現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

乾燥機を組み立てて明日の大豆の刈り取りに備えることと宇良の居反り


 朝のうちは精米など。
 明日、大豆コンバインが借りられるので、午後は大豆用に箱型の乾燥機を組み立てる。
 それから大豆の畝間の草刈りに出る。明日が刈り取りになるのだが・・・。とにかく大豆が見えないことにはコンバインも動かしにくいですからね(笑)。なにはともあれ来年の大豆の種の分はなんとか収穫したいところ。最低限はね。あとは去年も一部そうしましたが、収穫せずにすき込んでしまうのも選択肢にいれています。というか収穫できるのなら収穫しますが、雑草に沈んだ大豆ですので、むずかしければ雑草もろともすき込んでしまって来年植え付ける水稲の肥料にするわけです。なぜ雑草に沈んだかというと除草剤を撒かなかったからです。肥料も無肥料ではありませんが発酵鶏糞をわずかにやっただけです。中耕除草は二回入りましたので、その分の燃料費や機械・部品の減価償却分はありますが、ま、そこは失敗分として反省あるのみですね。でも水稲元肥を減らしたり、無くしたりできれば、いいわけです。
と、自分を慰めるしかない(笑)。


 長男と一緒に乾燥機の組立作業しながら、「まあ、なんとか来年の種は採らんとな。」と言うと、「その種があかんのとちがうん?」とおっしゃる。うちの大豆はずっとオオツルという品種をずっと自家採種して使ってきているわけですが品種的には安定しています。ただ大粒のいい大豆は出荷してしまって、種には中粒を使うことも無きにしもあらずだったのですが、基本大粒を使うことにしています。もっともここ数年、大豆の豊作がないので、種の品質の下がり気味だったのかもしれません。でもそんなことより長男が大豆の不作の原因を自分なりに考えていたことに驚き感心してしまいました(笑)。そうそうそういう発想で農業をしていくのなら大丈夫。不作の原因は僕は麦や大豆のような畑作物は圃場の排水管理をしっかりとして湿気ないようにすることが一番だと思っています。今年の大豆は播種後雨が続いたので、発芽率が下って、それで雑草が茂ったということもあると思います。ま、無農薬だから茂ったとも考えられるけど。



 「うぉ!」宇良が「居反り」で勝ったとネットの大相撲速報で確認して、おもわず声を上げてしまった。大相撲では27年ぶりのレアワザの「居反り」だそうです。でも宇良は学生相撲の時にやってるんですよね「居反り」。「居反り」だけでなく関学出身の宇良は学生相撲時代豪快なレア技をたくさんやっていたようです。って関西出身の宇良ですので、大学卒業してプロになるとき、テレビで学生時代の相撲の様子を見せてくれたんです。それでいっぺんにファンになってしまいました。そしてプロになってからもどんどんと番付を上げていきます。ネットで取り組みは確認していましたが、幕内にあがって、テレビに映るようになって、いよいよファンになっていきます。学生時代はお互いに身体が軽いので大技が決まるわけですが、プロの大相撲の相撲取りだと体重も重いし、力もあるので、学生時代のような大技はできないだろう、と言われていたのです。大相撲入りしてからは、小兵力士の変化技から身体を大きくしたし、相撲も押し相撲に変わりつつありました。でも動きが軽いので大いに国技館を沸かせていました。でも怪我。あの体重でぶつかり合うわけですから迫力が出るのですが、怪我も多くなるのは必然です。ま、怪我しない人が強くなるとも言われますね。宇良は膝に二度大きな怪我をして、三段目、また序二段まで番付を落とします。序二段といえば、序の口の上ですからね。素人あがりまで下ったわけです。でもそこからが・・・。泣かせるぜ。ま。元幕内力士ですから序二段や三段目クラスでは、膝の調子が良ければどんどん勝てます。でもジリジリですよね。応援してます。
 で、今日の十両での「居反り」。番付が上がってくればそうそう勝てないとは思いますが、こういう相撲ができる、身体が動くのなら、調子はいいのかな。好きな力士です。頑張ってほしいです。
 怪我を乗り越えて上がってきた力士と言えば照ノ富士ですよね。今場所は5勝0敗。昔、大関とかで取っていたときはまったく好きではない力士でしたが、怪我を克服して頑張って上がってきた姿にはなんだかおもわず拍手してしまう。
 やっぱりね、七転び八起きというのか、挫折を味わったあとの復活、凱旋。青春の蹉跌のあとの頑張りって、やっぱり応援したくなる。だって誰だって失敗するし、挫折するし、蹉跌を味わうんだもん。それが大前提の人生というか、暮らしぶりです。あたしゃ、藤沢周平を読んでそれを痛感しました。
 そういえば、先場所だったか先々場所だったか、遠藤は知っているけど宇良って誰?って言ってる人がいたけれど、この四月までの宇良のことをまとめた動画がYouTubeに上がっていることをさっき発見。テレビやラジオで相撲ファンを自称する芸能人が誰一人として宇良のことを口にしないのに呆れる。レスリングもやったことがあって、抜群の身体能力となにか相撲と顔つきに知性も感じてしまう私なのでありました。
 ちょっと下の三つの動画を観てみて。宇良のファンになること間違いなし(笑)。


