現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

啓蟄と大津で会議と『日日是好日』とほうじ茶


6日(水) 啓蟄
 朝のうち精米など。
 午後は電車に乗って大津までいく。県庁で会議。地図を見ればすぐわかりますが、滋賀県の県庁所在地の大津市は県の一番南の端っこのほうにあります。山の向こうはすぐ京都になりますね。しかも県の真ん中には琵琶湖がありますから、滋賀県は小さな県ですが、湖北の地にいると大津までけっこう時間がかかります。琵琶湖の向こう側となると、直線距離ではそれほどなくても、ぐるっと湖岸を回っていかなければいけません。
 だからというわけでもないですが、まあ、僕の場合なかなか用事で県庁に出かけるということもありませんね。僕が県庁の建物の中に入るのもずいぶんと久しぶりのことで20年ぶりぐらいだと思います。北新館3階に来てください、という案内でしたが、県庁の庁舎も古い本館の他にどんどん新館がいくつも建て増しされていて、しかもそれが通路で結ばれているのですが、・・・。やれやれ、ちょっと迷いました。二人の方に訊ねないとたどり着けませんでした。もっとも僕が本館の正面玄関から入ったからかもしれませんが。会議が終わって帰るときは、新館の裏からでたのですが、大津はわりと山が琵琶湖に迫っている地形で、坂が多いので、新館の二階でエレベータを降りるとそこが裏の出入り口で道路に繋がっているのでした。エレベータで一階のボタンを押したら、裏側から道路にでるなら、二階で降りるんですよ、と教えていただく。やれやれ。
 会議の後、駅前の中国料理店で懇親会。料理をおいしくいただきましたが、温められた紹興酒も出てきてザラメを少し入れて何杯かいただくと身体がポカポカと温まってきて上着を脱ぐことになりました。


 そんなこんなで大津までの行き帰り、電車の中で森下典子日日是好日』を読む。


 今日は二十四節気の「啓蟄」。冬籠りの虫が這い出る頃、ということです。暦はいよいよ春ですなぁ。



7日(木)
 時々陽も射したが、概ね曇りで、時々雨も降る。風が強くて寒い一日。やれやれ。
 事務仕事だが、なかなか集中できない。ま、いつものことだが。


 森下典子日日是好日』(新潮文庫)を読了。おもしろかったです。解説を柳家小三治さんが書いています。
 昨日から続けて読んだのですが、お茶の本ですけど、何度か泣けてきそうになりました。小三治さんも同じようなことを書いていますね。
 何度かお茶をいただいたことがあります。ええ、シャバシャバシャバシャバと茶筅でかき回した抹茶です。慶雲館の盆梅展にはいけばお茶をいただいて一句ひねったりしていますが、あれは奥で点てたやつを、お盆にのせて運んでこられますね。


 うちではいつも急須でお茶を淹れて飲んでいます。いつも煎茶なんですが、煎茶といってもまあ番茶ですけど。今日はほうじ茶を淹れてみました。香ばしいこのお茶のうまさがわかるようになったのは最近のことだなぁ。
 僕が高校の頃の昼食は、みんな家から弁当を持ってきて食べたのだが、学校はお茶は準備してくれていて、大きな薬缶にお茶が入っているので、時間になると当番が取りに行くのでした。その時薬缶に入っていたのがほうじ茶だったのです。僕はそれまでほうじ茶を飲んだことがなくて「この赤いのは、本当のところお茶なんかぁ?」と弁当の時に口走ってしまったのでした。高校二年生の時です。すると近くで机を寄せあって弁当と食べいてた女子の二人組が、急に顔を上げて二人で「!?」という顔をしたかと思ったら、「ツジイ君、いったい家でどんなお茶飲んでるん?」と訊ねられたのを覚えている。なんだかとっても恥ずかしかったのでした。