現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

溝切りとヒエ抜きと田んぼの生き物


24日(月)
終日、溝切り。


25日(火)
午前中は、あれこれ。
お昼前から、溝切りと無農薬栽培の「秋の詩」の圃場のヒエ抜き。


26日(水)
朝から、終日、雨。


お米の精米と発送など。


昨日、田んぼの溝切りをしている時、トノサマバッタやらみょうに大きくて黒い蜘蛛も見つけたのだが、田んぼの中にホウネンエビがたくさんいるのに気がつく。溝切りのあとはすぐ落水してしまうので、iPhoneで撮影したり、手ですくったり。ホウネンエビの観察。
やっぱりね、名前がいいんですわ。ホウネンエビ。豊年蝦ですもん。豊年満作ですからね。
田んぼの中で屈みこんで、じっと撮影したり、観察したりしていたら、車が、キィーッとブレーキを踏んで止まった。農協のM君である。「さっき、家の方に行ったんですけど、黄色い長靴があったんで、お昼寝中かな?と思ってたんですが(笑)。」などと言うのである。そうなのだ、田んぼにでる時はたいていいつも黄色い長靴を履いているので、遠くからでもツジイさんだと判るわ、と言われているのです。その長靴があったので、家にいるはずだが、呼んでも返事がない、ということは、昼寝中だと判断したらしいが・・・。失礼千万、と言いたい所だが、15分でも昼寝は大好きなので、ま、何も言うまい。たまには、田植え用の長靴で田んぼの中を歩き回っているのだよ。
で、何してるんですかぁ?などと暢気なことを言うM君なのだが、ホウネンエビがたくさんいることを教えてあげると、おおおおおお!!!ホンマや!と反応がすこぶるよろしい(笑)。うれしくなってしまって、田んぼの中の生き物のことを少し話していたら、そういうのに詳しい農協の職員が新しく入ってきた、という話になった。


「ほんなら、あんた、その人に農協の研修会でもちょっと話してもろたら?」
「ほうですねぇ、田んぼの生態系みたいな話ですかね」
「おお、ほうよ。田んぼの生態。田んぼの食物連鎖、とかよ。虫とか、魚とか、田んぼの雑草とか・・・。そういうの、あれこれ知るとよ・・・」
「楽しくなりますよね。」
「おん、ほうよ。楽しいやろ。楽しいがな。だいたい、米作りって、一年一作で、刺激というか、チャレンジがないと、毎年マンネリになってしまうンと違うかぁ?」
「うーん。生物多様性ですね。」
「あはははは。ほうよ。むずかしい言葉は知ってるんや。まあ、ほんでも。だいたい田んぼの生き物の名前を知るだけでも大事なことやで。雑草の名前でも。それから自分の田んぼにたくさんの生き物がいる、ちゅうことを知るだけでもな。でも、ホンマはたくさんいる、だけではあかんのや。名前を覚えてこそ、ちゅうとこもあるさかいな。」
「なるほど。ほーですわね。いっぺん、話してみますけど、しかし、そんな研修会、ツジイさんだけとちがいますぅ?参加者。人、集まります?」


ま、確かに、参加者がわし一人の研修会では、気まずいが。何かの研修会と抱き合わせでお願いしたいところですな。



あ、書き忘れましたが、最初の写真の右の黒いクモ。けっこう大きいのですが、名前判りますか?判る人は教えてください。