宇良が27年ぶりレア技「居反り」で3勝目 / 旭秀鵬-宇良/大相撲2020年11月場所5日目


大相撲力士 宇良まとめ動画 〜2度の右膝前十字靭帯断裂を経て再び土俵へ〜


過去にこんな相撲は見たことがない-宇良の大関初挑戦に会場が大盛り上がり/高安-宇良/2017.7.18/takayasu-ura/day10

しかし、なんですな、相撲関係のYouTuberはこういうデザインが流行っているんですかね。フォントに白や赤や黄色の縁取りをつけるんですな。ま、いいけど。

田んぼの溝切りと大豆の草刈りと『ローマに消えた男』と『必死剣 鳥刺し』



10日(火)
 思ったほどは晴れない。風が冷たい。
 午前中は精米など。
 午後は事務仕事。長男が溝切りに出てくれる。


 新型コロナウイルス、だんだんいよいよまた感染者が増えてきていますね。みなさんお互い気をつけましょう。ファイザーがワクチンの開発が進んでいるらしい。暫定的な予防効果の結果で90%の効果だとか。いいワクチンだといいけど。でも流通するのには時間もかかるだろうし、やはり手洗いやマスクなど感染予防の基本はまだまだしっかりやらないといけませんね。


 夜、ロベルト・アンドー監督『ローマに消えた男』(2013)を観る。これはサスペンスなのか?コメディなのか?イタリア映画。主演はトニ・セルヴィッロ。この人はちょっととぼけた顔だけれど、演技はスバラシイですね。一人二役で双子を演じていますが、ちゃんと演じ分けてます。(当たり前ですが、双子の微妙な感じがうまいですなぁ。)秘書役のヴァレリオ・マスタンドレア、うーむ、カッコいいですな。ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、べっぴんさんですな。笑顔がスバラシイ。ミケーラ・チェスコンもべっぴんさん。って、中高年しか出てこない映画です。あ、いや子どもいましたね。
 まあ、いろいろコメディ風のところもあって楽しめたけれど、しかし、どうもラストはどうなの?僕にはあまりよくわからなくて、「!???」という感じでした。いや、だいたいわかっているんだけど、どうも確信がもてないような(笑)。字幕の問題もあるのかな?うーむ。映画の原題は「VIVA LA LIBERTA/LONG LIVE FREEDOM」なので、「自由万歳」ということらしい。うーむ。「自由万歳」と言われてもわからない(笑)。確かに『ローマに消えた男』の方がサスペンス感があるけれど・・・。でも本当はローマからパリに消えたんだけどね(笑)。
 というような映画でした(爆)。



11日(水)
 朝からけっこう晴れるが、風が冷たい。
 午前中は精米など。
 午後は大豆の畝間の草刈りに出たが、その時に先日播種した大麦の芽が出てきていることを確認する。緑色が目に沁みるぜ。ありがたく。うれしい。どんどん生長していってほしいぜ。


