現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

実験苗代・無加温露地プール苗代に苗箱を出す。世界史と日本史。

tsujii_hiroaki2008-04-20

午前中少し陽も射したけど、午後は曇り。
朝の五時から播種作業。
朝食をとって8時から例の実験のプール苗代に並べる。
基本的には播種してすぐに並べる無加温の露地プール苗代。
0.1ミリのビニールを敷いて、その上に苗箱を2列並べる。
プールにするための木枠を設置して、並べた苗箱の上にオレンジの有孔ポリをベタっと敷く。
今度は木枠の上から被せるように白のラブシート(ラブシートといっても二人掛けのソファのことではもちろんありません。商品名なんですけど、透水性のある不織布です。ラブってスペルはどうなの?ユニチカさん。)を一枚掛ける。
掛けて土嚢や木材で重しにして両側にピンと張る。というもの。
さてさて、うまくいきますか。


枕頭本にしている『藤沢周平全集第十七巻』の「密謀」がいよいよ佳境に。直江兼続って、うーむ、知りませんでした。高校の日本史の教科書には出てくるのでしょうか。
受験勉強も悪いことばかりではない、受験勉強といわれるものでもしないよりはしたほうが何倍もいい、というのはよくわかっているのですが、受験科目を世界史にしたために日本史の時間はいわゆる内職の時間にしてしまったので(今の僕なら受験科目であろうと無かろうと日本の歴史を勉強したいという気持ちは強くあるのですが、高校生の僕は馬鹿者だった。ほんとに。)抜け落ちてることがめったやたらとあるのです。いや、これは日本史に限らないのですけど。


大学一年のときのいくつかあった新歓コンパのどれだったか「高校で習う日本史ってどうなんですか?僕はいやなんです、ああいう虐げられた国民、百姓の歴史みたいなのが。その点、世界史はね、征服の歴史のような気がするんです。ずいすい、ぐいぐいと強い権力者が周辺の国々を征服していく歴史。強いものが領土を広げていく喝采の歴史。」どういう話でそういうことを話したのかは覚えていないのですが、僕が得意げだったのは間違いないことです、なにか高校で習う日本史と世界史のムードの違いをある程度的確に分析できたような気になったのかな。
そしたら同じ高校から来ている先輩が「ツジイ、お前アホか。なんにもわかってへん。こいつはなんにもわかっとらへん。ええか、民百姓が虐げられた歴史、強い権力者が隣を征服していく歴史、そんなもん、日本史もも世界史もおんなじやないか!そんなもんもわからんのやったら、おめーはアホや。」と言われてタジタジとなっていたら、隣の3回生だったか4回生だったかの大先輩(うー、若い時は年が二つ三つ違うと大先輩に思えたものです。)が「まー、よしとしょ。ツジイがゆーとるのは、高校の歴史教育のあり方の問題かもしれん。」と助け船を出してもらったのをありありと覚えています。いや、人間が積み重ねる歴史というのものが、僕の頭の中でギュイーンと広がった瞬間でした。やれやれですな。