終日、雨か雪が、降ったりやんだり。午後遅くにはおさまったけど。
午前中は、年賀状作りで、俳句をひねったり、久しぶりに水彩の絵の具を出してきたりする。久しぶりなので、どの色とどの色を重ねれば、どんな色になるのだったかさえ忘れている(笑)。
ま、それでもお絵かきしたり、筆ペンではあって、しゅるしゅると字を書いたりするのは、なかなか楽しいことではあります。
久松達央『小さくて強い農業をつくる』(晶文社)を読了。就職しないで生きるには21シリーズである。
おもしろいなぁ。考えていることはだいたい同じなのに、彼我の差はなんなんだろう(笑)。「だいたい同じ」というのは、たぶん世の中では、ぜんぜん違う、ということなんだろうな。
もちろん違和感を持つところもいくつもあるのだが、農家の息子である僕とは、やはり気構えが全然違っていらっしゃるのだろう。頑張らねばなるまい。
そういえば、今朝の日本農業新聞のコラムに石垣りんさんの詩が少し紹介されていたのを、ふと思い出す。
表札
石垣りん
自分の住むところは
自分で表札を出すにかぎる
自分の寝泊まりする場所に
他人がかけてくれる表札は
いつもろくなことはない
病院へ入院したら
病室には石垣りん様と
様が付いた
旅館に泊まっても
部屋の外に名前は 出ないが
やがて焼き場のかまにはいると
とじた扉の上に
石垣りん殿と札が下がるだろう
そのとき私がこばめるか?
様も
殿も
付いてはいけない
自分の住む所には
自分の手で表札をかけるに限る
精神の在り場所も
ハタから表札をかけられてはならない
石垣りん
それでよい
何度、読んでも、心が震えるような、いい詩ですね。もちろん久松達央氏の本を読んだから、よけいに心が震えているのかもしれないけれど(笑)。