現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

有機栽培「コシヒカリ」の刈取りの日々と籾がらを焼くこと。


15日(木)
 もうすっかり暗いうちに起きて事務仕事をするという生活パターンだが、朝はついついSNSやニュースをチェックしてしまって、なかなか事務仕事がすすまない。って、なんだかなぁ(笑)。
 明るくなって、昨日火をつけたもみ殻を見てくる。はい。いい感じでぐずぐずと白い煙だけで燃えていました

 午前中はまずくず米の出荷。それから籾擦り。午後は稲刈り。
 それから夕方また今日の籾擦りで出たヌカ(もみ殻)を燃やすべく朝の圃場に行ってみたら・・・。コンバインが刈って切って撒いたワラも燃えて田んぼが真っ黒になっていました。稲わらと同時にヒエのワラやタネも幾分は燃えてくれただろうと少しうれしい。

 日本総合研究所研究員三輪泰史著『図解よくわかるスマート農業』(日刊工業新聞社)が届く。「デジタル化が実現する儲かる農業」とか「農業ビジネス×デジタル技術 農業だって儲かる」なんて言葉が踊っているぜ。「農業だって儲かる」には苦笑してしまうが。
 儲かる、ってどういうことなんだろう。辻井農園では確定申告をしていますので、収支計算をするのですが、この場合の儲かるは、黒字になる、ということですかね。収支計算して黒字になったら儲かった、ということでしょうか。ま、でも黒字の額にもよりますわな。

16日(金)
 朝、燃えるもみ殻の様子を確認して、午前中は籾擦り。午後から稲刈り。今日も今日とて無農薬有機栽培の「コシヒカリ」を刈る。今日のところは全体に株が細い。うーむ、コナギが繁茂したところはやはり肥料分をずいぶん吸われてしまったのだろう。ヒエと違ってコナギは背が低いので稲穂の上に出てきて目立つわけではないので、一見、無農薬栽培にしてはきれいな圃場に見えるけれど、株元をみると一面のコナギという状況になってます。でも私の経験では、ヒエを深水管理なんかで抑えても、コナギはなかなか抑えられないので、無農薬有機栽培の圃場は最終的にコナギの多い圃場になりがちな気がしている。さて。さて。さて。

 なんとか明日で有機栽培「コシヒカリ」も刈り終えられそうなんだが、なんとか雨降り出す前に刈り終えたい。台風14号の進路が気になるぜ。中晩稲の「秋の詩」や「みどり豊」を倒さないでね。

 夜、同級生のNS君の事務所に僕とTJさんとKH君とKJ君の五人が集まる。いや、集まらなければならない用事があったのだが、それはそれとして還暦過ぎの同級生が集まったのであれこれ話が尽きない(笑)。尽きないのではあるが、二時間あれこれ話して解散となる。

17日(土)
 昨日刈った無農薬有機栽培の「コシヒカリ」は、昨夜、乾燥機で乾燥させているとすぐに止まってしまいました。あれ?と思ったんですが、ようするにあんまり乾燥する必要がないくらい田んぼでよく乾いていたんですね。
 朝、ラジオで養老孟司先生が「虫が消えていく地球」という話をされていました。こんなことを言うとおこがましいですが、百姓の私にはよくわかる話でした。そのうち日本は大きな天災がやってきて社会を作り直さなければいけなくなる、という話を一瞬されていました。たぶんやって来るかもしれないのは天災ばかりではないとは思いますが、たぶん障りがあるので天災とおっしゃったんだと思います。小さな単位で自給できる社会・コミュニティをたくさん作る、ってできるようで、なかなかできなさそう。大きな天災がやってきたら別だけれど。

 昨日の稲刈りなど。コンバインに入っていく稲ワラを見ただけでも株の細さがわかりますな。いや、他にもいろいろわかることもあるんだけど(笑)。うーむ。