになると、農業技術と同じくらいこのテのお金の貸し借りなどお金の流れやその仕組みを知ることの大切さが身に沁みるんですけれど(笑)。ちょっとした小さな会社にもたいてい事務員さんがおられる理由がわかってくるのでした。源泉徴収も給料を払ったら、基本的にその翌月の10日までに納付することになっているそうです。毎月の処理なので農繁期は忘れそうで怖い。だいたい専従者給与の支払いも忘れていることがたまにあるので(笑)。でも毎月処理をすることになると、毎月決算をするようになるかも。そうすると確定申告の決算処理もあっという間にできてしまっているかも。まさかね(笑)。

19日(土)
 明るくなってきた。晴れてきました。ありがたい。

 お友達の農家のYumeoさんにペトラ・ヘイデンを教えていただく。スバラシイ。もうここのところずっとNick Haywood Trio & Petra Haden「Back to the Garden」を聴いています。”Shenandoah”はいろんな人が歌ったり弾いたりしていて、これも数年前に友達に教えてもらったブルーススプリングステーンやキースジャレットのが好みだったんですけれど、もうこれもすごくいいです。ありがたいです。