現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

大豆の圃場でマルバルコウソウを抜くことと「戦争の向こう側」と「獺


どうも中途半端な雨。昨日の夕方暗くなってきてから、少し雨が降ったのだが、朝には乾いていた。今日も終日曇り空で、ときどき雨が降るのだが、カラカラに乾いた土の表面だけを濡らして、また止んで乾いたと思ったら、また表面を濡らすという、そういう降り方で、どうなんだ?
そんな中、犬の散歩の後、朝飯前に大豆の圃場でマルバルコウソウを抜く。えーっとですね、今このあたりの大豆の圃場ではマルバルコウソウがよく話題になります。小さな朱色の朝顔の様な花をつけるのですが、その繁殖力たるやすさまじく、蔓を四方に伸ばして、大豆にまつわりついて、ほおっておくと大豆を覆い尽くすようになります。大豆コンバインで収穫しようとすると、蔓が絡みついていますから、コンバインが刈取ると、周りの大豆が蔓で引っ張られて抜けてしまうので、まともにコンバインで収穫できなくなります。
そういう経験が一度あるので、大いに懲りているのです。今年はね、猛暑の夏で、大豆の発芽がうまくいかなくて、大きなショックを受けているところで、大豆の圃場で、大豆が芽を出してこないと、その芽を出してこない空間には、必ず雑草が生えてくるわけですが、それがマルバルコウソウになってしまったわけで、最悪の状況です。仕方がないので、草取りに入ったわけです。ところがまあ、10a、一反の圃場は農機を使うとすぐに終わってしまうのだが、あーた、手で一本一本むしって御覧なさい(笑)、どれだけ広いか。1/4ほどむしったところで、空腹に負けて、中断して家に帰る。家に帰って遅い朝食を食べて、ゴロゴロしていたら天気も天気なので、また大豆の圃場に出ることができず・・・。ああ。


午後遅くから、しょぼしょぼ降る雨を見ながら、いただき物の「獺祭」を飲む。三年ほど前に日本の名酒を集めた北陸の飲み屋さんで、初めてコップ一杯の「獺祭」を飲んで、そのうまさに驚いた、と書いたら、「そんなにうまいですか!?」とコメントをいただいたのも覚えているのだが、なんとも雑味がないのが驚きです。これはこれで好き嫌いはあるでしょうね。でも酒造りの一つの指向として、私は大いに共感しています。まあ、でも23%まで精米する必要があるのかどうか、わかりませんが。50%精米の「獺祭」もスバラシイです。
僕は作っていませんが、「獺祭」の酒米の契約栽培をしておられる農家が、滋賀の湖北のこの辺りに増えているようです。嫁ぎ先で酒米をつくっているという小学校の同級生のYさんと二年前に話をしたら、「栽培基準が厳しくて最初、びっくりしたけど・・・。むふふふふ。」ということでした。そうか、むふふふふ、なのかと思ったのを覚えています(笑)。


昨日のNHKラジオ第一なんだけど、『高橋源一郎と読む「戦争の向こう側」』が、聞き逃しサービスで聴けます。高橋源一郎が詩人の伊藤比呂美と対談しながら、戦地を経験していない作家の文章を紹介していくのですが・・・。どれもおもしろかったですが、後半の石垣りんがところが、すごいですね。すごいです。