現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

アッシーになることとヘビが恐い理由と「コシヒカリ」が黄色くなって

小林朋道『先生、洞窟でコウモリとアナ

朝から次女のアッシーをやる。なんでも楽器を自転車で運んではいけないと言われているそうだ。自転車の振動で楽器が故障するというのだが、うーむ、きちんとしたハードケースに入っているわけだし、どうなの?
お昼にも友達とタコパ(だったかな?タコヤキパーティ)をするというので、アッシーになれといわれる。ちょうど今日は事務処理男になる予定の日だったので、20分ほどの時間はなんとでもなるのだが、どうも、腑に落ちない。今はもうアッシーなどという言葉は死語なのか。


小林朋道『先生、洞窟でコウモリとアナグマが同居しています!』(築地書房)を読了。相変わらずだが、おもしろく、たのしい。
ひょっとすると小林先生の近年の『先生!』シリーズの最高傑作かもしれない。コウモリの話もドンコ(ドスンボ)の話も、スズメの話も、ヤギの話もおもしろかった。
えー、小林先生がおおきなミミズが嫌いというように、僕はどうにも蛇が嫌いだ。どうもね、「長すぎる」とも思わないのだが、小林先生は、なぜ人は蛇を恐がるのか、という理由を教えてくださっている。また同時に特定の動物、たとえば、ミミズだったり、カエルだったり、トリだったり、ゴキブリだったり、を恐がる人がいるのか、とかね。いますね、確かにゴキブリはたくさんいるけど、カエルが苦手、トリがコワイ、蝶もキモイ、というような人。
例えば、蛇は。要するに、現代のホモサピエンス環境において”命を脅かす”ものではなくて、20万年にも及ぶホモサピエンス史の9割以上を占める’狩猟採集’時代の環境において”命を脅かす”(正確に言えば命を脅かした)ものであるというのだ。
蛇、猛獣、蜘蛛、暗所、雷、高所、閉所、水流など。だからヒトの脳は、ヒトという動物本来の生息環境において生存・繁殖がうまくいくようにプログラムされている、ということなんだそうだ。だからここ100年ほどで日本人の暮らしは大きく変わってきたが、昔のプログラムが脳に残っているというわけですな。
うーむ、なるほど。ちなみに現代でも狩猟採集を生活の一部にしている世界中の自然民の多くは死亡の主な理由の一つにあげるのが、蛇(特に毒ヘビ)だそうだ。最近の家は、うちの家のようにわりと日本古来の建築方法で建てられていても、わりと隙間は少なくなっているだろうし、縁の下にはいても、部屋の中に上がってくることはまずない。だが狩猟採集生活時代の家ならば、あの細くて長い蛇のことである。どこからでも家の中に入ってこれそうだし、入ってきたという話をいくつも読んだ記憶がある。うーむ、実際のところ、もし蛇がうちの家の畳の間に上がってきて、しゅるしゅるぬるぬると動いていたら、腰を抜かしてしまいそうだ。いや、ほんとに。(笑)
まして、僕は子どもの頃にマムシがジャンプして飛びかかってくるのを見ているし。あ、頭が三角のヘビを見ると、あ、あとあの太短い姿と独特の模様にも(マムシのことですが)、恐怖心は普通のヘビの比ではない、というのも脳に何かがプログラムされているのでしょうな。わたしの脳は原始的なのか。
などなど。ま、このシリーズは毎度おなじみの文体ではありますが、たのしめました。


そんなこんなで朝から事務仕事に徹して、あちこち書類を整理したり、提出物をきちんと提出したり、遅れていた自動車税を納付したり。気がついたら赤字になっている通帳に入金したり。いやはや。
おかげでちょっと机の上が整理されたかと思ったが、うーむ、そんなことぐらいできれいになる机周りではなかったのだ。


今日は書類の提出で車を運転していたら、コンバインで稲刈りをしておられる農家がありました。コンバインは大きなものだったし、刈取った籾を運ぶのもダンプするトラックだったので、大規模農家なんでしょうな。品種は極早稲の「あきたこまち」か「みずかがみ」でしょうか。
うちの「コシヒカリ」も最初に植えたものは、少し色づいてきました。なかなか写真ではわかりづらいと思いますが。こうなってくると、私も稲刈りやら乾燥調整のためのあれこれを準備しはじめないといけません。
今のところ、台風の被害もなく、お米は順調に育っています。これから籾厚がぐっと出てくるはずです。
穏やかな天候でお願いしたいです。若い頃は、穏やかに、とか、穏便に、とか、何ごともなく平穏無事に、なんてなんとも年寄り臭くて、刺激がなくて、そんなの嫌だ!そんなのクソだ!オレはたくさんの刺激の中で生きていくぜ!と思っていたので、なんだか笑えます。どんどん人間は変わっていくものですね。小林朋道先生、ホモサピエンスの動物行動学的には、これでいいんでしょうかね!@?あ、いや、ちょっとくらいは刺激もあっていいんですけどね。胸がドキドキする程度のね、ええ、動物行動学的なね、ドキドキもね(笑)。ま、でも天候の急変や自然災害的なことは、なんとか穏便に、穏やかにと願っております。この秋、瑞穂の国が穏やかでありますように。ええ、人間の手前勝手な願いであることは充分承知ですが。