現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

『新農民になろう! 就農計画の設計と実例』読了

秋晴れの朝

午前中はときどき雨もさっと降ったりする。
ラクタに播種機(シーダー)をつけるべく、あれこれ調節する。


『新農民になろう! 就農計画の設計と実例』(技術評論社)ざっと読了。
農業はまあ現在は大きなピンチになっています。ピンチである理由というか要因の一番は農業従事者の平均年齢が65歳を超えているということです。若い人が極端に少ないことです。食料を生産する農業の従事者が、なぜそうなったか、なんだかんだと理由は挙げられましょうが、今日は言いますまい。
農業は今ピンチ。しかしピンチは同時にチャンスですから、特に若い人には、どんどん農業へチャレンジしてみてほしいです。農家で育った人ならともかく、農家以外の人が農業へ取り組むとなると、農地とか農機とか、そのあたりをどうするか、利益がどれくらいあがるのだろう、などなど不安もあれこれでてきますわな。
この本、サブタイトルが“就農計画の設計と実例”ですが、よーく取材してますな。就農前の準備・注意点から、作物選び、資金繰りまで。もちろん農業はその土地と深く結びついたものですから、地元の百姓やら農協等々の話を聞いたり相談しなくてはいけないことはたくさんありますが、その時までに考えておかなければならないことは、ずいぶん丁寧に紹介されています。
農業は経験がものをいう、やってみなくてはわからない、臨機応変に対応する、そういうものだと思うので、本だけ読んだってだめだけれども、丁寧に取材してあるので、就農希望している人が、自分の夢と現実をすり合わせる手だてには、大いになるような気がします。編集もよく練られています。
夢と希望をもってまっすぐに農業をはじめる人が増えてくることを切に願います。農業は日々の暮らしに方に結びついたものです。子育ても、自分や家族の成長も、食生活はもちろん、文化や自然、環境と深く重なっているものです。面白いですよ。がんばりましょう。