雨上がりの朝となりましたが、陽が射してきて、大麦の圃場が緑に輝いていましたし、桜並木のソメイヨシノの芽も輝いていましたが、ま、今朝はまだこんな感じです。ヒバリがレノン号と僕の真上でさえずってくれました。ありがたいです。
田んぼ道を歩いていると、ふっと背中の辺りから飛び立って盛んにさえずりだすんですよね。ええ、レノン号は目では追いませんが、耳がシュッと動いたりするんですよね。
『坂口安吾エンタメコレクション ファルス篇 盗まれた手紙の話』(春陽堂書店)を少し読み出す。いやー、いいわぁ(笑)。帯には「かろやかで、したたかな、愛すべき人間たちのバカ話」とも「私はあなたの言葉よりもオナラの方が好きでした」とも「読んで笑って何が悪い?シュールなホラ話『風博士』で登場した文壇の異端児ANGOの抱腹絶倒おバカ短篇傑作選。全集未収録の掌編『新伊勢物語』を含む全21編。」とありますな。
でもこの帯の言葉は安吾ファンの私には気に入らないけど(笑)。まあバカバカしい話もあるけれど、抱腹絶倒なんてしないもん。安吾はね、もっと糞真面目なんですわ。当たり前の話を、正論を、正面から書くんだけど、ま、ちょっと腰が砕けがち、という作家だと僕は思っています。「総理大臣が貰った手紙の話」「天才になりそこなった男の話」「ラムネ氏のこと」「盗まれた手紙の話」「風博士」と昼寝しながらウダウダ読んで楽しんでしまった。今日はラジオで国会中継をやっていたけれど、なんだかねぇ、「総理大臣が貰った手紙の話」を読んでいたら、泥棒だってこんなに気の利いたことを書いて楽しませてくれるのに・・・。と思わずにいられない。
七北数人編ですけど、おもしろいのを集めてますよね。だいたい安吾の文章はエッセイとも小説ともつかないような作品がありますからね。これもいろいろ混ざってます。ええ、ちょっとづつ楽しみます。