現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

寒暖の差が大きいことと『スピード』と「ミサ曲ロ短調」とマタイとヨハネの受難曲


 ここ数日、寒暖の差が激しくて、昨日は季節外れの暖かさとお天気おねーさんはおっしゃっていたけれど、ちょっと異常な暖かさでしたよね。だから今日は寒いと感じたけれど、こうしてグラフで観てみると、平均気温より高いんですね。グラフを観るとこの冬が暖冬ということが一目でわかりますね。1月23日には大雪ですが、その後の気温の上昇で雪は一気に解けましたし。
 ご近所でも梅が咲きはじめているとは、先日書いたけれど、やっぱり例年より半月ほど早いような気がする。どうなっているんだ?やっぱり温暖化の影響?
 気象の変化は、人の経済活動にも大きな影響を与えます、ってあちこちで警鐘が鳴らされているというか、すでに影響は出ているんだけど、世の中の人はあまり関心がないように見えます。ちょっとビビっているのは第1次産業の人間ぐらいなのかもしれないけれど、ま、第1次産業の従事者は激減し高齢化の一途を続けていて、世の中に対する影響力はあまりないですからね(笑)。と自嘲するしかない。自給率の低い日本なので、今の暮らしのままならそのうち食料不足という情けない心配をしなくてはならなくなるような気がしています。杞憂でしょうか?杞憂ですね(笑)。

 先日の滋賀県の新品種「きらみずき」の研修会でも5年産の試食や玄米を見せてもらったのだが、去年は猛暑の影響か後半肥料切れになった圃場が見られた、ということでした。うーむ。

 ヤン・デ・ボン監督『スピード』(1994)を観る。キアヌ・リーブスサンドラ・ブロック、それからデニス・ホッパーですな。1時間55分の映画らしいですが、ノンストップ・アクションとはこのことで、次から次と試練があって、あれよあれよという間ですな(笑)。なんというか、いやー、何度観てもいいなぁ。楽しめます。

 このところよく聴いているのはバッハです。ヨハン・ゼバスティアン・バッハ。いや、グローバー・ワシントン・ジュニアもクインシー・ジョーンズルーファス&チャカ・カーンもApplemusicでダウンロードして聴いているけれど、なんといってもバッハです(笑)。ええ、なんで急に?とお思いでしょうけれど、バッハはグレン・グールドのピアノでなじんでいるのです、じつは。
 でもつい最近、あるブログを読んでいたら、バッハの「ミサ曲ロ短調」のコンサートに行ったら、素晴らしかった。でも合唱団はアマチュアだったので、二時間あまりの長い曲で最後のほうはだんだん声が嗄れてきていた。という文章を読んで記憶に残っていたのです。そしてそこへ先日コーヒー豆を買いに行って焙煎してもらっている間にお店においてある全日本コーヒー協会の『COFFEE BREAK』を読んでいたら、バッハの「ミサ曲ロ短調」の自筆楽譜がユネスコの世界記憶遺産に登録された、というコラムが載っていました。バッハの「コーヒーカンタータ」がらみのコラムだったんですけどね。
 そのコラムには「ミサ曲ロ短調」はバッハの最晩年の作品で合唱曲の最高傑作と紹介され、「マタイ受難曲」は古今の宗教音楽の最高峰と紹介されていました。もうひとつ「ヨハネ受難曲」も傑作と紹介されています。ま、そういわれても何がなんだかわからないのですが、ここはひとつ聴いてみようと。
 まずは「ミサ曲ロ短調」ミュンヘンバッハ合唱団、ミュンヘンバッハ管弦楽団カール・リヒターの1962年録音。いや、正直に言うとすばらしかったです。あたしゃキリスト教のミサのことはさっぱり知らないし、歌われている内容がさっぱりわからないのに、スバラシイといってしまうところが、いかにもウサン臭いのですが(笑)。でも音の膨らみ、合唱の音の広がり、弦楽器との絡み、打ちのめされました。いや、ほんまですって。
 続いて「マタイ受難曲」。うん?「ミサ曲ロ短調」とどう違うんだ?という信仰心のない私ではありますが、昔、映画で、えーっとなんていう映画だっけ?キリストの生涯を描いた映画。最後の晩餐とかイエスが民衆の罵声を浴びゴルゴタの丘へと連行されていくシーンとか、ユダの自殺とか、かすかに覚えているだけですけど。あれ?『ベン・ハー』?
 とにかくキリストの受難の話はなんとなくぼんやりと知っているという程度なんですけど、その受難の話らしいが、やっぱり、すばしいです。長いけど。
 さらに続いて「ヨハネ受難曲」。おおお、なんだか出だしからドラマチックな感じでいい感じ。
 しかしなんですな。「福音書」ってのは、なんなん?
 【福音書】を辞書で引くと「イエスの言葉とおこないを記した文書。単なる伝記ではなくイエスの死の意味を問い,その生と受難,死と復活に力点をおく。新約聖書にはマタイ・マルコ・ルカ・ヨハネによる四福音書が含まれる。なお,外典にはトマスによる福音書などがある。ゴスペル。」なんで四つ(五つ)もある?そうかゴスペルって福音のことだったのか。じゃ、バッハの受難曲もゴスペルソングの走りということなの?
 うちの奥さんの実家は仏教でも曹洞宗なので「御詠歌」があって歌われます。私もついて歌いましたが、つくづくと身にしみました。そんな御詠歌をよく知っているうちの奥さんも、私の家の浄土真宗の読経というか声明(しょうみょう)というか和讃というかを聴いて、歌を歌うようなお経と言ってました。ま、宗教というか、仏やイエスの言葉が身体に染み込むのには、やはり音楽性というか歌がよい方法なんでしょうな。
 言葉が身体に染み込むのは、やはり散文もいいけど、すぐれた詩にはかなわないような気がするし、現代社会では優秀なシンガーソングライターや優秀な作詞家、作曲家の流行歌にはかなわないのかもしれませんな。
 と書いてバッハの曲なんだから、歌っているのはドイツ語なんですよね?合唱曲音がふわぁーと膨らむせいか、日本人の私には何語なのか、さっぱりわからない、やっぱりドイツ語?(笑)