現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

気持ちの良い天気


朝からよい天気である。風もあって気持ちがいい。
朝のうちにお米の発送を一つ済ませたあとは、作業所の掃除と整理。ま、休憩しながら頑張りました。って休憩ばかり、という話もあるが。いやはや。


夕方から次女と本屋へ行く。店内が改装されたので、何がどこにあるのかさっぱりわからないし、並んでいる本もずいぶん様変わりしたようで、これはこれで楽しみなことではあります。二玄社の本を数冊立ち読み。二玄社といえば、「カーグラフィック」や「NAVI」なんかの自動車雑誌がわりと有名ですが、最初は書道の出版社だったんですよね。「NAVI」は昔、毎月買って読んでいました。ハイブリットのエコカーも悪くないけど、ちょっと古い車も悪くないんだなぁ。


10月1日の日本農業新聞はどういうわけか、気になる記事が多かった。まず、『農幸民族』のシリーズ。「デンマークの識者から」にケンジ・ステファン・スズキ氏がインタビューに答えていた。


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人と人との信頼関係だ。しっかりした教育で、若者一人一人に自分の考えがある。それが自信を生み、自分をさらけ出せることが信頼関係を産む。
日本では大人に言われた通りに行動することが正当化され過ぎ、子供が自己主張する機会が少ない。自信を持てないまま成長し「人に知られては困る」「騙されちゃいけない」という内向き思考が生まれ、信頼関係を阻害している。
デンマークは高い税負担と引き換えに、教育を充実させている。学生は問題意識や実務力を常に問われている。日本は学校の卒業が難しくない一方で、必要な技能も養えているか疑問だ。日本の教育は金儲けの道具になっている。

  • 食料やエネルギーの自給力を高めるために何が必要ですか。

デンマークは小国で、大国に囲まれているため、国民は国際的な視点を持っている。「世界の中で自立する仕組みを作る」という意識がある。この意識を何世代もつないできた結果が、食料などの自給と社会保障の充実なのだろう。
安い輸入品を選ぶのは自由だが、「外国から買ったもの」を国内でただ売っても雇用は生まれない。自給してこそ関連産業が活性化し、雇用も生まれる。農業であれば肥料や資料、農機などの産業だ。国民生活に不可欠の分野に雇用力がなければ、持続可能な社会は作れない。
日本の風土はデンマークに比べてはるかに豊かだ。条件不利地は多いが、自給力を高める余地は大いにある。日本は「安い穀物をどう仕入れるか」ではなく、増え続ける耕作放棄地を見て「自給するためにどうするか」を考えるべきだ。

  • 日本はエネルギー政策の転換でもあります。どう対応すべきですか。

限られた人だけが大きな利益を得る社会構造を変えるのが先決だ。日本の政治は、海外の真似をして閉塞感を打開しようとする。新たな仕組みを担う人材育成の視点も欠けている。
自分一人が幸福になることはできない。周囲の幸福を支えることが、自分の幸せにつながるという教育を地道に行う国づくりが求められる。


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うーむ。幸福については、まあ、人それぞれ、という所はありますが、幸福度を支えているのが、人と人の繋がりとか信頼関係というのは、たぶんそうなのだろうな。そんな気がします。


しかし、なんだな、「自分一人が幸福になることはできない。周囲の幸福を支えることが、自分の幸せにつながるという教育を地道に行う国づくりが求められる。」という言葉は、久しぶりに聞いたような気がします。我が国の総理大臣はもちろん、お隣の国々にも聞いて欲しいところです。たしか論語にも、同じような意味のフレーズがあったはずなんですが、・・・。