現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

川の法面の草を焼くことと欅の枝を切ることと春の宴で世の中の美しさにも気づくこと

15日(金)
 よい天気。気温も上がって四月並らしい。
 12時のお昼から農事組合の役員さんに集まってもらって、川の法面の草焼きをする。昨日もよい天気だし、今日もいい天気だし、風速1mほどで、絶好の草焼き日和。でもちゃんと消防署に草焼きしますと連絡してからの草焼きです。



↓草焼きのお世話になっている役員さんたち。

↓草焼きをしていたらその法面に咲いていた花。
ヒメリュウキンカ?最初黄色い花だし葉っぱのツヤとかツワブキ?と思ったがツワブキは晩秋の花ですよね。いや、自信はありません。

 夕方から浅井営農組合の総会と懇親会。ベテラン農家さんや農協の職員さんとあれこれと情報交換。なんだかんだで百姓はみんなベテラン農家みたいになってきている。私のように就農が遅かった人間も、ま、ベテラン農家。ベテラン農家ではあるが、農家の飲み会になると必ず「まあ毎年一年生やし」と誰かがおっしゃいます。ま、たしかに毎年一年生ではありますな。

 【書き下し文】
   夫れ天地は万物の逆旅にして、光陰は百代の過客なり。
   而して浮生は夢のごとし、歓を為すこと幾何ぞ。
   古人燭を秉りて夜遊ぶ、良に以有るなり。
   況んや陽春我を召くに煙景を以てし、大塊の我に仮すに文章を以てするをや。

   桃李の芳園に会して、天倫の楽事を序す。
   群季の俊秀は、皆恵連たり。
   吾人の詠歌は、独り康楽に慚づ。
   幽賞未だ已まず、高談転た清し。
   瓊筵を開きて以て花に坐し、羽觴を飛ばして月に酔ふ。
   佳作有らずんば、何ぞ雅懐を伸べん。
   如し詩成らずんば、罰は金谷の酒数に依らん。

 【口語訳】してみましょう。まったく自信はないですが、『漢辞海』を引きつつですが、私の感じです。
   そもそも天地は万物を迎え入れる宿のようなものであり、時の流れは永遠の旅人のようなものでしょう。
   そうして人生ははかなく、夢のように短いものであり、喜び楽しむ時間はどれほどあるのでしょうか。
   昔の人はロウソクに火を灯して夜中まで遊んだといいますが、まことにもって人生は楽しむべきものでしょう。
   まして春の陽気が霞たなびく春景色でもって私を招き、世の中をつくった主(造物主)が私に文章を書く才能を授けてくださったのですから、なおさらですね。

   桃や李の香りが芳しく香る庭園に集まって、兄弟親族と楽しい宴を催します。
   優れた詩の才能をもつ弟たちは皆、謝恵連のように優れた詩人です。
   ひとり私の詠む詩は、謝惠連の兄である謝靈運に及ばないのが恥ずかしい。
   春の風情を愛でて楽しむことは終わることなく続き、高尚な話はますます清らかになっていきます。
   立派な素晴らしい宴を開いて桃李の花の下に座り、盛んに盃をかわして、月を眺めながらしだいに酔ってきました。
   優れた詩でなければ、どうして風流な思いを述べることができましょうか。
   もし詩ができなければ、罰として金谷園の故事にならって酒三杯を飲ませましょう。

 教養とは恐ろしいもので、何をやっても中途半端で恥をかくことになりますが、春の宴というと芭蕉の「奥の細道」の出だしに引用されたこの李白の詩(詩なのか?四六駢儷体?)を思い出します。うーむ。これか、あるいは、♪はぁ〜るぅ〜こおろ〜う〜の、はなのえ〜ん。という「春 高楼の花の宴 めぐる盃 かげさして」という土井晩翠の「荒城の月」でしょうか。(笑えるほど古いけど、あえて。「教養」なんていう死語(?)を使ってしまったので(笑)。なんなら中島みゆきの歌も紹介できるけど、ま、それは、またいずれ。^^ )
 もっとも梅は終わりましたがまだ桜は咲いていませんし、桃や李の香りが芳しく香る庭園というのも、もう少し先でしょうけれど、今日みたいに暖かいと、そういう気分になります。四月並の暖かさということでした。
 私は高い教養に憧れながら、遊んでばかりで、教養とは無縁の人生ですが、ちょっと暖かい春の夜に仲間と酒を飲んだりすると、世の中は美しい、だの、世界は美しいぜ、とこっそり胸の内でつぶやいてしまいそうになるのでありました。
 いや、世の中も、人間も、清らかで美しいことばかりではないこと、醜く汚れていることもあることも見てきているし、自分の中にもそういうことがたくさんあることは、よくわかってきているのですが、それでも、やっぱりね、特に若い人には世の中の美しさや世界の美しさに気づいてほしいです。人間観察だけでなく、自然観察もふくめて。

