現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

庭の紅梅が咲きはじめました。

 午前中は精米など。
 午後はコロナ禍で自治会や農事組合の総会がなくなり書面議決となったので、役員で農事組合の書面の確認など。農事組合の作業などは野外であるため草刈り等の仕事には何度となく行われたのに、総会や慰労会はなくなってしまいました。ご苦労をお願いしたのにパック料理と缶ビールを二缶を持って帰っていただくだけになりました。いやはや。


 朝のうちは晴れていたのですが、午後は雨となりました。天気予報通りでした。
 朝、庭の紅梅が咲いているのに気がつきました。まだ咲きはじめで十数輪というところです。蕾はたくさんついています。紅梅はこのくらいが一番好きです。









 こちらは玄関のプランターの花々。もう少し立春の光の中で撮れれば良かったのだが、まあ、そうそうこちらの思惑通りにはいきません(笑)。雨が降る前に撮れただけでも良かったと思うべき。明日の午後は雪マークが付いています。



 そういえば、冷蔵庫で赤カブの漬物を見つけて、お昼にお茶請けにしてちょっと濃いめのお茶を飲みつつポリポリしてみる。うーむ。いい。赤かぶの漬物の酸味がなんとも。これも写真に撮りながら気がついたけれど、赤カブの赤と紅梅の紅は、ちょっと似た色ですな(笑)。いや、ほんとにお茶請けですって。長浜の郵便局の本局まで車の運転をしなければいけなかったので。

伊吹山とオオイヌノフグリと粗びき蕎麦と「皿屋敷」




5日(金)
 午前中は精米など。
 午後は国際郵便のことなど。


6日(土)
 朝からよく晴れて、気温も上がる。ありがたい。
 午前中は精米など。
 土曜日なので長浜の本局のゆうゆう窓口で用事をすませたら、13時半になっていた。気がつけば腹ぺこなので、蕎麦屋さんで粗びきの蕎麦を大盛りでいただく。うーむ。おいしかったです。ありがたい。
 それから米ぬかを田んぼにまいたり、近所のスーパーに買い物に出たり。
 田んぼ道からも青空のもと伊吹山が白く輝いていた。ふっと足下の田んぼ道を観ると、なんとオオイヌノフグリが十数輪ほど咲いていた。うーむ。スバラシイ。

 前回の枝雀さんのマクラでは春団治師匠の話が出てくるのだが、そういや音源というか、声だけならずいぶん聴いたけれど、あまり動く春団治の落語は聴いてないな、と思い、YouTubeを見てみたら「枝雀寄席」に出てる3代目春団治がアップされてました。枝雀寄席の最後の方は枝雀さんの調子が悪かったので、いろんな師匠方が交代でいろいろ落語をやっていたのでした。その時のやつでしょうね。相変わらず上品で色っぽく美しい高座ですな。ところが美しい所作のまま、口が悪くテンポの良い関西人の話しぶりが再現されるんです。枝雀さんもやっていた「皿屋敷」。ま、夏の噺なんでしょうけれど。江戸の「番町皿屋敷」が有名ですけれど、もともとは「播州皿屋敷」なんですね、いろんなところで同じような話が残っているそうです。
 好みはいろいろでしょうけれど、春団治師匠と枝雀さんと二つ、貼っておきます。ええ、私は、二つとも好きです(笑)。私などは同じ噺でも続けて聴くのにあまり抵抗はないのですが、慣れてないと続けて聴くのはしんどいかもしれませんので、時間のあるときにでも別々に聴かれるのがよろしかろうと(笑)。


