現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

「秋の詩」の出荷ができるようになりました。今年のお薦めのお米です

昨日で稲刈りが終わったので、ちょっとゆっくりした気分で乾燥を終えて、午前中に昨日の最終稲刈りの「秋の詩」の籾擦り。
午後は作業所の外回りの後始末をし始める。


「秋の詩」は晩生の品種なんですが、「コシヒカリ」と比べるとやや粒も大きく、もっちり感のあるおいしいお米です。米どころ滋賀県の推奨品種で、極良食味。うちでも旨いと家族みんなが言っています。でも少々滋賀県のPR不足なのか、この辺りでも「秋の詩」という品種を知らない方もけっこうおられます。晩生というと「日本晴」がこのあたりでは有名なんですけど、最近は作る百姓も少なくなりました。百姓は少しでも高く売りたいので、高く売れる「コシヒカリ」を作りたがります。「コシヒカリ」はこの辺りの気候に合っていますし、倒れやすい品種ですが、百姓の高齢化で、だんだん耕作面積を減らしてきた百姓は面積が少ない分、値段の高い「コシヒカリ」を作りたがるわけですね。自分の家で食べる飯米としてもおいしいですし。大規模農家は経営の安定のために「コシヒカリ」ばかり作れません(同じ品種だと収穫時期が重なってしまいますから、稲刈りが忙しくなりますし、刈り遅れになりがちですし、倒れやすいので、台風とかの影響も強いです)から、収穫時期を分散させるようにします。この辺りだと極早稲の「あきたこまち」早稲の「コシヒカリ」「キヌヒカリ」晩生の「日本晴」「秋の詩」。あとこれに糯米の「羽二重糯」でしょうか。でも大規模農家でも「コシヒカリ」の田植えを分けて「コシヒカリ」中心の作付けになります。うちもそうですし。まあ、それくらい「コシヒカリ」の人気、ブランド力があるということですね。


でもお米は「コシヒカリ」だけじゃないんですよね。「ヒノヒカリ」も「はえぬき」も「ミルキークイーン」も「きらら397」もと、その他にもたくさんあるわけです。それぞれ特性があり、その年の天候などによって品質も微妙に変わってきます。報道によれば今年の作況指数は全国平均で98で、平年を少し下回るようですけれど、今年のうちの農園の感じでは「コシヒカリ」以上に「秋の詩」はいいです。作付けも少ないし、在庫も少なめですので、去年もすぐに完売してしまったのですが、晩生ですので、夏の日照不足より九月の好天が続いたのが良かったのではないかと思っています。食べた印象では、粒が大きいので舌触りはもちろん、輝きのあるツヤ、もっちりとした粘りのある食感。おいしいお米になったと喜んでいます。


「秋の詩」も発送する準備が整いました。今年は「秋の詩」の在庫を少し増やす予定をしています。どうぞご賞味下さい。