現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

隣組のバス旅行と碧梧桐と空豆


29日(日)
今日は地域の隣組の懇親親睦のバス旅行で知多半島方面へいってきました。まずは半田市の中埜酒造「國盛」の酒蔵、酒の文化館。昔からの酒造りの道具などを見学して、さてさて試飲の時間。あれこれ飲ませていただく。うーむ。うまい。あっちがどうの、こっちはどうの、とにわかに杜氏になったような飲み助の一団でしたが、上手におだてられて、みなさん売店のコーナーで次々とご購入。私もまあ、試飲にころりとやられました。ま、でも試飲してもらって、買ってもらうんですから、自信があるんでしょうね。飲んでみて、うまくなければ買っていただけませんから。でも、旅行で、高揚した気分で、お昼前に、冷たい大吟醸のしぼりたての生酒を、一口、ただで、きゅーっと飲ませてもらえば、たいていの飲み助は、うめーっ!と思ってしまうはず。一人が、うめーっ!と声を上げれば、・・・。もう、あとは・・・。笑いが止らないとまではいかないが、にんまりできる売上。そんなことはわかっているんだが、イチコロでやられてしまうんだなぁ。ま、うまいからいいんだけど。
酒の文化館には俳人河東碧梧桐の書いた「國盛」と書いた書がかかっていました。碧梧桐というのがシブイですな。ちょうど朝からあれこれ五七五をひねっていたので、おお!碧梧桐!と唸ってしまいました。
虚子とならんで正岡子規門の双璧と称されたんですな。自由律の俳句が好きになって
国語の教科書には、


赤い椿白い椿と落ちにけり


が掲載されていたのを覚えているが、僕は一番すきなのは、


曳かれる牛が辻でずっと見回した秋空だ


これだな。なんだか、五七五のリズムじゃないんだが、俳句(といっていいのか、わからないんだが。)が好きになったなぁ。目に見えるような気がするのだ。って、牛が働いている姿を知っているわけではない。
新傾向俳句とか自由律俳句が好きだったのは、いつごろだったのかなぁ。山頭火がたぶん最初だな。となると二十歳くらいか。うーむ。時はたくさん流れたが、積み重なってはいないな(笑)。
半田市って、今までよく知らなかったが、蔵の街らしい。酒蔵はもちろん酢の蔵(ミツカンの本社もありました)でもあるんですね。半田運河があって、水運に優れた街だったみたいですね。なるほど。


で、さらに、知多半島を南下、南知多で昼食。それから豊浜漁港のすぐ横で海産物のお買い物。豊浜漁港は本物の漁港でした。なるほど。その後、セントレア空港で、離着陸する飛行機見物とお買い物。
国際空港は海外につながっているというだけで、なんだか華やか。お仕事しておられる女性が、なんだかみんな美人に見えてくるから不思議(笑)。空港勤務の女性は、なにか特別な化粧方法や化粧品があるのではないか?と思ってしまう。テロや空爆もあるし、決して華やかな世界が広がっているばかりではないことは、理解しているのだが。ま、でも旅に出るとき、人は高揚していますからね。ああ、旅に出たいな(笑)。若き日に旅に出でずんば、老いてなにをか語らん、と語ったのはゲーテだったか?


30日(土)
朝はよく冷えたが、日が昇って、気温が上昇。風もそれほどなく小春日和といっていいかも。
お米の整理と精米など。


自然栽培の畑の空豆を観にいったのだが、思いのほか、意外に、大きくなっているのは大きくなっていますな。ぜんぜん芽を出していないのもあるんだけど、たぶんキツネかタヌキかハクビシンか、何者かにあちこちほじくられたのが、良くなかったか。
でもそのわりと大きくなっている空豆の真ん中の若い芽に、アブラムシがたくさんついていた。いやはや。この時期にアブラムシがたくさんいるとは。今日は小春日和といってもいいような日和だったからなぁ。大丈夫か、空豆(笑)。気温が下がればアブラムシもいなくなるか。そう願いたい。ふふ。初夏においしい空豆が食べられるどうか、というところですな。農薬をやらないと、いささかやきもきしますな。


そんなこんなで、11月が終わる。