現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

簡易車庫の屋根を葺くことと「尻踏み」作業も始めること


28日(月)
朝、お米の精米。
で、例の簡易車庫の屋根にタルキをとめる。えーっとですね。このタルキがですね、こだわりのタルキなんです。木材の注文は同級生の大工さんに頼んだのだが、タルキというと普通はスギが多いのだが、「屋根だし、このあたりは雪も積もるし、5mと長いので、太めのヒノキの心材にさんせ」という意見にしたがったのだ。心材というのは要するに丸太の中心の材木ということで、丸い年輪がばっちりどのタルキにも入っているのだ。5m20cmというのも規格外の長さなので、新たに製材してもらったのだ。ヒノキの心材、たぶんうちのは間伐材なのでしょうが、なんだか法隆寺と同じような材を使っているようで、気分がいいのでありました。
これをタルキ止めクランプに木ねじでとめます。インパクトドライバーが大活躍。ああ、西岡棟梁の法隆寺はこんなビス止めはしてませんわな。
午後はトタンを買ってきて笠釘でタルキに打ち付けて屋根葺き。トタン屋さん(トタンの専門店が近所にあるのです。)で、波板トタンの張り方を5分ほどレクチャーしてもらって、なんとか屋根だけ葺くことができました。波板のトタンには二種類あって、端が、山になっているのと、谷になっているのがあるのだそうで、それを交互に並べていけばいいのだ、ということでしたが、同じ物だとばかり思っていましたが、そういうことになっているようです。

普通は六尺、七尺、八尺、九尺、十尺と概ね30cm刻みでトタンの長さをとってあるのですが、僕が「屋根は5300mmの片屋根なんです。九尺を二枚使おうかと思っているのですが・・・」と言うと、それなら一枚物を、うちなら作ってあげますよ、急ぎですか?とおっしゃる。そりゃ、一枚物なら楽だしきれいに葺けそうな気もしたのですが、今日の午後に葺く予定なので、急いでいるんです、というと、それなら仕方がないねぇ、ということで九尺のを買ってきたのです。
もっと早めに専門店に相談しておくべきでしたね。


天気予報では、18時から雨という予報でしたのに、14時くらいからぽつぽつと降ってきて、簡易車庫の屋根に上がって雨に降られながらの作業になりました。
それでも、笠釘を金槌でガンガンやっていますと、ご近所の方が「ツジイ君!なんや、からきだちかぁ?(棟上げのことをことあたりでは「からきだち」と言います。)酒一升もっていかんとあかんかなぁ?」とか「いくら素人がやったいうても、あんまりみっともないのはあかんでぇ」とか、「気をつけやんせ、中途半端な高さが一番あぶないんやで。植木屋も、高い木の一番てっぺんから落ちるやつはおらん、というらしいで。低いところまで降りてきてから、落ちるらしい。」と徒然草の『高名の木登り』の話をしてくださる方もいらして、ありがたいことでした。
ま、そんなこんなで、ご近所に冷やかされつつ、屋根に上がっていたわけです。ま、ここ半月ほど、セメントこねたり、単管でなんだか骨組み作ったり、「なんかやっとるな」と見ていてくださったんでしょうな。

あとは側面の南側と東側にトタンを張るんだけど、雨なのでまた後日。トタン屋さんの薦めで、屋根のトタンは厚いやつを、側面のトタンは薄いやつにしました.。

29日(火) 昭和の日
朝、浸種しておいた「コシヒカリ」と「みどり豊」を催芽機に入れる。
この時期の催芽は、一ヶ月前と比べると気温が高いので、浸種の水温も高く、催芽に時間がかからない(浸種しているうちに、芽が少し出てきた年もありました)ので、よく観察して早めに催芽機のスイッチを切ることがコツです。
夜、21時にスイッチオフ。これで安心して眠れる。

30日(日) 終日、雨がが降ったりやんだり 四月も終わる
朝、催芽機の中の種籾を確認してみると、「コシヒカリ」はいい感じだが、「みどり豊」の方は、少し芽が伸び過ぎかも。催芽機のスイッチを切っても、水温は28℃まで上げてあるので、朝まで温度が下がってくる間に伸びてきたんでしょうな。
「みどり豊」は今年初めて作付けする品種なのだが、「コシヒカリ」より発芽しやすいということなのだろうか。「みどり豊」今年の辻井農園の秘密兵器です(笑)。

午前中に播種作業。これで今年の播種も一応終わりなので、丁寧に播種機の掃除やら後始末。
午後はトラクタで「こなし」作業。

ご近所の農家も田植えを始められました。

5月1日(木) 午前中は曇り一時雨、午後は曇り後晴れ。
どうも天気がもう一つなので、昨日播種した苗箱を苗代に並べるのは明日にする。
で、終日、「尻踏み」(田植え前の二度目の代掻き)。最初の田んぼでちょっと高低差を無くそうと土引きをしたら、高いところの土を一度にたくさん引きすぎてしまって、かえってそこが低くなってしまう、ということをやらかしてしまって、その回復に難儀する。やれやれ。
そういえば、長男が小さいとき、佐々木マキさんの『なんぎなたんけんたい』シリーズをよく読んでやったことを思い出す。「難儀する」って、あんまり難儀はしたくないけど、日本語としては好き(笑)。
で、「尻踏み」作業も、二枚目の田んぼからちょっと慎重になり、感覚も思い出して、うまくいくようになりました。
とはいえ、トラクタの作業の後で、トラクタから降りて馬鍬で均しているのですが。