 夕方、追加注文しておいた辻井農園のお米の発送用の段ボールが届く。


 夜、平山秀幸監督『必死剣 鳥刺し』(2010)を観る。観るのは二回目かな。三回目?今、ブログを検索したけれど、この映画を観たという記事がない。あれ?ま、いいけど、いいねぇ、エンターテイメントだねぇ。豊川悦二がいいのはもちろんだけど、吉川晃司もいいねぇ。村上淳の殿様も岸部一徳の中老もいい。しかしなんですな、岸部一徳を使ってハズレはありませんな(笑)。
 主人公の兼見三左エ門は最初、閉門の沙汰をもらうのだが、でその時、三左エ門は「作法通りにいたせ。」と言うのだが、映画の中でも作法というか動きがきびきびとしっかりしていて、このあたりが時代劇のいいところだなぁ。


 そうそう、そういえば今日初めてビビ号の散歩に出た。10月上旬にうちにやってきて一カ月あまり。ワクチンの注射をして抗体ができるまでは外を歩かせてはダメ、というお達しがあって、子供たちも奥さんも歩かせずに抱いたまま外に出たりしていたのでした。「そんなバカな」と僕は言っていたのだが、子供たちが「まだダメ」と許しが出ていなかったのだが、今日から解禁になったのでした。
 うーむ。ビビ号、なかなか歩きませんね(笑)。犬用のおやつで釣ってなんとか歩かせました。それでもぶるぶる震えたりしているし。捕獲されたときにきっとイヤな、コワイ思いをしたんだろうな。そんなこんなで400mほど家の近所を歩く。ま、そのうち慣れてくるだろう。この一カ月ほど玄関で飼っていたのだが、ずいぶんヤンチャをするようになってきたし。レノン号は、冬、雪の田んぼでリードを放してやると、ずいぶん走り回っても、呼んだり、口笛を吹いたりすると、戻ってきたりしたのだが、ビビはまだそういうことは無理そうだなぁ。

会議と研修会と時雨と国宝の十一面観音と『ジェネラル・ルージュの凱旋』


9日(月)
 今日は朝のうち晴れていたのだが・・・。
 滋賀の北西の高島市マキノ町で会議と研修会。でも会議の時も研修会の時も時雨て何度も雨が降りました。僕が会議と研修会に行っている間に長男に緑肥用に溝切りをお願いしておいたのだが、メールで「雨でできん。」と連絡が入ってきた(笑)。やれやれ。
 会議の後の研修会ではマキノ町の「みなくちファーム」さんでいろいろお話を聞く。平成26年に就農されて、以来少量多品目の有機無農薬栽培をしておられるということです。あと原木シイタケの栽培も。ほとんどを直売所や道の駅で販売しておられるようです。と、簡単に書いてしまいましたが、これがなかなか大変なことは僕にはよくわかります。若い「みなくちファーム」さんの頑張りを聞いて、僕も頑張らねば、と気分が引き締まったところ。
 その後はマキノ農業公園マキノピックランドで、昼食をとり、その後ピックランドについていろいろお話を聞く。平日なのにたくさんのお客さんがこられていました。目の前が有名なメタセコイヤ並木です。このメタセコイヤ並木を車で走るとどうしても写真を撮りたくなりますよね。それはよくわかります(笑)。でも今日は時雨模様ですから、雨が降ったり止んだり。なかなか思うような写真は撮れませんね。


時雨のメタセコイヤ並木マキノ



 というわけで研修を終えてマキノ町からまたドライブして帰ってきた。行きはブルース・スプリングスティーンの新しいアルバム『Letter To You』を聴きながら、帰りはキース・ジャレットの『Standards Vol.1』で。我ながらスバラシイ選曲(笑)。


 マキノ町は雨だったが西浅井町木之本町と帰ってきたら急に晴れてきた。気分が良くなって高月町の渡岸寺の国宝十一面観世音菩薩立像を観ようと思い立って寄り道する。観音堂に入ったら、ボランティアの方が説明をされているところだった。10人ほどの方が拝観されていて、熱心に聴き入っておられる。僕も途中から聴かせてもらって、その後、観音さんをゆっくり拝ませてもらう。いつ拝ませてもらってもなんとも美しい。井上靖も白州正子も虜になるはずです。すぐ横にある重要文化財大日如来(胎蔵界)座像もじつは僕は好きで美しいと思う。その体躯のボリューム感もお顔の男前ぶりも。平日の月曜日だし拝観者はすくないと思ったのだが、そうでもないのですね。うーむ。