16日(土)
 今日もよい天気。気温も上がって四月並らしい。昨日以上に気温も上がりました。
 お昼前から田んぼの脇から「ヒトリバエ」の欅(?)が大きくなってきていて、数年前から切りたい、切りたいと思っていたのですが、まるごと保全体のチェーンソーを借りて、切りました。切り倒すところまではいきませんが、ジャンジャンと枝を払いました。
 まずはYouTubeでチェーンソーの使い方を勉強。初めてではないんですが、チェーンソー、危険なんですよね、けっこう。キックバックには注意です。で、動画で30分勉強。
 欅なので箒状に枝が伸びるので、枝を払うのもけっこう大変。すぐ横にブロック塀がありますし、家の畑もあって梅の木や蜜柑の木もあるので、変なところに枝が堕ちて、ブロック塀を倒しても大変だし、梅や蜜柑の木の枝が折れても大変なので、切る枝にロープを括りつけ、長男にロープを引っ張ってもらて枝が堕ちる方向を決めながら、細かく、細かく切っていきました。細かく切ろうとすると、上の方に登らないといけないし、ハシゴをかけ、上に登って、チェーンソーのエンジンをかけ、ギュンギュンと切るのもなかなか大変です。私のような高いところがけっこう苦手な人間だとよけいに。
 切る前の欅の写真を撮り忘れたので(いかに私が緊張していたかがわかります)あれですが、梯子を掛けてその上まで木を登ったので、たぶん4m以上のところに立って作業したと思います。おかげで身体のあちこちが緊張して筋肉痛になりそうな気配です。長靴をはいていましたが、足も疲労困憊で、今、テーピングして疲労回復に努めています(笑)。ま、三時間ほどの作業になりましたし、気温は高かったので大汗をかきました(笑)。




↑ま、今日はこのあたりまで。
ちょっと枝も乾かして、細かいのはチッパーにかけてもらうつもり。大きいのは乾かして燃料にする予定です。

 大相撲の春場所、大阪場所が荒れてます。横綱は2勝4敗で休場だし、大関の霧島は2勝5敗です。三役以上で勝ちっ放しどころか二敗ですからね。贔屓の宇良は初日から上位陣を相手にして連敗して3勝4敗です。
幕内で全勝は前頭十七枚目の尊富士だけみたいです。尊富士は新入幕力士だそうです。まだ大銀杏が結えません。もう一人まだ髷も結えないざんばら髪の前頭五枚目の大の里は今日負けて6勝1敗ですね。
 新大関琴ノ若は比較的安定しているように見えるけれど、一つだけ苦言を呈したい(笑)。琴ノ若よ、あーたはまだ若いんだし、時間いっぱいになって塩をまくときに、会場を見渡して、眉間に皺を寄せて苦味を走らせてますね。いや、あーたは若いからそれがいいと思っているでしょうけれど、あんまり若いうちから苦味を走らせてばかりいてはいけません。あーたのおじいさんも、お父さんも強い力士だったので、いろいろプレッシャーはあるのだろうとは思いますが、宇良を見習ってとぼけるのが最良です。緊張し、力が入って、ドキドキして、今日も勝つぞ、どうだ、かっこいいだろう、大関だぜ、強いんだぜ、と苦味を走らせても。いや、いいんだけどね。若いからそういうのも似合うんですけど。
 勝っても負けても、関係ないという表情で、勝利者インタビューに呼ばれても、「覚えていません」「一日一番頑張ります。」それしか言わず、笑顔さえ照れ笑いぐらいしか見せないんです。いいなぁ。遠藤はやっぱりどうも調子悪そう。どこか痛いんでしょうな。って、いつもどこかが痛いのが、お相撲さんらしいです。うーむ。