現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

『植物は<知性>をもっている』読了と車のオイル交換など


お昼前から、風が冷たく強くなり、雨にみぞれが混じるような天気になる。


ステファノ・マンクーゾ+アレッサンドラ・ヴィオラ著『植物は<知性>をもっている』(NHK出版)読了。楽しめました。でもいささか冗長な感じもしないでもなかったですが、翻訳だからなぁ。そのあたりの問題もあるのかもしれない。ま僕は翻訳本には、いささか厳しいのだ。
世間的には、”人間-他の動物-植物-無生物”というような序列を無意識につけているのではないか。他の動物といっても、哺乳類(なかでも霊長類は特別)、鳥類、両生類、昆虫という序列もあるような気がする。じゃ、虫と草は同じ生き物だが、草より虫のほうが上なのか。確かに虫には脳があるが、植物には脳はない。脳がないと知性がないと言えるのか。
植物には脳がないけれど、植物は体全体に機能を分散させたモジュール構造になっているんですな。だから少々葉っぱや茎や枝が虫や草食動物などに食われても、生き延びて再生して大きくなっていきます。哺乳類の場合、手や足を誰かに食いちぎられてしまったら、きちんと手当てをして手術をしなければ、生き延びることはできないでしょう。動物のもつ五感もたいてい植物ももっていて、コミュニケーションもとれるというのです。もちろん植物の動きはゆっくりだし、声を出してしゃべるわけではないので、人間にはよくわからないのだが、化学物質を出したり反応させたりしてコミュニケーションをとれるのだそうです。さらに湿度は人間以上によく感じるし、遠くにある水源も感じることができるし、重力や磁場を感じ、空気中や土中の化学物質も感知して測定もできているというのですな。
僕は百姓だが、なかなか植物がものを考えているのか、ということは実感としてよくわからない。だいたい動きがゆっくりで、人間の目で見えにくいということがあるし、考えるというようりは、遺伝子に組み込まれた反応というのか、反射のようなものではないかと思ってきた。でも、なんとなくいつも感じているのは、自然のバランスのすごさ、巧妙さということです。子孫を残す、遺伝子を残す仕組みが、自然界全体のバランスの中にあるんですね。人間のように己一人の力でどうのというようなことは考えていないわけです。
本の帯に「いとうせいこう氏推薦!! わたしは彼らにユーモアさえ感じる。マメが、トマトが、ハエトリグサが、人間とは別種の<知性>で生きているのだ。」とあります。「ユーモアさえ感じる。」いいですね。僕も同じようなことを感じました。


車のオイル交換をしてもらいにいって、車がジャッキアップされたら、マフラーに大きな穴があいているのを見つける。やれやれ。なんだか音が大きい気がしてオイル交換も思い立ったのだが、音の原因はマフラーの穴でありました。こういうのって石が撥ねてそこからサビが回るん?って訊ねたら、それもあるかもしれませんが、ま、だんだん古くなってくると・・・。ということでした。ま、苦笑いするしかありません。もう20年ほども乗っているからなぁ。
そうそうカーステレオには前後に四つのスピーカーがつないであるのだが、前のドアについているスピーカーから音が出なくなっていたので、それも訊ねてみたのだが、あれこれ観てもらって、交換したほうが良いみたいです、と言われる。後ろのスピーカーからだけで聴いていると、どうしても音量を上げぎみになってしまうので、後ろの席からやかましい!と言われてしまうのだ。ちょっと前後に長い車なんです(笑)。


夜は寄り合い。