 夜、中村義洋監督『ジェネラル・ルージュの凱旋』(2009)を観る。海堂尊の小説は未読。映画も初めてで『チーム・バチスタの栄光』も観ていない。映画を観てわかったのだが、どうも続き物的な要素もあるみたいですね。ま、いいけど。映画はとてもおもしろかったです。ええ、今更ですが。竹内結子阿部寛堺雅人羽田美智子山本太郎野際陽子、国村隼人、高嶋政伸・・・、みんな熱演でした。やはり堺雅人か。後半の患者をすべて受け入れるという医療現場の一丸となった様子にちょっと泣けてきた(笑)。順番が逆になりましたが『チーム・バチスタの栄光』も観なくては(笑)。


 大相撲がはじまっている。応援している前頭七枚目遠藤は2勝0敗。今場所から十両に上がってきた宇良は1勝1敗。怪我に泣いていた宇良もまたテレビの中継で見られるようになるまであともう少しというところです。頑張ってほしい。
 カープの残り試合は2。今年はまあ、5位か4位というところ。うーむ。今年のプロ野球についてはまたいずれそのうち。


10日(火)
 夜中のうちにけっこう降ったみたい。辺り一面ぐっしょり濡れているが、日が昇って晴れてきました。
 溝切りできるかな?畝間の草刈りも。やれやれ。

作業所の掃除と整理と籾摺り機の分解掃除と『ロイヤル・コンセルトヘボウ オーケストラがやって来る』

 昨日が立冬だったのね。暦の上では冬ですか。
 それから朝ネットニュースを見たら米国の大統領選挙で、バイデンが勝った、と報じていた。でもまだトランプは負けを認めていないらしい。うーむ。


 今日は朝に雨が上がり、概ね曇り空。すこし陽射しがあったけれど。
 で、溝切りもままならぬようなので、作業所の掃除と整理をする。稲刈りがおわってざっと掃除しただけで、機械の中はまだ掃除していないし。
 午前中はまず作業所の掃除。僕はとくに二階を担当する。乾燥・籾擦り・調整作業は大量の塵埃が出るのですが、それがずいぶん溜まっている。箒と塵取りでまず埃を概ね取って、そのあとに掃除機をかける。しかし掃除機のフィルターがすぐに埃で目詰まりする。やれやれ。
 午後は籾摺り機を分解して掃除。籾摺り機もあちこちに埃やもみ殻が溜まっていたりするので、どんどん分解。そして掃除機でどんどん吸い取る。きれいにしてまた組み立て直す。
 今日はここまで。


 エディ・ホグニマン監督『ロイヤル・コンセルトヘボウ オーケストラがやって来る』(2016)を観る。
 オランダのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の創立125周年記念のワールドツアーのドキュメンタリー映画なのかな。打楽器奏者、オーボエ奏者、フルート奏者、コントラバス奏者がインタヴューを受けたりしているし、アルゼンチンのタクシー運転手、南アフリカの貧困の少女とか、強制収容所などの戦争体験をくぐり抜けてきたロシア人の観客など、さまざまな人生と音楽との関わりが語られる。
 ときどき写っている日本人らしき女性のバイオリニストは誰なんだろう?まったくこういうことには疎いのでさっぱりわからない。指揮はマリス・ヤンソンスがいかにも人のいいオッチャンという感じで指揮してます。いえ、マリス・ヤンソンスさんもよく知らない指揮者なんですが。
 オーボエ奏者とフルート奏者が夕食をとりながらブエノスアイレスでインタヴューを受けてるシーンで、フルート奏者が「普段聴いているのはクラシックじゃないんだ。おかしいだろ?心の琴線に触れるのはアイルランド民謡などの民俗音楽なんだ。そうそうタンゴにも心揺さぶられる。タンゴの魅力を以前、語りあったよな。なぜこの調べがこれほど胸に染みるんだろう?切なくなる。民俗音楽を聴くとじんと来るんだ。胸が熱くなる。クラシックの中にもそういう作品が・・・。ドボルザークの第九番。そう。シューベルトにも土着の音を感じる瞬間があって、・・・」「ああ、泣ける。」「そう、民俗音楽だ。<春の祭典>にもその瞬間があるな。民俗文化を感じたときに感動するんだ。マーラーの音楽にもその要素がある。というのも太古の響きだ。マーラーはアルプスの山岳地帯を発祥とするアルプス音楽を作品に取り入れている。マーラーの音楽はまさにアルプス山脈さ。交響曲第2番を聴くとアルプスの雄大な山々が目の前に広がる。第3番ではポストホルンを使ったり、郵便ラッパだよ。”郵便です”の合図に吹く。民俗音楽だ。」なんて話してる。武満徹とかも聴いているんだろうか?オーボエ奏者とフルート奏者はともに50歳ぐらいに見えるけれど、だんだん歳を重ねてくると民俗的なものになにか心動かされるようになってくるのは、なんだかわかる気がする。
 あと楽団員がツアー中に家族に電話したり、ネット回線とパソコンでよくテレビ電話をしているのが印象的。
クラシック音楽に詳しくないのでこういうのを観るといろいろ勉強になるが(笑)、19世紀とか20世紀の比較的新しい時代の作曲家がよくわからない。いや、まあもっと古い作曲家もよくわからないが・・・。それはさておき、映画でも語られたマーラーを基準とすると、マーラーの36歳年上がブルックナー、13歳年下がラフマニノフ、14歳年下がシェーンベルクで、ストラヴィンスキーは22歳年下。なるほど。なるほど。

