現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

土入れと開高健の本

朝から一日しょぼしょぼと雨が降っている。まあ、ときどき止んだりしているみたいだけど。
午前中は苗箱に土入れ。これで一応予定枚数は終了。あとは種落とし(播種)を待つばかりというところか。


午後は事務仕事や部屋の整理など。


部屋の整理って、なんでこんなに進まないんだろう。


部屋の整理をしながら開高健の本を少し読む。最近Amazonから届いた本に谷沢永一開高健の名言』と『文芸別冊 KAWADE夢ムック 開高健 生誕80年記念総特集』というのがあるのだけれど、谷沢永一のは、開高健の文章に谷沢永一が文章を添えるという体裁なのですが、まあ、文体といいますか、文章の迫力にあまりに差がありすぎるものですから、谷沢永一の文章はほとんど読む気にならず、もっぱら谷沢永一の選んだ開高の名言を楽しむばかりという本です。ムックの方は、すでに読んだものも多いのですが、初めて読むものもあって、楽しめました。
サントリーオールドの広告のコピー


   跳びながら一歩ずつ歩く。
   火でありながら灰を生まない。
   時間を失うことで時間を見出す。
   死して生き、花にして種子。

   酔わせつつ醒めさせる。

   傑作の資格。

   この一瓶。


なんて僕の知らないものも載っていました。いかにも、開高健というコピーですな。「火でありながら灰を生まない」なるほど。「花にして種子」なるほど。えーっとこういうフレーズなんていうんでしたっけ。矛盾する、二律背反の・・・。三島由紀夫も得意でしたよね。こういう表現。俳句の名句が生まれそうな。僕の下手な俳句、へぼ句でおもわず盗んでしまいたくなるようなフレーズです。
酒を飲みすぎて若死にしてしまって開高はノーベル賞をとれなかったけれど、大江健三郎よりも僕はノーベル文学賞にふさわしかったと思っています。
この二冊、表紙と帯に同じ写真を使っています。ええ、いい顔です。圧力もありそうな顔ですけど。