桂春団治(三代目) 皿屋敷 落語



枝雀寄席 014 皿屋敷 TV録画 VHS

「お米を生産する皆さまへ」と「くっしゃみ講釈」


 朝と昼前と二回精米など。
 午後は病院への送迎など。


 今日は雪が降ったり雨になったり。


 今朝の日本農業新聞に「水田農業特集号」がはさんであって、「お米を生産する皆さまへ 需要減少、東日本の豊作、超過作付け、新型コロナウイルスの影響により、このままでは令和3年産米価格は大幅に下落します! 主食用米からの作付け転換をさらに進めましょう!」と大きな字の見出しで書いてあります。やれやれ。米あまりの理由はいろいろあるのでしょうけれど、一つ抜けていませんか?米を輸入しなくてもいいようにしてください。というか・・・。
 「食料自給は国家安全保障の問題であり、それが常に保証されているアメリカは有り難い」
 (It's a national security interest to be self-sufficient in food. It's a luxury that you've always taken for granted here in this country.)
 「食料自給できない国を想像できるか、それは国際的圧力と危険にさらされている国だ」
 (Can you imagine a country that was unable to grow enough food to feed the people? It would be a nation that would be subject to international pressure. It would be a nation at risk.)
 上はアメリカのブッシュ大統領が国内の農業関係者向けの演説で、しばしば用いたフレーズだそうです。農業関係者でなくても食糧自給出来ない国の不安はすんなり理解できますよね。
 日本農業新聞の「水田農業特集号」の主張には、僕はおおいに違和感を感じているのだ。うーむ。ま、生産調整には協力しているのだが・・・。


 僕が落語を聴きはじめるきっかけは枝雀さんの落語のカセットテープを通勤の車で聴きはじめたことだが、1980年代の後半にはすでに枝雀落語は、大げさだ、動きすぎる、漫画チックだ、と言われていましたが、それでも爆発的な笑いはいつもとっていました。枝雀さんが小米だった時代の落語を僕は知らないので、これが残念です。小米時代の落語もすごく評判が良かったんですよね。
 とうわけで、この音源は初めて聴きました。マクラが私には新鮮でした。米朝師匠は「枝雀は上手に枯れることに苦しんでいたのではなかったか。」というようなことをおっしゃっていたのを覚えているけれど。しかし、春団治師匠と枝雀さんの芸風は、ま、ぜんぜん違いますわな。枝雀さんが人前で落語をしてもしなくても、もう10年ほど、ゆっくりして年齢だけでなく、体力的にも枯れてきたら、また違った落語を聞かせてもらえたような気はしますけど。


【落語】二代目 桂枝雀 「くしゃみ講釈 (くっしゃみ講釈)」



二月と節分と立春と豆まきと裃に袴とマイナンバーカードの申請



1日(月)
 今日から二月。もっとも旧暦では師走の二十日らしいですが。
 明日が節分。明後日が立春旧正月は2月12日ですね。でもって旧暦の七草は2月18日で二十四節気の「雨水」でもありますね。どんどん春の気配の暦が続きますが、昨日、盛大に雪が解けたので、すでに太陽の光には春を感じたりしてますけれど。
 今朝は放射冷却現象で-2℃でした。ちょうど日の出の頃に外にいたのですが、霜が降りていました。でも午後からは下り坂。15時からはポツポツと雨が降ってきました。


 長浜市の図書館の本をネットから検索したけれど、石川直樹の写真集は『この星の光の地図を写す』が一冊だけあったので、ネットから予約を入れようとしたら僕の図書カードの番号は期限切れで受け付けてもらえない。うーむ。確かに、もう何年もぜんぜん利用していなかったからなぁ。でも何とかしなくてはいけない。


 お昼に精米など。ゆうパックの午後の便に間に合わせる。


 図書館でカードの更新をして石川直樹の写真集『この星の光の地図を写す』を借りてくる。帰り道でお腹が減っていることに気がついた。昼食を食べていないので、帰り道の途中の蕎麦屋さんで田舎蕎麦の大盛りを注文する。お客さんは僕しかいない。蕎麦はとてもおいしかったです。


 帰ってきて電話で普及所のKさんと今年の作付け計画について話をする。
ま、何かとバタバタとする一日でし


 YouTubeで「こせがれ農家」という言葉を知る。笑える。今まで知らなかったが、僕は「こせがれ農家」だったらしい。
 今日は何度も「こせがれ農家」という言葉を思い出して、何度も思い出し笑いしてしまった。ま、いいけど。

