現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

矢吹申彦『おとこ料理讀本』と福岡正信氏と川口由一氏

19日(木)
しぐれ模様の天気。
事務仕事を少し。 夜は寄り合い。

20日(金)
午前中は日も射したが、午後からは強風と雪交じり。
午前中に大豆の選別。あともう少し。


21日(土)
朝は雨だったが、その後雪に変わる。
精米など。





有機栽培とか自然栽培とか、名前もさまざまだし、農法もいろいろなんだけれど、できるだけ環境を守りつつ、自然の本来持つ力で農業をしていこう、してきたい、と思った人は、たいてい福岡正信の名前を口にし、『わら一本の革命』を口にする。次にあげた川口由一氏も、『奇跡のリンゴ』の木村秋則氏も、不耕起栽培の岩澤信夫氏も。
僕も農業を始めてから読みました。自然農もすごいけど、その暮らしぶりも生き方もすごいと思いました。





川口由一という人の名前は、僧侶である同級生のT君から教えてもらった。無農薬で農業をするのなら川口由一って人を知ってるか?と。すぐに何冊か読んでみました。具体的な作物の作り方の本でも、川口由一氏の文章は、品があるので、いささかならず下品な僕にはとても読みづらかったのを、よく覚えている。
でも書かれていること、話されていることは、心にしみた。宗教的な、哲学的な高みを感じさせる言葉でした。
農業を突き詰めていくと、自然とともに暮らす、自然の一部として暮らす、自然にそって生きる、人間にはどうしようもないものの存在、などなど宗教的なこころのあり方みたいなところに、どうしても行き着くんだろうと思うのですが、でも本当は逆で、要するに昔からの農的な暮らしの中から生まれてきたもの、気づかされてきたものが、宗教的なもの、哲学的なものになってきたということなんでしょうね。


農業は、その土地、その地方に合わせてあるものだから、一つのやり方で、なんでもうまくいくものではありません。それから百姓の性分というものもあるでしょう。ですからいろんな農法、いろんな技術、いろんな農業、いろんな暮らしがあります。
でも、安心して食べられるおいしいものを作る、という基本は変わらないし、そのためには清浄な大気と土と水が必要ということも変わらないし、私たちの子々孫々も、同じように清浄な大気と土と水の中で、自然の恵みを享受できるようにしていかなくてはいけない。
そういうとき、福岡正信氏や川口由一氏の言葉を思い出したりしている。

矢吹申彦『おとこ料理讀本』(平凡社)読了。
これも夏頃からの枕頭本だったのだが、もうほとんど枕元では読めなくなってきているので、居間や自分の部屋に持ち出して読みはじめました。もちろん1/3程は読んでいたのですが、すっかり忘れているので、最初から読み直し。楽しめました。イラストがいいのはもちろんですが、文章に嫌みがないですね。レシピ付きですので、試してみたくなっていましたが、…。