雨と昼寝と『鈴木家の嘘』

7日(土)
 朝のうちは曇り。でもときどき雨がポツポツと。昼過ぎから雨。
 朝、お米の発送。長浜の本局から発送して帰ってきたら、ちょうど父が苗代にする圃場を「こなし」終えたようなので、水洗いをして格納する。


 午後はなんだかんだで昼寝してしまう。なんだかんだで昼寝というのもおかしいが、雨だし、ちょっと休むつもりで蒲団にもぐったらしっかり眠ってしまった。目が覚めたとき、外は雨で暗いし、今、何時なのかさっぱりわからなかった(笑)。いや、やらねばならなかった仕事はあったのだが・・・。


 夜、野尻克己監督『鈴木家の嘘』(2018)を観る。何にも知らずにコメディ映画のつもりで観たのだが・・・。だいぶ違ってました。あ、いやドタバタというかコメディタッチのシーンもありましたが。岸部一徳, 原日出子, 木竜麻生、大森南朋、岸本加世子らが出ています。ひきこもりだった長男が自死して、残された家族の話、ということになるんでしょうけれど。舞台は中京地方なのかな。名古屋とか岐阜という地名が出てきますし、岸本加世子が名古屋弁(?)を一瞬豪快に喋ります。木竜麻生は新人なのかな?でも頑張ってました。
 映画の中で「分かちあう会」というのが出てきます。なかなか話せない胸の内を話して聞いてもらう、というボランティアの会なんですが、確かに誰にも話せないこと、話しにくいことは、誰にでもありますよね。ええ、こういうブログでうだうだ書いている私にももちろんあります。まあ、でも誰かに聞いてもらうということもなく、農作業をしながら、作物の生長を眺めながら、暑さ寒さの風に吹かれて忘れたりうっちゃったりしているんだなぁ。ほんとうにうっちゃってしまっているのかどうかは、自分でもわかりませんが(笑)。

8日(日)
 まだ外は暗い。雨は上がっているようだ。僕は大豆の畝間の草刈りをする予定だが・・・。土が乾いていればだけれど。どうかな。あとヘアリーベッチの播種にむけて溝切りも必要だし。
 さて、どうなるか。

精米と大豆の畝間の草刈りと『ナイトクローラー』


 朝のうちは精米など。
 お昼に大麦の余った肥料を返品。なかなか肥料を50kg/10a落とすのは難しい。
 午後は今日も大豆の畝間の草刈り。
 今日は概ね晴れときどき曇り。風があまりなかったので草刈りをしていたら、けっこう汗をかいてしまった。ただ休憩するとすぐに冷えてくるので、またすぐ草刈りをする(笑)。
 というわけで、今日も日没まで頑張る。美しい夕焼けでした。


 ダン・ギルロイ監督『ナイトクローラー』(2014)を観る。主演のジェイク・ジレンホールは先日観た『ブロークバック・マウンテン』(2005)でも出てました。映画はおもしろかったです。この映画を観るのは二回目。でも観はじめて5分ほどしてから、「あれ?これ、観たかも。」と思いました。でもほとんどすべて忘れていますから楽しめました。でもやっぱり後味は悪い映画かも。ブログで検索してみたら2017年の8月に観てますな。「八月と祖母の教え」三年ほど前に書いたブログを読み返してみると、いろいろ思い出すことがありました。


