早起きしたが、ウダウダしてしまったところもあり、午前中は精米と発送など。
午後は環境こだわり農産物の看板を圃場にたてて回る。
山田尚子監督『平家物語』というアニメを観る。たわいないアニメのような気もするけれど、やはり『平家物語』のもつ諸行無常とか盛者必衰とか、力強さはありますね。建礼門院にスポットが当てられていて、ラストも後白河法皇に自らの人生を語って終わるという『平家物語』と同じ構成です。琵琶法師の語る『平家物語』みたいなのもYouTubeで何度か見たり聞いたりしたのだが、どうも今の時代のスピードには合わないんですな。耐えられません。自分で黙読、あるいは音読するほうが、僕の好みです。文章のリズムもいいしね。
アニメのキャラクター原案として高野文子の名前が挙がっています。そうなんだ。『るきさん』と『ドミトリーともきんす』しか知らないけれど、なるほど徳子(平徳子、建礼門院)なんかの顔立ちは高野文子の絵の感じです。
気象庁の方には申し訳ないが、ちょっと梅雨明け宣言は早過ぎましたね。ま、いいんですけどね。うちの庭のアジサイはまだ元気に咲いています。アジサイの花は七変化とかいわれて、色がいろいろ変るようなことをいいますね。朔太郎には「こころをばなににたとへん こころはあぢさゐの花 ももいろに咲く日はあれど うすむらさきの思ひ出ばかりはせんなくて。」なんてフレーズもあります。うちの庭のアジサイは全部で3本ありますが、そのうちの一本は、上の写真のように花びらに見えるガクが、けっこういろんな色からできていて、模様があったり近寄って見てもけっこう楽しめます。なんだろう園芸用の品種なのかなぁ。
サム・ウッド監督『チップス先生さようなら』(1939)を観る。イギリスのパブリックスクールの先生の話。2022年の今からみると、ばかばかしいような映画に見えるかもしれないが、古き良き伝統なんて言葉がそのまま当てはまるようなユーモアを理解し、礼儀正しい、上品な先生と生徒の映画です。ばかばかしいと思いつつも何度か泣けてきました。まあ、イギリスのパブリックスクールですから単なる公立学校ではなくて金持ちのエリートの学校ですからね。講堂はハリーポッターにでてくるのとそっくりなのが出てきます。ってハリーポッターのホグワーツ魔法学校が真似をしたことになるのでしょうけれど。
僕が中学生の頃に一度淀川長治の「日曜映画劇場」でテレビ放映されたのを、観てます。原作はジェームス・ヒルトン。ええ、で、中学生か高校生の時に新潮文庫で読んでいます。でも内容はすっかり忘れていました。でも映画を観ておもしろかったから文庫でも読もうと思ったんだろうな。
うまく言えないけど、学校の先生というのは落語家と似たところがあって、年をとればとるほどいよいよいい先生になっていくという人が多いと思います。もちろん理想に燃えた若い先生のすばらしさもよく知っているんですけれど。ま、人によりますな、あたりまえですけど(笑)。