現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

山口瞳に教えてもらった「正直貧乏 横着栄耀」


↑4:34の東の空。右手奥が伊吹山


↑4:34の北の空。正面が小谷山。


↑4:38の東の空。右手奥が伊吹山

12日(月) 振替休日
 早起きして大豆の圃場に入水していたところなどを止める。
 午前中は大豆の畦畔の草刈りと大豆の圃場への入水。
 午後、入水のために水路に水を流したら、水路から水があふれて隣のビニールハウスに浸水。当然、叱られる。なかなかツライ。
 夕方まで大豆の畦畔の草刈り。水路の掃除など。

13日(火)
 まだ暗いうちに起きて大豆の入水を止める。午前中は10時まで大豆の畦畔の草刈り。その後、家の裏の川沿いの紫陽花と柳の枝を切ったり。
 午後はまた大豆の畦畔の草刈り。

14日(水)
 早起きして大豆の圃場に水を入れる。
 午前中は大豆の畦畔の草刈り。終わったところから入水していく。
 お盆までに草刈りを終えるつもりで、今日の午前で全部終わったつもりでいたが、午後、お盆のお酒を買いに出た帰りに田回りしたら、1枚刈り忘れている圃場を見つけて落ち込むが仕方がない。お盆が終わったらもう一頑張りするつもり(笑)。
 夕方、父と墓参り。お盆なのでみなさんお墓参りですが、「ようお参りやす。」とこのあたりでは挨拶します。

 「夏の玉の汗は秋に玉の収穫となる」というような諺、言い伝えは世界中にあるようですが、もちろん私も百姓になってそこそこに時間が流れ、そういう時もあるけど、そうでない時もけっこうある、ということはよくわかってきている。夏に玉の汗を流しつつ田んぼ仕事しても、収穫がも一つだったり、さっぱりだったり、ということもありました。必ずしも努力が報われるわけでもないこともわかっています。この場合、でも、報われるとか報われない、というのはお金のことをいっているわけです。世の中は資本主義ですからね。経済的に余裕がある、裕福になるというのが報われるということなんです。
 でもそれだけじゃない、というのもわかっています。世の中、金だけじゃないし、人生は金だけじゃない。金で買えないものもたくさんある。
 でも。
 「そんなことは、わかってるんですよ。わかってるです。でもね、結局はやっぱり金ですよ(笑)。(で会場が大爆笑)」という小三治さんの落語のマクラで私も笑ったのを思い出します。

 ツライ時は山口瞳に教えてもらった「正直貧乏 横着栄耀」を思い出す。「正直者が馬鹿を見る」「正直は阿呆の異名」とも言いますが、「正直の頭に神宿る」とも言い「正直は一生の宝」とも言いますね。
 そういえば。もう15年も20年も昔、結婚式の披露宴で挨拶というか祝辞を述べなければならなくなって、新郎はよく赤面したりして、感情が顔に出やすい、とても正直な若者だったので、「正直は一生の宝」というような話になりました。結婚の披露宴でさすがに「正直貧乏」と口にするのははばかれるような気がしたので。(このときの挨拶はなぜかたいへん好評で、私の人生でたぶん一番の拍手を受けました。披露宴の司会のオネエサンにウケたのだと思います。)
 ツライ時は山口瞳に教えてもらった「正直貧乏」を思い出して、自分を鼓舞して泣くんですが(笑)、と同時に「あたしゃぁ本当に正直なのか」問い質してくる自分がいて、またツラクなるんですわ(笑)。
 「オネスト・ジョン」というアメリカ合衆国初の核弾頭搭載地対地ミサイルがありましたね。ジョークなんでしょうけれど、皮肉な名前で、このミサイルにやられる方はたまりませんな。

 さっきからピーターバラカンの「ウィークエンドサンシャイン サマースペシャル2024」を聞き逃しで聴いているのだが、これが、あーた、僕の好みのど真ん中の曲ばかりが続けてかかっています。50年前の1974年の曲が選曲されています。あたしが13歳じゃないですか。一番多感な、繊細で、横着な私でした。こちらが曲のリスト。泣けるぜ。
 今日は泣いてばかりだぜ(笑)。