現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

雪が舞う一日と石垣りんの「地方」


晴れ間もあったが、晴れていても終日ちらちらと雪が舞っていた。寒い一日。


今日は大豆の選別はやめて、机の回りを整理して、郵便局、銀行、市役所の支所、農協と回って、書類を出したり、振り込んだり、あれやこれや。


どうも急にネットにつながらなくなったぞ、とおもってあれこれ調べていたのだが、ネットワークのルーターを外して、モデムから直にコンピュータに接続したら、ネットにつながるので、どうもルーターがおかしくなったみたい。もう10年?ほど、ずいぶん使っているルーターなので新しいのが必要なんだろうな。明日にでも電気屋さんをみてこよう。


夜は寄合い。


今朝の日本農業新聞に「石垣りんが逝って今日で8年」と書いてあった。そうして「地方」という詩の一節が紹介されていたのだが、「地方」は僕も好きな詩なので、書いてみる。


    「地方」


  私のふるさとは
  地方、という所にあった。
  私の暮らしは
  首都の片隅にある。
  ふるさとの人は山に木を植えた。
  木は四十年も五十年もかかって
  やっと用材になった。
  成人してから自分で植えたのでは
  一生の間に合わない
  そういうものを植えて置いた。
  いつも次の世代のために
  短い命の申し送りのように。
  もし現在の私のちからの中に
  少しでも周囲の役に立つものがあるとすれば
  それは私の植えた苗ではない。
  ちいさな杉林
  ちいさな檜林。
  地方には
  自然と共に成り立つ生業があったけれど
  首都には売り買いの市場があるばかり。
  市場ばかりが繁栄する。
  人間のふるさとは
  地方、という美しい所にあった。