  先日、ブルーススプリングスティーンのnew album 『Letter To You』が出たので、さっそく聴いている。E street bandと一緒にやっているし、なんとなく昔聴いたことがあるような、というフレーズもあったりして、これはこれで楽しんで聴いております。一曲目がいきなりスローな曲ですな。でもいい感じ。まだどれも歌詞は読めてないんだけど。

Bruce Springsteen - One Minute You're Here (Official Audio)

精米と培土板と大豆の畝間の草刈りと匈奴


 朝のうちは精米など。
 父が苗代の準備で「こなす」というので、小さいほうのトラクタをもってくる。その後、父が苗代の東の一枚を「こなし」てくれた。ありがたい。


 僕は農機センターのKさんに電話して、先日の溝切りの途中で培土板がすり減って底の部分が外れてしまったので、溶接してもらえないか、と見てもらう。Kさんは見るなり「これはちょっとずいぶんすり減ってしまっていますね。溶接しても・・・。ちょうど今中古の培土板があったような気がするので、見てきますわ。」と言ってくれた。農機関係でよい中古の出物があるのは少ないので、ありがたい。


 午後は大豆の畝間の草刈りに出る。ちょうど休憩していたらKさんが「いいものがありました。」と中古の培土板を持ってきてくれた。うちの培土板と比べるとずいぶん新しい。もちろんなんの文句もないので、購入することにする。


 日没まで大豆の畝間の草刈り。このあたりでもすこしづつ紅葉してきている。まずはサクラ、それからケヤキ。青空に映えますね。


 大豆の畝間を刈った圃場。うーむ。ま、見るひとが見れば、悪戦苦闘がしのばれる画像(笑)。↓



 上の画像の右隣の圃場。まだ悪戦苦闘中なのがよくわかる。手前は畝間を刈ってなんとか大豆が見えてきましたが、奥の方は・・・。恥ずかし。↓



これも実は大豆の圃場・・・。うん?大豆が見えない?ええ、あーた、探し方がたりません。↓







そんなこんなで日が沈むのでありました。大豆の圃場に落日。↓



 落日という言葉にふれると、でもあまりこの頃は落日という言葉はあまり出てこないけれど、井上靖の詩を思い出します。中学生の時に友人のTくんが「これ、おもろかったで。タイトル読めるか?」と言って差し出した文庫本が井上靖の『敦煌』でした。読めるか?と言われても、中学生がいきなり、「敦煌(とんこう)」って、読めるかいな。「煌」は「コウ」と読めても、「敦」が「トン」とはなかなか読めませんね。「うーん。」と唸っていると「とんこう」やわ。と教えてくれた。もちろんすぐ文庫を買って読んだら、めちゃくちゃおもしろかった。その後すぐ『楼蘭(ろうらん)』とか『蒼き狼』とか、井上靖の西域物といわれるものを読みました。読んだもの全部、ことごとくおもしろかったです。その後に『しろばんば』も『あすなろ物語』も『氷壁』も『天平の甍』も『闘牛』も『北の海』も・・・文庫になっていたものは概ね読んだと思います。当時は井上靖の文庫本はたくさんありました。でも今は絶版続きでぐっと少なくなってますね。NHKの『シルクロード』という番組が大ヒットして、井上靖も注目されてました。
 井上靖は『詩集 北国』という散文詩の詩集を出しています。これが、あーた、あたしは大好きで、高校生のとき、うん?大学生になってからか?とにかく繰り返し読んでいました。なかに「落日」というタイトルの詩もありました。司馬遷の『史記』には『匈奴列伝』というのがありますが、匈奴という民族というか、国というのか、はあまり有名ではありませんが、あの万里の長城がつくられたのは、匈奴をはじめとする北方民族の侵入を防ぐために秦の始皇帝からつくられてきたといわれています。うーむ、歴史のことになると、とたんにあやしくなるけど。匈奴漢民族からすると敵対する民族で悪く描かれがちですが、井上靖は「私はこの話が好きだ。この話の故に匈奴という古代の遊牧民族を信用できる気になる。」と書いています。もちろん僕も井上靖が信用するというのなら、僕も信用する、と思ったものでした。