現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

水無月と麦刈りの終了と『いまを生きる』と『妾馬(八五郎出世)』の都々逸と平和を祈ること

1日(土)
 今日から六月、水無月ですな。
 さて、昨日はコンバインに二つほど不具合があることを長男から報告を受けていたので、確認する。なるほど。排出させると異音がする。農機センターのKさんに電話するとベルトの掛け方がおかしいのではないかということ。確認するとベルト押さえの上をベルトが通っています。ちゃんとベルト押さえの下を通すようにしたら、治りました。ありがたいです。

 というわけで、今日から大麦の刈取り。天気がよくてありがたい。試運転みたいなものだが、順調にすすむ。ただ藁切りカッターの切れ味がもう一つになっている。秋には新品に交換するのがよいみたい。

 夕方から、次男が世話になっていたスポ少の野球の保護者の食事会、というか飲み会。近所の焼き肉屋さんで。お世話になった監督がこの2月に監督をお辞めになったそうで、それなら、ということで集まることになりました。基本夫婦そろっての参加です。13年ぶりの集まりです。ま、みなさん13年分の年月を顔に出されていましたが、まあ、それは私も同じでしょう。田んぼ仕事の直後の飲み会なので、ちょっと飲みましたら、よく回り、ご機嫌に酔っぱらってしまいました(笑)。ありがたく、うれしく、楽しかったです。

2日(日)
 朝のうちは村の総出の堤防の草刈り。
 でもときどき雨がパラパラ降ったり。これでは今日は麦刈りはできないな。
 でも苗代に水を入れたり、あちこち草刈りしたりする。



3日(月)
 朝から麦刈り準備をして、終日、大麦の刈取り。順調にすすむ。ありがたい。
 「麦わらをスイカの畑で使いたい」ということで「残しておいてほしい」と電話をいただく。麦わらは思いのほか多いし、固いので、次の大豆の播種時に邪魔になるので、持っていってもらうのはありがたいくらいだ。軽トラ一杯分を藁切りカッターを通さずに、長いままにしておく。


4日(火)
 朝、田回り。それから苗代に入水。その後、麦刈り。最後なので、来年の種を採って残す。今年の麦刈りも全部終了!ありがたくうれしい。
 今年の麦刈りは天候に恵まれて順調でした。で、トラックを買ったので、麦を運ぶバックも一つ買い足して二つにしたので余裕ができ、長男に麦を刈ってもらいながら、私は畦畔の草刈りを同時にできるようになって、ありがたい。快調です。
 夕方市役所に書類を提出しに行く。

5日(水)
 早朝、無風のうちに慣行栽培の圃場に除草剤を投げ込む。
 ロータリーの軸のベアリングの故障が治ってきたので、有機の「みどり豊」の「こなし」をして、ロータリーをドライブハローに替えて、湛水直播の圃場二枚。植え直しをする決断をしたので、ハローで「尻踏み」をする。やれやれ。なかなかツライ。が、仕方がない。
 その後、長男と交代。長男は僕が最初に「こなし」た圃場も「尻踏み」してくれる。
 私は有機栽培の畦畔の草刈り。

 ピーター・ウィアー監督『いまを生きる』(1989)を観る。ロビン・ウィリアムズが主演です。いろいろ感慨深いものがあり、やはり名作でしょうか。名優の誉れ高いロビン・ウィリアムズですが『ガープの世界』(1982)しか観てないと思います。(しかし、まったく思い出せないので、観ていないのか?)『グッドモーニング, ベトナム』は観てないけど、予告編は何度か観ていて「グーッモーニン、ヴィエットナーム!!」のシャウトもちゃんと言えます(笑)。
 さて。『いまを生きる』ですが、ま、簡単に言うと学園青春ドラマなんですが『飛び出せ!青春』とか『われら青春!』と同じですね。映画なのでもっと丁寧に作られていますが、感動という点で云うとどっこいどっこいかな(笑)。というか『飛び出せ!青春』があまりに素晴らしかったので(笑)。
 ロビン・ウィリアムズは英語の教師で詩を教えるんです。詩を通して人生の美しさ、すばらしさを熱く語っていくわけです。詩を教える授業なんて云うのは難しいでしょうね。でも詩なんていうのはその言語の、その国の言葉の精髄でしょうし、詩の授業は必須ですよね。詩といっても、現代詩ばかりではなく、日本語なら万葉集古今和歌集など古典の和歌、短歌、俳句、漢詩、漢文なんかも含めてですけど。

 昨日から落語の『妾馬(八五郎出世)』にはまっている。名高いのは三遊亭圓生ですが、さすがにうまいです。圓生さんの落語は上品だしきれいなんだけれど、もうひとつ私の好みではなかったのですが『妾馬(めかうま)』はやっぱりいいなぁ。あと古今亭志ん生志ん朝、それから立川志の輔さんと柳亭市馬さん。たぶん一番最初に聴いて感動したのは市馬さんのだったか。あ、さん喬さんのもYouTubeで聴いたらいい感じでした。しかしなんですな、YouTubeで落語を聴くと、途中で広告が突然入ることがあって、まったくもって鼻白みます。
 後半に都々逸が出てくるんですな。圓生志ん生志の輔、市馬とみんなちょっとづつ歌う都々逸が違うんですが。「え?知らないの?人の上に立つ人が都々逸をしらなきゃ!示しがつかないから。」と八五郎が大名に言うのですが、なるほど、ごもっともですな。政治家というか国のリーダーも都々逸の一つや二つは知ってなきゃ(笑)。

    あだな立て膝鬢掻き上げて忘れしゃんすないまのこと
    明けの鐘ゴンとなる頃三日月型の櫛が落ちてる四畳半
    別れがつらいと小声で言えば締める博多の帯がなく
    この酒を止めちゃいやだよ酔わしておくれまさか素面じゃ言いにくい

 コロナの影響ですっかりみんなで集まって酒を飲む機会も減ったようですが、別に都々逸を歌わなくてもいいけど(都々逸はあまり関西ではなじみがないような気がするのですが・・・)、ご機嫌に酔っぱらっている人はコロナの前からずいぶんと減ってますね。

 ま、でも国のリーダーなら都々逸もいいけど、漢字が読める読めないで冷やかされてないで、詩歌の代表的なものぐらいは暗唱できてほしいものですなぁ、いや、別に暗唱してもらわなくてもいいんだけど、文学の素養の気配くらいは感じさせてもらわないと。いや、冗談です(笑)。

↓兄と生まれて二週間の妹。世の中が平和でありますように。