現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

精米と1925年の『ベン・ハー』と観察すること


4日(月)
 昼過ぎまで、お米の精米など。
 その後、お米の積み替えなどをすこしやる。


1925年のフレッド・ニブロ監督の『ベン・ハー』を観る。今どき『ベン・ハー』を観る人も少ないと思うが、キリスト教の映画でもありますな。いや、スペクタクル活劇なのは間違いないですが。ローマ人とユダヤ人のことも僕はまだまだ勉強不足です。

 夕方からフレッド・ニブロ監督の『ベン・ハー』(1925)を観る。いや、あのチャールトン・へストンのあの『ベン・ハー』(1959)ではないんですね。『ベン・ハー』は何度か映画化されていて、最初は1907年の作品で15分なんだそうです。で、1925年の『ベン・ハー』。続いてあの1959年の『ベン・ハー』。2003年にはアニメの『ベン・ハー』もあったらしい。で、2016年にも『ベン・ハー』があったし、2010年にはテレビムービーの『ベン・ハー』もあったらしい。うーむ。大人気ですな。
 昔観たことがあるのは、あのチャールトン・へストンのあの『ベン・ハー』(1959)でした。って、ウィリアム・ワイラー監督のあれですね。あれは212分の映画だそうで、確かに長い映画でしたね。前編と後編に別れていましたし。もう10年以上前に初めて観たのでした。でも今回観てわかったのは、ウィリアム・ワイラー監督のあの『ベン・ハー』は、このフレッド・ニブロ監督の『ベン・ハー』(1925)のリメイクですな。あのガレー船のシーンも、馬車のレースのシーンも、スバラシイです。キリストの姿がしっかり出てこないのもおんなじですな。こちらは160分ですけれどね。一番の違いはこちらはBGMはずっと流れているけれど、セリフは聞こえない無声映画だということです。トーキーではないんですな。ところがこのBGMがけっこう画面と連動していてなるほどなぁ、と感心しました。うーむ。無声映画って、過去にみたことあったかなぁ?初めてかも。


5日(火)
 今日も昼過ぎまで精米など。
 あんまり仕事を集中してやり過ぎたのか、午後はぼんやりしてしまう。って、落語のYouTubeを観てしまったのだけれど(笑)。


 今朝の日本農業新聞の記事。この記事の見出しはどうも気に入らないが、頑張っている高校生の活動はすばらしいと思う。

新型コロナウイルス禍で「いつ終わるか分からない春休み」に突入した昨年3月、東京都立園芸高校動物科3年、阿部葉さん(18)は宮城県内の養豚場にいた。消毒した長靴で豚舎に入り、鼻から空気を吸い込み、驚いた。「ふんの臭いがしない。どうして?」

 その数週間前、阿部さんは、働き手として生徒を受け入れてくれる農業インターンシップを休校中にできないかと考えていた。2年生の夏休みに栃木・那須高原の牧場でインターンとして働いた経験があり、「未知の世界」だった養豚に挑戦したいと思った。

 インターネットで検索した養豚場に片っ端から電話し「働かせてください」と頼んだ。どの養豚農家も、戸惑いつつ感心したが、コロナ禍を理由にやんわりと断った。最後に電話した宮城の農場主が「1週間だけなら」と受け入れてくれた。

 東京駅から新幹線とバスを乗り継いで4時間。山間の養豚場では独自の発酵飼料を与えていた。肉に臭みがなくなり、ふん特有の臭いも軽減されると知った阿部さんはひらめいた。「鶏卵は独特の臭いやこくで食べられない人がいる。どういった発酵飼料を与えれば臭いが消えるかを試し、誰もがおいしく食べられる卵を目指そう」。思いがけず研究課題が定まった。
  目的持って入学
 農業高校へ進む生徒の多くは、幼少期からの関心や興味をそのまま高校での学びに生かしたいと考えているという。園芸高も2年前、全校生徒に「入学前の意識」を尋ねた。動物科では生徒の4分の1が、小学生または中学1年生の時点で園芸高志望を固めていた。

 「時代は少しずつ変わってきた」。そう語る並川直人校長には忘れられない出来事がある。

 バブル景気に突入した1986年、初任の農高で1年生の授業中、「答えが分かるか」と当てた生徒が突然泣き出した。「どうした?」と尋ねると、「中学の時は先生に当ててもらえず、いつも飛ばされていた。『どうせできない』と思われていた」と涙を流した。存在を認めてくれたことがうれしかったのだ。

 「当時は5教科でつまずくと、そのまま放置する教育があった。『君の学力なら職業高校』という指導が当たり前で、全ての学校が偏差値で序列化され、農高もそこに組み込まれた。平成に入り、職業高校が専門高校と呼び方が変わって多様性が認められるようになると、生徒も自信を持って目的意識を語れるようになった。農業教育の魅力をもっと発信していかねば」
  興味 さらに深く
 「大豆、混ぜた方がよかった」「床にわらを敷くべきだったんじゃない」「もっと散歩させた方がいいよ」。阿部さんと一緒に「飼料変化によるブランド卵の生産」を目指した同級生の笹井遥さん(17)、瀧本爽椰さん(17)の3人が鶏舎内で改善点を話し合った。

 3カ月に及んだ休校で準備が遅れ、研究開始が8月にずれ込んだ。餌ごとの卵の味を調べる日数が十分に確保できず、米ぬかしか試せなかったが、産卵用飼料を与えるより「多くの人に好まれる」味になったと思う。

 阿部さんは動物園の飼育員になりたいという幼い頃からの夢がある。園芸高に入学した理由だが、3年間で世界が広がり、酪農や畜産の理論をもっと学びたいと思うようになった。笹井さんと瀧本さんは中学時代、普通科で学ぶ目的が分からず、「机にかじりつくより実習がいい」と親に告げた。入学後、鳥類について究めたくなり、学ぶ目的をつかんだ。3人はそれぞれ大学へ進学する。

 「今は答えが一つではない時代。学歴より学習歴を大切にしたい」。並川さんのまなざしだ。(栗田慎一)



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それから、上↑は宇根豊さんのコラム記事。ま、思うところはいろいろあるのだが、百姓は観察が命ですから。というかしっかり観察することが基本ですから。そこからがスタートですからね。