親元就農「こせがれ農家」と非農家出身「新規参入者」の圧倒的な差



 朝のうちはどんどんと細かな事務仕事をすすめていく。先日、マイナンバーカードを申請してください、という封書が「地方公共団体情報システム機構」というところから届いていた。封書には「マイナンバーカードが健康保険証として利用できるようになります。」とあります。まあ、いろいろ疑問や不安があったので、これまで申請してこなかったのだが、あれこれ迷って、申請することにする。去年の秋だったか、マイナポイントが5000ポイント付くという宣伝があって申請が増えてるみたいです、とコンビニの店長さんから一度聞いたことがあります。うーむ。コンビニでは以前、ポイントカードを作って!といろいろいわれた時期があったけれど、コンビニのポイントカードも概ね普及したし、今度はマイナンバーカードが普及すると、なにかいいことがある、とお考えなのだろうか。ああ、今まで市役所でしかもらえなかった書類がコンビニで発行されるようになるのか。
 まあ、いろいろ便利になるところはあるのでしょうが・・・。
 表計算ソフトにもデータベース機能はついているけれど、ちゃんとしたデータベースソフトを使う一番の理由は、リレーションが簡単にとれて、別のデータベースとヒモ付けがしやすいことです。キーになる番号や記号があれば一瞬で別のデータベースと繋がってしまいます。で、このキーになる番号や記号がマイナンバーということになりますね。あちこちでマイナンバーを使うようになれば、理屈としてはイモズル式にデータは繋がっていきます。最初は戸籍など役所のデータがマイナンバーと結ばれましたが、これが保険証で利用されるようになれば、病院のデータと戸籍が結びつくようになります。税務署のデータと結びつけば所得や仕事上の儲けと戸籍と病院の履歴が一緒になります。銀行口座と結びつけば通帳残高もそれに加わりますし、クレジットカードも結びつけば、カードを使ったショッピングも丸裸になりますね。ネットショッピングをしたことのある人なら、なぜか自分の好みの商品をオススメされたことがあるはず。そのうちスマホSNSまで結びつけば・・・。オソロシイ(笑)。現金なら大丈夫だろう、とお思いかもしれませんがそのうちAIがあなたの財布の中身まで計算するようになるかもしれません。あーた、さっき読んだ日本経済新聞のネットの記事によれば、量子コンピュータを使って、「中国の潘教授のグループは20年、グーグルに続いて量子超越を達成したと発表した。光の粒(光子)を利用する独自方式の量子コンピューター「九章」を開発し、最先端のスーパーコンピューターでも6億年はかかるとされる問題を、200秒で解くことに成功した」らしいですよ。最先端のスーパーコンピューターでも6億年はかかるとされる問題を、200秒で解くんですよ。こうなると、あーたの今の財布の中身を計算するなんて、一瞬かもしれませんよ(笑)。
 まあ、もっとも「こせがれ農家」の財布の中身など、誰も知りたいと思わないだろう、ということもあるけれど(笑)。
 誰かに知られたくないということは多かれ少なかれ誰にでもあるわけで、もちろんマイナンバーを使って集められてくるデータベース、個人情報が誰かに悪意を持って盗み見られたり利用されたりすることがないように考えられたりしているわけです。最先端のスーパーコンピューターでも6億年はかかるとされる問題を、200秒で解くようなものが登場すれば、少々の暗号やパスワードもものの数秒でわかっちゃう気がしますね(笑)。
 大量データを利用したり、個人情報を利用したりして、戦争や殺人やテロやクーデターが起きるなんてのは、SF映画SF小説で描かれる近未来には、そういうものがあふれてるんだけれど、まあ、もうグーグルもAmazonApple楽天もクレジット会社なんかも、相当なデータはもっているのでしょうね。
 ま、いろいろ迷いつつ、疑念と不安も抱えつつカードの申請はしました。まあ、もうカードがあるなしに関係なく、すでに国民みんなにナンバリングされているわけですからね。
 要するにこういうのは信頼関係の問題ですけれど、国を信頼できんかったら何を信頼するんや?という人もおられるかもしれませんけれど、ミャンマーでは軍がクーデターを起こしたそうですし、合衆国では連邦議事堂に民衆がなだれ込んだりしました。日本でも、なんだかなぁ、というニュースもありますしね。


