現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

ヘアリーベッチの播種と『喜劇急行列車』



 朝、すこし事務仕事。
 それからトラクタにシーダー(播種機)の準備をして、10時過ぎから有機栽培の圃場に緑肥のヘアリーベッチを播種してみる。来年はそこそこの面積で有機の圃場が集団転作のローテーションの年になるので、稲作はできない。それで普通なら大麦と大豆を作付けするのだが、大麦は赤かび病の薬を散布しないと農協も引き受けてくれないので作付けできない。それでヘアリーベッチを播き、その後作に大豆を作付けしてみよう、と思っている。有機の大豆は昨年まで二年間挑戦してみて、雑草まみれの圃場にしてしまいほとんど出荷できなかったのだが、来年はちょっと工夫をしてもう一度やってみようかと思っています。農薬不使用の有機栽培の大豆もそれなりにほしいという業者さんもあるみたいです。豆腐関係の食品など、けっこう生に近い食品も多いので、有機栽培の大豆もけっこう引き合いはあるんですよ、という話も聞いたのだが・・・。でもなんだな近くのスーパーでは農薬不使用や有機栽培を謳った豆腐は見たことがないなぁ。うーむ。
 ま、それはともかく、ヘアリーベッチがよく繁茂して、よい緑肥になってくれるといいのだが・・・。この春はもう一つだったしなぁ。でも今年のように雨が少なくてよく乾いている土に播種するのは、あまりないことなので、ちょっと期待したい。まあ、母はそういうのは9月か10月のうちに播いておかんとあかんのと違うか、と言うのだが。はいはい。まあ、そうかもしれないが、9月か10月は稲刈りと大麦の播種でバタバタでしたがな(笑)。
 というわけで、5kg/10aほど播種してみた。たのむぜ。

 10時過ぎから播種しはじめて、終わったのが16時半頃。30aの圃場だと15kgの播種量だが、これだとシーダーに一度に積めるし、肥料もいらない、もちろん除草剤も使わないので、ノンストップで30aの圃場が播種できてしまう。こうなると長男などは昼食抜きで、いよいよノンストップで播種したがる。まあ、それはそれでかまわないが、ずっとトラクタの操縦の長男もシンドイとは思うが、こっちは切った溝を繋いだり、落ちた土をすくったりして、スコップや鍬の仕事で、まるまる肉体労働なので、昼食抜きはいささかツライ(笑)。途中で、サンドイッチとお茶と栄養ドリンクの差し入れがあり助かった。


 瀬川昌治監督『喜劇急行列車』(1967)をYouTubeで「TOEI Xstream Theater」ということで期間限定無料配信されていたので、観てしまう。渥美清の主演。楠トシエ佐久間良子大原麗子左卜全小沢昭一西村晃鈴木ヤスシ関敬六なんかも出てるし、どこかで見た顔だと思ったら漫才のWけんじの東けんじと宮城けんじだった。昭和のどうということのない映画だけれど、女優さんはみな美人で、なんだかこうみんな元気ですな。活力にあふれた時代を感じます。

 今朝の中日新聞の滋賀版に箕田正道氏の「近江探訪」というコラム記事が載っていた。鈴鹿山脈の千草街道が紹介されていた。昔、月に一度は山行をしていた頃があって、鈴鹿や比良、奥美濃というあたりを歩いていた。年に一度か二度、夏山の飛騨山脈赤石山脈木曽山脈なんかにも行ってました。もうここ15年ほどは山に行っていないような気がしますが、コラムに出てきた地名があまりに懐かしい。千草街道、杉峠、根の平峠、フジキリ谷、雨乞岳、佐目峠、甲津畑、菰野町神崎川源流、国見岳、御在所岳。千草街道のあたりはけっこう深い山域です。まだいったことのないイブネ、クラシも近いしね。織田信長が狙撃されたという話も残っていますな。なんで山行しなくなったかというと、長男と長女を穂高に連れていってやろうと涸沢まで行ったことがあるのだが、でも天候不良で穂高には登れなかった。その時、僕の登山靴のソールがはがれてくるというトラブルがあって、以来登れなくなり、登山靴も新たに買っていないからだ。道具類は仕舞ってあるが、もうテントもシュラフもダメだろうな。そりゃそうだな(笑)。
でも今朝は読んでいて心が騒いだのでした。むふふふ。