現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

たくさんのサインと押印とうどんと国際ロマンス詐欺

 今日は朝から精米もしたけれど、司法書士事務所、郵便局、市役所の支所、農協、そしてまた司法書士事務所とあちこち回って数枚の書類にサインしたりハンコを押したりして半日以上がつぶれる。いい天気だったのに。
 でも気合いを入れたので、おおむねうまくことがすすむ。ありがたい。ありがたいがクビが回るかどうかはわからない。

 国際ロマンス詐欺のことをさっきラジオのニュースでやっていたけど、みなさんご注意ください(笑)。
 だいたいオッチョコチョイの傾向がある私ではありますが、このテの詐欺には騙されない自信はあったのですが・・・。いや、結局騙されなかったのですが、「国際」ですからね、さらに「ロマンス」ですからね。あーた、なかなか考えられてますよね。胸が騒ぎますよね。
 私の場合は、Facebookのお友達申請がきました。フロリダから。金髪の若いといっても30代前半の、離婚歴のある独身女性のべっぴんさんです。で、米軍の医療関係者だと。住所はフロリダだけれど、今はシリア(?だったと思う)にいると。私の投稿に興味を持った、日本に興味をもっているし、将来は東京に住んでみたいと思っている。あなたはとてもしっかりしている人に思える。是非お友達になりたい。ということでした。ええ、あやしいですよね、あやしい。誰が見てもあやしいんだけれど、でも胸が騒ぐ。心が騒いで、なぜかお友達になってしまった(笑)。
 最初は妙な日本語でメッセージが届きます。たぶんGoogle翻訳なんかのネット翻訳機能で変換した日本語かもしれません。日本語に敏感な私はそういうことにはすぐに気がつくのですが、外国人には日本語は難しいそうですから、そういう努力をしてくれている、いささかしおらしい金髪美人かもしれない、という気もどこからか湧いてくる。そのうち変な日本語を訂正して教えてあげたり、私もGoogle翻訳で英語にしてメッセージを返したりするようになりました。ホントは英語なんて使えないのに、英語もちょっとはできる百姓だぜ、というところを見せたかったのかな?今となってはよくわからないけど(笑)。でもGoogleが英語にしてくれた文を、自分で読んでみて、ちゃんと自分でもわかる英語に直したりもしてたんですよね。しおらしく&けなげな努力(笑)。
 最初はね、お互いの仕事のことや趣味のことのやり取りをしました。そのうち米軍の医療関係者ですからね、けっこう悲惨な写真なんかも送られてきたりしました。一ヶ月ほどのメッセージのやり取りの中でわりと意思の疎通もできて、仲よくなっていったんですよね。いや、仲良くといっても、メッセージのやり取りだけですよ。
 すると、もうすぐ米軍を退職する、退役する、というんです。で、その退職金とか年金だったか、よく覚えていないけれど、数千万ドル(?)が入金されるんだけど、それを日本の口座に入れたいので、あなたの口座、あるいはあなたが作ってくれた口座にとりあえず入れたい。お礼は数百万ドル(?)払います。東京で暮らしたい。東京で医療の仕事をして暮らしたい。ということでした。日本円に換算してみるとお礼としていただける金額は500万円ほどになるようでした。あやしい。いよいよあやしい。
 それで「せっかくお友達になったのに申し訳ないけれど、まだ会ったこともない人からの大金を預かることはできない。」と返事する。すると「なぜ?どうして?あなたに大きな迷惑はかけない。お礼もするのに。あなたに損はかけない。」とまたメッセージが届く。「日本人は、友人の間での、お金のやり取りを好まない。それは友情や信頼関係を壊す元であることをよく知っているからです。申し訳ないです。」と送るとすぐ「残念。悲しい。」とメッセージが届いて、アカウントそのものが消えて、やり取りした一ヶ月間のメッセージ全部が消えてしまいました。それはアッと言う間の出来事で、タイミングがすこし遅れたら、「残念。悲しい。」というメッセージも読めなかったと思います。
 さっきラジオのニュースでやっていた国際ロマンス詐欺の実態がどういうものかは知りませんが、わたしのところにやってきたのは、だいたいこんな感じでした。
 いや、へんな下心はなかったんですよ。もう還暦過ぎの私に、いまさらどうこうするアレもありませんしね。
 これが20代の若者なら・・・。金はないし世間のこともまだ見えているともいえないし、でも体力はあるからなぁ、どうなのかなぁ。
 これが40代の働き盛りならどうか・・・。お金もそこそこあるし、世間のこともそこそこ見えてきているし、さらに体力もあるからなぁ、あぶないなぁ(笑)。
 これが60代のオジジだと・・・。小遣い程度のお金しかないけど(笑)、世間のこともだいたい見えるようになってきた、でも体力はなくなってきていて、どうなのかなぁ。嗜好、指向が変わってくるのでしょうね。
 と書いたけど、これが世間一般に通用するかどうかはわからない。個人的な見解ですが・・・。「飲む(酒)打つ(博打)買う(ちょめちょめ)」は「さんどら煩悩」とか関西では「さんだら煩悩」とかいいますが、まあ、煩悩も活力の源でもありますしね(笑)。私は40歳になったころから、どこか「はやく枯れたい」という心持ちもありましたが、そうそう簡単に枯れるものでもなく(笑)。国際ロマンス詐欺には気をつけたいです(笑)。「国際」だし、「ロマンス」だし、ああ、諸兄諸氏はさておき、おっちょこちょいの私はまだまだ気をつけないといけませんな(笑)。