2日(火) 節分
 今日は節分で豆まきしました。多賀大社で着物に袴と裃を付けて(笑)。
 節分といえば、豆まきです。多賀大社宮司さんが、新型コロナウイルスの影響で、豆まきをするかしないか、ずいぶん考えたのですが、日本の文献では『続日本紀』に見られる「天下諸国疫疾、百姓多死、始作土牛大儺」(天下の諸国に疫疾ありて、百姓多くしぬ。始めて土牛を作りて大きに儺す。)という疫鬼払いをするために行われた記述が古いものとして挙げられているそうです。疫病を鎮めるために行われたのが起源ですから、対策を充分におこなって節分祭をやることに決めました。と説明がありました。
 ま、あれこれ省略・短縮され、直会もなくなって簡単なものでしたが、今年還暦を迎える者が集まっているわけですから、同級生の懐かしい顔をいくつも見られてありがたかったです。
 一緒に行った同じ村のNS君の奥さんに豆まきのあと写真を撮っていただく。うーむ。写真を見ながら鉛筆で下書きをしながら描いてみる。でもって久しぶりに色鉛筆で色塗りしてみる。笑える。次女に写真を見せたら、「なんなん?なんでこんなカッコしてるん?」と笑ってました。
今年は還暦になるということで、多賀大社の節分祭に参加して、豆まきをさせてもらってきた。袴をつけるのは七五三以来だし、裃をつけたのは初めてでした。貸衣装を着るのは結婚式以来でありました。


3日(水) 立春
 夕方まで雪が舞う。
 朝、氏神さんの日供の当番が回ってきたので、朝一番に八幡神社にお参りする。
 午後から精米など。

紅梅の蕾と大麦の圃場と『日蝕・一月物語』

 朝のうちは曇っていたり、少し雨も降ったりしていたが、昼前から晴れてきて、雪もどんどん解けてきました。







 ところが仕事の方はまったくやる気が出ず、机周りの書類はいくつかパンチで穴をあけてファイルに綴じたけれど、ウダウダと過ごしてしまう。昼には囲碁対局を眺めて、その後『日本の話芸』で三遊亭小遊三師匠の「錦の袈裟」を寝っ転がって観たり聴いたりする。


 これも書き忘れていたのだが、もう半月ほど前に平野啓一郎日蝕・一月物語』(新潮文庫)を読了。ええ、映画の『マチネの終わりに』を観て、また平野啓一郎を読んでみようと思ったのでした。実は『日蝕』は1999年に当時最年少での芥川賞を受賞して話題になって、僕もすぐに単行本を買って読みはじめたのですが、50ページほど読んで頓挫してしまったんです。文体がどうも僕に合わなかったのかな。でもね、たぶんね、こんなことを書くと笑われるかもしれないけれど、「あちゃー、やられた!」と思ったんですよね。使う言葉、使う漢字、またそれにつけるルビとか、あと昔話(?)をアレンジして現代にもってくるとか。宇治拾遺とか今昔物語の話を現代にもってくるというようなことは鷗外やら芥川やら、みんなやっているんだけれど、西洋の中世のあたりからそういうのを探してもってくるとか(笑)。「やられた!」と言ったところで、僕が何か書いていたのか、というと何もないんですけど(笑)、漠然とイメージとしてあったんですね。それでその単行本もブックオフで断捨離してしまったのでした(笑)。でまた文庫本で買い直すことになったのでした。
 でも今回読みはじめたら、あまり抵抗感なく最後まで読めました。そうしてやっぱり感心して楽しめました。
 というぐらい『日蝕』はおもしろかったですが、でもそれ以上に良かったのが『一月物語』でした。これはもう泉鏡花の『高野聖』の換骨奪胎というか、オマージュというか。学生時代と20年くらい前にそれぞれ一時、泉鏡花にはまりましたが、そのきっかけが『高野聖』でした。『外科室』も『夜叉が池』も『天守物語』もスバラシカッタけれど。はい。最初の一撃、というやつですかね、『高野聖』でその世界に引きずり込まれました。
 そしたら突然、なんの前触れもなく平野啓一郎の『一月物語』を読んでしまいました。いやー、まいりました。こういうとき普通ならすぐまた本屋さんで平野啓一郎の本を買ってくるところですが、どうも新型コロナウイルスの影響で、本屋さんにいくのもちょっと抵抗があるし、なかなかネットショップでは紙の実感がないので、最初から決めているのならそれでいいのだが、さて次はどれにしよう、という時には選びにくいんですよね。


 いよいよ大河ドラマも来週が最終回「本能寺の変」ということになりました。うーむ。

雪と『インセプション』と冷奴





30日(土)
 朝のうちは雪。その後はやむ。
 コロナの影響で農事組合の総会がなくなり、書面議決ということになったので、朝のうちその準備であれこれ。久しぶりにコピーやプリンターではなく、ホンモノの輪転機で印刷をしました(笑)。


