現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

中原一歩『最後の職人 池波正太郎が愛した近藤文夫』(講談社)読了

中原一歩『最後の職人 池波正太郎が愛

12日(火)
バタバタと事務仕事。午後はお米の精米など。


13日(水)
午前中はお米の精米など。


午後は、農協や郵便局で記帳など。


朝、雲間からの日の出で、一瞬、小学校だけが朝日に輝いていた。




中原一歩『最後の職人 池波正太郎が愛した近藤文夫』(講談社)読了。
天ぷらの職人さんについてのノンフィクションです。銀座の「てんぷら近藤」の主人である近藤文夫氏についてあれこれ調べて書かれています。僕はあまりこの手の本は読まないのですが、とてもおもしろかったです。この本が気になったのは、”空豆の天ぷら”が気になったからです。蝦やアスパラガスならなんとなくイメージできたのだが、空豆の天ぷらはちょっと意外な気がしたからです。実は今年も僕の自然栽培の畑で空豆を育てているので、うまく育てられたら天ぷらにしてみようかと、急に楽しみになりました。
それから著者の中原一歩氏もよく調べて書かれていると思いました。僕が一番気に入ったエピソードは、近藤氏が毎朝、自分で築地の市場に行って魚も野菜も選んでくるという話が出てきます。でもそうやって自分の眼で魚を見て買ってくる料理人・職人は現在ずいぶん少なくなってきているのだそうです。で、市場の仲買人もそういう天ぷら屋や寿司屋の職人に協力していい魚を回すわけです。話は「てんぷら近藤」ではなくて寿司屋の「あら輝」の主人荒木水都弘がミュシュランで三つ星をもらうときに、迷って、北野武に相談したら「星はお前自身のためではなく、仲買人の人たちのためにもらっとけ。」と言われたとか。なんだかね、裏方の苦労を知っている感じが、とてもいいなぁ、と思ったりしました。
あとはその研究熱心さかなぁ。ま、名を成す人は、みんなそうなんでしょうけれど。
それから天ぷらに使う油だけれども、焙煎していないゴマの油と焙煎したゴマの油を3:1にブレンドして使っているということらしい。最近、いろんな種類の油が出回っているけれど、なるほどゴマ油だったのか。
料理には人柄がでる、といいますね。ま、料理に限りませんが。お米にも・・・(笑)


暖冬でありがたいことだと思っていたが、野菜が値下がりしているという。暖かいので野菜が思いのほか早く生長して、出荷されているのだそうです。でももうしばらくすると、早く出荷されてしまった分、品薄になる時期がきて、値上がりするんじゃないかという話ですが。

車谷長吉『赤芽四十八瀧心中未遂』を読みはじめた。悪くない。というか、もう最初の50ページまでで、もう夢中になっている(笑)。
小さなエピソードがたくさん積み重なっているのだが、その一つ一つが妙に胸に沁みる。「無一物」という語が腹に沁みる。コンビニでビールと一緒に目についたしば漬けを買ってきた。小袋が100円であった。暴利である、ような気がしているが、そうでもないのかもしれない。ぽりぽりしながら飲みつつ読んでいる。


修理を依頼していた万年筆が返ってきた。インクを吸い上げなくなってしまったのだが、どうも尻軸のねじが緩んでいただけだったらしい。中も洗浄してもらって締め直していただいた。技術的なことはなにもない、ということで無料でした。ありがたい。
ま、しかし、どこがどう緩んでいたのかわからないのだが・・・。