現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

刈り刃の交換と草刈りと中耕除草と『とんび』と『ハスラー2』のことなど


14日(金) 旧暦の皐月(早苗月)二十八日
 早起きして精米など。
 それから自走式の畦畔用除草機の刈り刃(フリーナイフ)を交換する。
 で、畦畔の草刈りに出る。長男は溝切りに。

 瀬々敬久監督『とんび』(2022)を観る。いささかクサイ映画でした(笑)。原作は重松清ですからクサイはずですな。でもあたしなんか、けっこう泣かされました(笑)。クサイけど、いい映画でした。浄化がありますな。カタルシス。主演は阿部寛。阿部ちゃんです。相変わらず歩き方、走り方はおかしい。で。北村匠海薬師丸ひろ子安田顕麻生久美子などなど、役者はそろってますな。舞台は備後ですから、今の広島県東部。ラストはちょっとでき過ぎでクサスギですけど。親子とか家族とか、友情とか、仲間とか、考えさせられます。ってぜんぜん考えさせられませんけど、感じさせられます(笑)。
 過去にテレビドラマになっているんですね。さすがベストセラー小説。あ、いや小説は未読です。20年ほど前はよく読んだんですけどね、重松清。『とんび』は2008年に発表されて2011年に文庫になってますね。当時評判になっていたのは知っているんですが。重松清カープファンらしいです。むふふふ。

15日(土)
 午前中は畦畔の草刈り。午後からは最後に植えた有機栽培「コシヒカリ」の最後の中耕除草。今日で中耕除草もすべておしまい。ま、この後、溝切りして落水して田んぼを干します。干して中を歩けるようになったらまた少し草取りをするつもりです。

 そういえば先日マーティン・スコセッシ監督『ハスラー2』(1986)を観る。主演がポール・ニューマン。で、まだ演技が下手な若きトム・クルーズです(笑)。今、Wikiを見たら、この映画がきっかけでビリヤードブームが巻き起こった、みたいなことが書いてあったけど、どうかな?1981年の宮本輝の『道頓堀川』には、ビリヤードが出てきて、深作欣二の監督した同名映画(1982年)でもビリヤードが登場していて、なんとなくブームがきていたような気はしています。でもまだ当時は場末感がありましたけどね。繁華街や学生街のなかにいくつかビリヤード場が残っていたような気がします。「ナインボール」より、当時は「四つ玉」のほうが正式な感じでした。確かにまだプールバーは無かったかも。僕も学生時代に何度か「ナインボール」を楽しんだ記憶があります。ええ、もちろん賭けはしませんでした、というか賭けられるほどの腕も技もなかったですし。玉に回転をかけられるようにならないとおもしろくならないのだと思いますが、・・・。
 1961年の白黒のロバート・ロッセン監督『ハスラー』もレンタルビデオで観たはずなんだが・・・。さっぱり思い出せない。ええ、ポールニューマンが若かったのは覚えているんですけど。
 『ハスラー2』は、しかし、も一つですな。盛り上がりに欠けるし、トム・クルーズもおバカすぎる。


↓12日付けの日本農業新聞のコラム記事。

 「広がる社会の分断」ということですが、「社会の分断」ってなんだ?ごまかした表現だと思います。要するに経済格差、格差社会ということです。フランスはもとより日本も同じことですよね。門地門閥家柄が幅を利かすような世の中には戻ってほしくないです。「門地」「門閥」「家柄」なんて死語だという気もしないこともないですが、こんな言葉を覚えているのは私が昭和の人間だからでしょうか(笑)。戦後「財閥」が解体されるかのように見えて、しっかり残されましたね。合衆国も戦後の日本を考えるとき、「財閥」もないような国では、食いモノにする魅力もなくなってしまうと思ったんでしょうね。「財閥」が残ると、そのうち「門地」「門閥」「家柄」なんて言葉も復活してくるでしょうね。
 これは諦念なのでしょうけれど、他人と比較しても幸せにはなれない、ということもよくわかってきました。生まれながらの金持ちと貧乏人、目端の利く奴と利かぬ奴、などなど世の中には不平等があふれているけれど、まあ、それはそれとして、社会の仕組みとして「公平」とか「公正」さが失われることのないようにしたいな。今の世の中はあきらかに経済的な格差が過ぎていると僕は思っています。お金持ちに謙虚さが足りないような気がします。いったい誰のおかげでお金持ちになれたんですか?と聞いてみたい(笑)。