 その後、クリストファー・ノーラン監督『インセプション』(2010)を観る。大ヒットの映画です。ああ、もう公開からまるまる10年になるのですね。長女が公開されたときロードショーで観てきて大いに感激してきて、その後DVDをレンタルしてきて、何度も繰り返し観ていたのを思い出します。僕も何度か付き合わされてDVDを観ました。僕も最初はうまくわからないところがあったので、長女に「どういうこと?」と何度も訊いたりしていたのですが、そのうちに「ほんなん、観てたらわかるで、いちいち訊かんといて。!」と言われてしまったのを思い出します(笑)。
 今回も最初から楽しめました。いろいろ活躍する俳優さんがでてますね。レオナルド・ディカプリオ渡辺謙マリオン・コティヤールジョセフ・ゴードン=レヴィット。エリオット・ペイジ。トム・ハーディキリアン・マーフィー。考えてみたら、集まってますなぁ。


 冷奴をいただく。ま、寒い時期でも「徂徠豆腐」風に、なにもかけずに素の冷奴でもいいんだが、・・・。いつもは鰹節かネギに醤油という感じでいただくことが多いが、最近は粗塩に黒胡椒にオリーブオイルでもいただくようになりました。あ、これにネギを混ぜ合わせても最高です(笑)。ところがオリーブオイルがどういうわけか見当たらないので、胡麻油で。冷蔵庫を開けるところから時間を計っても、60秒で準備完了。その間に日本酒をレンジでチンして熱燗にしてもよかったけど、気がつかなかったので、冷やというか常温の日本酒でいただきました。むふふふ。もちろん、わるくない(笑)。

なにかないかな?と冷蔵庫を開けて豆腐を見つける。今日は久しぶりに粗塩と黒胡椒をふってゴマ油を少しかけていただく。

31日(日)
今朝は曇っているけれど、これから天気は回復してくる、という予報です。

終日、風が吹いたことと雪が舞うことと『雨月物語』


29日(金)
 午前中はすこし事務仕事。
 午後は精米など。
 終日、風が吹き、雪が舞う。白くなりましたが、今のところそれほどの積雪にはなっていません。


 夕方から溝口健二監督『雨月物語』(1953)を観る。えーっと『雨月物語』を観るのは二回目のはずなのだが・・・。観てもほとんど見覚えがなかった(笑)。さっそくブログの記載がないか、検索してみる。うーむ。検索してみたら『雨月物語』や溝口健二監督は何度か出てきたけれど、肝心の映画を観たという記事はない。ということは、2005年以前に観たと言うことになるのかな。
 観て驚いたのは、柴田勝家、信長という名前も出てくるので、時代設定は戦国時代ですけれど、映画の場所が滋賀県の北部なんですな。北近江なわけです。「中之郷」という地名が出てくるので、これは余呉町の中之郷でしょうな。「長浜」「尾上」「大溝」「朽木」という地名も出てきます。「大溝」「朽木」は今の高島市の地名です。ロケ地も琵琶湖岸が使われていますね。うーむ、琵琶湖の向こうの山並に見覚えがあるような気がします(笑)。葦がある景色はいかにも湖岸です(笑)。なるほど。
 映画は『雨月物語』の中の「蛇性の婬」と「浅茅が宿」を元にして作られているようですな。第13回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞しています。今、Wikiを読んだら、モーパッサンの『勲章』も使っているというようなことが書いてあったが、未読なのでよくわからない。
 主演は森雅之。あと顔を見てわかったのは、田中絹代京マチ子です、京マチ子はいつもの白塗りなのでほんと実際のところはどんな顔なのか知りません(笑)。
 実は、上田秋成の『雨月物語』は好きな作品です。でも秋成の『雨月物語』より石川淳の『新釈雨月物語』の方を何度も読んでいます。一時石川淳にはまっていろいろ読んだ時期がありましたが、『新釈雨月物語』が一番好きかも。わかりやすいし(笑)。もちろん「蛇性の婬」と「浅茅が宿」もいいけれど「夢応の鯉魚」も琵琶湖が舞台で僕は大好きです。
 2012年10月のブログに少し書いてあったけれど、学生時代の「国文学概論」で半年間の講義で、万葉の時代から江戸文学まで講義を受けた最後の授業で先生が「僕はでもなんだかんだいって上田秋成。秋成が一番オモシロイとおもっているんです・・・。」という話を聞いたのが『雨月物語』を読むきっかけでした。なにかいろいろそういう出会いというのがありますね。


雪の庭20210129